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神の娘  作者: アイ氏
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151話

あれから毎日、元素造化の練習をしています。


最初の頃よりは、水も制御、出来るし、火も持続的に灯せる様になりましたよ。


そしてお昼には、父様やユジンに練習の成果を披露しています。


「見て。ずっと火を灯したままに出来るんだよ。それからね、少し火力も上げられるの」


「凄いです。姫様」


そんな、いつものお昼でしたが、突然に時間が止まったのです!


「おや、この力は」


頭から黒い布を被った人がこちらに近づいて来ます。


父様の前に来ると被っていた布を取り、挨拶をしてます。



「お久しぶりです。叔父上。ユジンさん、セリさん。大変申し訳ありませんが、警備の方に不審者扱いされたので、時間を止めて強引にお邪魔させて頂きました」


エンラ様が、遊びに来ましたよ。


残念ながら、ユキちゃんの姿はありません。


そして再び時間は動き出します。


「おや?セリさんは元素造化の練習ですか?」


わたくしの手には、先程から灯したままの火が、まだ消えずに残ってます。


(練習の成果が確実に出てますね)


「はい」


「私も子供の頃に練習しましたね」


「エンラ様も?エンラ様は何が得意なんですか?」


「私ですか?私は土を操のがもっとも得意ですね。

その応用で石とか岩も作れます」


「へぇ~」


「元素造化。習得すると色々と便利ですよ」


「例えば、どんな時に使ったりするんですか?」


わたくし、火や水を操れても使い方が分からないんですよね~。


「そうですね~。冥府から逃亡する亡者に石をぶっつけて逃走を防いだり、地獄逝きの亡者が、裁判の判決に納得せず、暴れ出したら、その上に岩を落として大人しくさせたり、日々、色々と活用しています」



………それは、わたくしには無い日常なので、余り参考にはなりませんね。


「今日は突然お邪魔して申し訳ありません。本日は頼み事が有って参りました」


そう言うと父様に挨拶します。


「頼み??僕に?」


「正確には、叔父上の許可とユジンさんに頼み事ですね」


「私にですか?」


父様もユジンも何の心当たりも無いみたいですね。



「はい。それからお昼の時間ですので、本日はお弁当を作って参りました。食べながらゆっくりお話させて頂きます」


ふぁ!お弁当ですか?


しかもエンラ様のお手製!


どんな料理なんでしょ?


楽しみですね~。


「て、手作りの弁当…?!」


「えっと、あ、ありがとうございます……」


父様は表情が強ばり、ユジンは心なしか顔色が真っ青に……。


「あっ、セリさんには、こちらのお弁当を。小さなお子様は噛む力も弱く、飲む力も弱いので、小さく切ったり、見た目も可愛いないとダメだと聞いたので」


そう言うとエンラ様は、わたくしに小さくな二段重ねのお弁当を渡してくれましたよ。


中身が気になりますね~。


「ありがとうございます。蓋、開けてもいいですか?」


「はい。どうぞ。気に入って頂けると良いのですが…」


1段目のお弁当の蓋を開けると、とても可愛いクマさんの形に作られたおにぎりが目に飛び込んで来ましたよ。


豆とか海苔で顔が作られています。


おかずには肉団子とお野菜。


ニンジンはお花の形に切ってあって、これまた可愛いですね~。


二段目には果物の詰め合わせです。


ウサギさんの形に切られたリンゴやブドウの皮が、花びらの様に剥いてあったり、こちらも可愛いですね~♡


「ふぁ~!可愛い♡可愛い過ぎて食べれませんよ―♡これエンラ様が作ったんですか?!」


「はい。喜んで頂けた様で何よりです」


エンラ様は安心した様に笑顔で答えます。


「僕もセリのお弁当で良かったな……」


父様がポッりと呟きます。


(父様!お子ちゃま弁当が食べたいと?!)


まあ中身はお子ちゃまですが、こんな可愛いお弁当は父様には似合わないと思いますよー☆


「わ、私も姫様と同じ物でも……」


ふぁ?!ユジンまで一体どうしたのでしょうか?


そんな2人の様子を、全く気にする様子もなくエンラ様は、今度は大人用の大きな重箱の蓋を開けます。


「どうぞ。こちらは私の創作弁当です」


蓋が開けられると、わたくしはとってもビックリしてしまいましたよ。


(ふぁ~~~~~~!!)


なんか、わたくしのお弁当とは似てもにつかない、真っ黒と真っ赤な色しかないお弁当が……。


「今回は、阿鼻地獄から着想を得て作った自信作です」


父様は戸惑いながら、エンラ様に尋ねます。


「えっと……この真っ黒いご飯のは?」


「イカスミの混ぜご飯です」


「ああ、イカスミ?…良かった……まともだ…」


イカスミご飯がですか?!


「あ、あの、えっと、こちらは?!」


今度はユジンが、真っ赤なおかずを恐る恐る尋ねます。


「脳ミソの赤味噌漬け焼きです」


「脳…ミソ………」


ユジンもビックリしてますよ!


ですが、エンラ様は気にすること無く更に自信作のおかずを勧めて来ます。


「他にもこちらの巨大魚の目玉焼きとかがお勧めです」


そう言うと真っ黒な球体のおかずを紹介してます。


本物の目玉の目玉焼きなんですかね?!?!


他にも、色々とおかずがありますが、何から出来ているか聞くのが怖い弁当ですね!!



「「…………」」


父様もユジンも言葉を失いましたね…。


これを今から食べるのだからお気の毒です…。


いつもなら会話を楽しみながらの、お食事ですが父様とユジンは、お弁当を無言で食べますね。


味については、何も言わないので不味くは無いのかも知れません。


エンラ様は自分で作ったお弁当を評価しながら食べます。


「こちらは味が、少し濃かったですかね?」



わたくしは、お子ちゃま弁当で本当に助かりましたよ。


お弁当は可愛いし、味もとても美味しくて、わたくし大満足ですよ~♡




そしてみんなが、食べ終わる頃にエンラ様は用件を話初めます。


どんなお話なのでしょうか?



今週も閲覧ありがとうございます。


ようやく夏の疲れも少し取れて来ましたが、仕事は、11月からが繁忙期に入ります。


毎週日曜日更新を維持しますが、体調によっては、少しお休みするかもしれません。


では、また来週よろしくお願いいたします。


【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして応援いただける小説家を、書くモチベーションに繋がります。


どうぞよろしくお願いします!



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