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神の娘  作者: アイ氏
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153話

城門まで、父様も見送りに来てくれましたよ。


「セリ。2人の言う事を良く聞いて良い子でね」


(カヤメといい、父様といい、わたくし、そんなに問題児じゃ無いと思うのですが…)


「はいー☆分かってますよ」


わたくしは、地味な格好だけですが、エンラ様とユジンは、頭から布を被り姿が見えない様にしていますね。


(まだ日射しが強いのかな?)


城を出てるとけんちゃんも合流して来ます。


「主。あたいもお供するにゃ」


そして徒歩で城下へとやって来た時にユジンが、わたくしに声を掛けます。



「姫様。疲れて無いですか?足、痛くなりませんか?」


城から、そんなに沢山の距離は歩いて無いのですが、ユジンは相変わらず心配性ですね~。


わたくしは、まだまだ余裕があるので元気に返事をします。


「全然、大丈夫だよ」


そう答えると、ユジンはちょっとがっかりした表情になります。


「そうですか…。足が痛かったら直ぐに言ってくださいね」


(あら、ユジンちょっと残念そう。もしかして、わたくしを抱っこしたかったんですかね?)


う~ん。ここはユジンにに甘えちゃいましょう!


わたくしは、ユジンの前に行くと手を広げます。


「ユジン、やっぱりわたくし疲れちゃった。抱っこして♡」


「あっ、は、はい。姫様」


ユジンも安心した様な表情を浮かべます。


わたくしも歩くより抱っこして貰った方が楽ちんですしねー☆


後は気になるのは行き先ですね。


「あのエンラ様、半神半人の女の子はどこにいるんですか?」


「はい。叔父上の治める国の外になります。まずは、城下を抜けて人気の無い森まで行って、そこで冥府の者と合流してから行きます」


「他の鬼さんもいるですか?」


「いえ今回は鬼族ではありません。冥府には、様々な部署があり、鬼以外の種族もいます。今回、御一緒するのは火車族、お迎え課の者です。お迎え課の者は、雲を乗り物として移動し様々な便利道具を使います。今回は火車族の便利道具を使って移動ですので人気の無い場所で待ち合わせしています」


「便利道具ですか?火車族の方はどんな方なんですか?」


「まあ…。それはお楽しみと言うことで」



「火車族を、見れば姫様もきっと喜ばれると思いますよ」


どんな方が来るのか楽しみですね。


そうして人気の無い森にやって来ると、なんと怖い見た目の男の人達、数人が、わたくし達を取り囲んだのです!!


「やい!テメェ等、痛い目にあいたくなかっら金目の物を、置いて来やがれ!!」


これは、もしや本で読んだ盗賊と言う人達なんでしょうか?!


「……………」


けんちゃんは完全な猫のフリ。


エンラ様とユジンは、少しの沈黙の後、声を弱めてヒソヒソ話を初めてしまいましたよ。


わたくしもですが、皆、全く緊張感がありませんねー☆


『えっと?!ユジンさん、この方達は一体?!』


『盗賊です。ですが、ここは冥府ではありません!冥府の様に暴力で解決はいけませんよ!冥府と違って、地上の者は、ちょっとした怪我でも死ぬ繊細なんですから!ここで死人を、出せば後が面倒ですから、ここは彼の要求を、受け入れてお金で解決しましょう』


『それが最善ですか?分かりました』


けんちゃんは、(何でもいいから、早く終わらせるにゃ~)って感じですねー☆


「テメェ等、さっきからの何をボソボソ喋ってやがる。さっさと金目の物を出せって言ってんだよ!」



「はい。分かりました。どうぞ…」


エンラ様は懐からお財布を出します。


「話分かってんじゃねーか!兄ちゃん!だよな。可愛いに女房、子供に何かあったら大変だもんな!」


((((は????))))


そ、それはつまり、わたくしが、エンラ様の子供で、ユジンが奥さん??!!


百歩譲って、今のわたくしは髪の色がエンラ様と同じで真っ黒なので、エンラ様の子供に見えなくもないですが、ユジンは男の人ですよー!


(まあ、今のユジンは布で顔見えないですし、エンラ様よりちょっと背が低いし細いから、間違ったとは思いますが……トドメは、お子ちゃまのわたくしを抱っこしていたからかも知れませんね……)


「ぷっにゃー!」


けんちゃんの笑い声が漏れてます。


わたくしも、ちょっと可笑しくて笑ってしまいましたよ。


盗賊に襲われているのだから笑っている場合では無いんですけどね~。


エンラ様は意味が分からず『???』になってますが、ユジンはメチクチャ怒ってますね!!


「姫様、すみません。影に隠れていてください。このならず者達を、直ぐに成敗いたしますから……」



そう言うと、ユジンは、わたくしを下ろします。


そうして、盗賊にお金を渡そうとするエンラ様の手を止め、エンラ様の前に出て、被っていた布を取ります。


「ユジンさん?」


(まさに一触即発ですね!!)


「てめー!ヤローか?!逆らうのか!!おい!!こいつらに痛い目見せてやれー!!」



ユジンが刀を抜こうとしたその時です!!


空から急に盗賊に向かってカミナリが落ちたのです!!


(ひぇー!!!)


しかもカミナリを落とした黒い雲が凄い速さでこちらにやって来ます!!


一体どうなっているんですかね?!


びっくりですよー!!



本日もお読み頂きありがとうございました。


また来週も日曜日夜9時に更新を予定しています。


広告下の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援いただけると書くモチベーションに繋がります。


よろしくお願いいたします。

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