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神の娘  作者: アイ氏
134/269

133話

黒い塊が地上に消えても、混乱はおさまりません。


「セナ。大丈夫かい?」


父様は、セナお姉さんに声を掛けますが、セナお姉さんの顔は、真っ青で、明らかに会った時、見たいに具合が悪そうです。


けんちゃんは、今だに、刀のまま、父様が腰に差しています。


「ええ。でもあの塊から放たれた穢れに当てられて気分が悪いわ…」


セナお姉さんは、うずくまって動けそうにありません。


「屋敷に戻ろ…。精霊達を呼んで来るから、待ってて」


そう言って父様が、わたくし達に背を向けたその時です。


近くに残っていた黒い塊の残骸か、わたくし達、目掛けて襲いかかります!!


「きゃぁー!」


「セリ!!」


父様は、わたくしを庇って代わりに黒い塊に体を貫かれて、しまったのです!!


「と、父様…?!!」


父様は、塊をキッと睨み、けんちゃんを抜いて薙ぎ払います。


「くっ…… 油断したな…。分身が…壊れる…」


その後、父様は、その場で倒れてしまいした。


「父様、しっかりして!!」


父様の体は、どんどん塵になって行きます。


「大丈夫。本物の僕が今こっちに向かってるから、セナと一緒にここで待ってて……」


そう言って、わたくしの頭を、優しく撫でてから、父様の分身は、完全な塵となって消えてしまいました。


「父様!!」


父様が消えてしまって、心細いですし、みんなあの黒い塊から、逃げた為、周囲には誰もいません。


けんちゃんは、刀の姿のままだし。


そうして、少したった頃、誰かがやって来ます。


「はて?不思議よな、この辺で穢れが途絶えしまうとは…」


知らない人ならぬ知らない神様ですね!


黒い髪、黒い瞳、がっちりとした体型とかなりの長身。

ちょっと見た目が大きくて怖いので、隠れた方がいいでしょうか?


しかし、その方と思いきり目が会ってしまいました!


「おや。逃げ遅れたか?それとも共の者とはぐれてしまっのか?」

優しく、微笑み、どうやら怖い方ではなさそうです。


「あ、あの」


「むっ!娘、我と何処で会ったおうた事はないか?」


「え?あの、初対面だと、思いますけど………」


「う~ん。おおそうだ!そなた、セトの娘ではないか!」


「え?あの父様を、知って居るんですか?」


「おおー やはりか!髪の色や目、それに容姿が良く似ているので、すぐわかったぞ。ははは、我は、天界の統治する主神アマテルだ。そなたもの父の兄でもある。1人か?セトとはぐれてしまったのか?」


「いえ。突然、黒い塊に襲われて、セナお姉さん倒れてしまって、父様が来るのを待ってるんです」


「やや。なんと」


そう言うとセナお姉さんの方に行って心配そうに、声を、かけます。


「セナしっかりいたせ。邪気にあてられたか……すぐに、精霊達に屋敷に運ばせよう」


そうして、アマテル様の命令で精霊さん達が、セナお姉さんを、運びます。


「娘、そなたも、我の屋敷へ来るがよい」


「え?でも父様を待って無いと…」


「セリ!!」


父様の声がします。


「父様!」


「セリ無事か?どこか怪我とかしてないかい?」


わたくしを、見るなりいきなり抱っこで、怪我とかを確認してます。


子供の父様が、庇ってくれたおかげで、わたくしは、怪我をせずに済みましたし、心配無いんですけどね…。


「大丈夫だよ。父様は、怪我とかしてないの?」


何せ分身の父様は、お腹に穴が空いてしまいましたし…。


「分身は分身。僕は僕。なんとも無いよ」


本物の父様は無事なんで安心しましたよ。


「良かった♡」


「おお!弟よ!久しいな。100年ぶり位か?」


「少し前に会ったばかりだろう。あれから100年もたってない。アマテル。なぜ君がここに?!」


「あー……実は……あの黒い塊な、あれを追って来たのよ…」


アマテル様も天界に現れた。あの危険な黒い塊を、倒す為に動いているんでしょうか?!







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