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神の娘  作者: アイ氏
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154話


盗賊達は、カミナリに打たれて気絶しているみたいです。


小さな黒い雲が、どんどんこちらにやって来ます。


黒い雲の上には、誰かが乗ってる見たいですね。


(あれがもしや火車族さん?)


そして近くに来れば、その姿ははっきり見えます。

丸いおめめに、太っちょな体、短いアンヨ、頭にチョンと付いてる小さなお耳、茶トラ色のモコモコな毛皮に覆われた、可愛い猫さんだったのです♡


猫さんは、エンラ様に心配そうに話し掛けます。


「エンラ様、なにやら人間達に絡まれいたみたいですが、大丈夫ですかニャロメ?!」


「ありがとうございます。大丈夫です」


わたくしは猫さんの側まで駆け寄ります。


「ふぁ~可愛い♡」


「あ、セリさん紹介します。こちらが、本日同行する、お迎え課、火車族の縞獅子(しまじし)さんです」


ふとっちょな体で、一生懸命お辞儀してますね~。


「どもニャロメ。よろしくニャロメ。セリ様のお話は色々と冥府で聞いてますニャロメ。お母様の姉さんには、いつもお世話になってますニャロメ」


「あ、姉さん?!」


母様の事、何でしょうけど、ちょっとびっくりですね~。


「失礼しましたニャロメ。あっしら、いつもリア様の事を大変お慕いしていて、尊敬を込めて『姉さん』と呼んでますのでニャロメ。姉さんは、あっしらに、いつも美味しご飯を作ってくれたり、住みかを掃除してくれたり、大好きニャロメ~♡」


「そうなんですね」


(縞獅子さんは、母様の様子を話してくれましたが…)


「エンラ様、あの冥府の事は秘密では?」


喋ってしまって、後で縞獅子さん怒られませんね??


一応、エンラ様は現役の上司、ユジンは元上司では??


「本来は、ダメですが、既に父、自らが破って天界でベラベラ喋ってしまったので。今さらでしょう……冥府では、父が法律で父の意思が全てですから…」


わたくしは、それでも心配になりチラリとユジンを見ます。


「わ、私は今は冥府とは関係無いので…。何も言う権利はありません//」


そう言ってユジンは聞き流してくれましたよ。



「それにしても縞獅子。久しぶりだな」


「ユジン様!!お久し振りニャロメ。会いたかったニャロメ」


そう言うと雲ごとユジンに抱きついてスリスリしてますね~。


わたくしと是非とも、モコモコを堪能したいですね。


わたくしは、早速ユジンの後ろに並びます。


そろそろ、ユジンもモコモコを堪能した事でしょうし、わたくしと変わって貰えませんかね~。


「ねぇ?次は、わたくしも触っていい?いい?」


「姫様。私の後ろにならば無くても…」


「え、そうなの?」


「セリ様。あっしのモコモコ存分に味わってくだせぃニャロメ」


そう言うと今度はわたくしの元にスリスリして来ます。


「ほんと、モコモコですね~」


けんちゃんより毛が密集していてモコモコな手触りです。


「あっしら、火車族は、雲に乗って空を移動するニャロメ。だから寒さや日射しを、防ぐのに毛皮に沢山覆われているニャロメ」


それでモコモコなんですね~。


「あたいも挨拶するにゃーあたい賢妙連、神器だにゃー。よろしくにゃー」


こうして挨拶が終わり、わたくしは、疑問を縞獅子さんに聞いて見ます。


「あの、こんな可愛い猫ちゃんが、どうやって仕事してるんですか?」


どう見ても癒し動物(ペット)の縞獅子さんに仕事とか難しいんじゃ無いですかね?


「あっしら、見た目は、普通のモコモコ猫ですが、火車族には、この雷を操る黒雲(こくうん)とこのお道具鞄(どうぐかばん)があるニャロメ」



「まずはこの黒雲から雷を捕まえる対象に向かって落とすニャロメ。気を失ってボーゼンとしたらお道具鞄に収納してある『簡単捕獲縄』で縛りあげて!そのまま、この『簡易牢』にどじ込めたらそのまま冥府へと強制連行ニャロメ!!」


そうして、カミナリで気を失ってた盗賊達にもう一度カミナリを浴びせて、『簡単捕獲縄』の実演します。


そう後、縞獅子さんお道具鞄から小さなな虫籠の様な物を取り出します。


大人の人間達が小人の様に小さくなって籠に閉じ込められてしまいましたよ。


火車さんの道具は、本当に凄いですね~☆


「この無礼な人間達は、このまま冥府に連行ニャロメ!!」


「縞獅子、ダメだ。この者達は警備隊に引き渡しあくまでも地上の裁きにかける。これが地上の決まりだ」


ユジンが、強制連行を止めます。


「ユジン様、分かりましたニャロメ……」



「それでは、警備隊の居るとこに移動ニャロメ」


そう言うとお道具鞄から、扉の様な板が出てきます。


その扉を開くと扉の向こう側は、建物の景色が見えます。


(違う場所につながってる…)


わたくし達が扉をくぐるとそこは、警備隊舎の前。


凄いです!まるで瞬間移動です!!


「凄いー!」



「火車族は様々な便利道具を使います。さあ私の力で時間を止めてます。その者達を捨てて、さっさっと半神半人の元へ行きますよ」


そう言うと、火車さんは籠の扉を開けます。


扉が開くと元の大きさに戻って盗賊達が縛られたまま捨てられるよう放りだされます。


(扱い雑ですね~まあ、冥府に強制連行よりましですけどね)


まあ、でも悪い人達をこうして捕まり、国の治安も守れたし良かったですよねー☆



再び、わたくし達は扉中へ。


今度は深い森の中なのでした。



「ここは?」


「半神半人のお嬢さんが居ると思われる場所ニャロメ『どこでも繋がる扉』は行きたい場所に行くことが出来る道具ニャロメ」


こんな山奥に女子が本当に居るんでしょうか?

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