132話
セナお姉さんが、最初に案内してくれたのは着物屋さん。
「まずは、ここでお着物のお買い物よ♡セリちゃんにも、私が、似合うお着物見立ててあげるわ」
「え?でも、父様も用意してくれたので大丈夫ですよ」
「あら、でもね。新年、最初の3日は、アマテル兄様の処で、祝宴に、4日目は我が家で祝宴、5日から7日は、他所の祝宴に行ったり挨拶回りと、予定がめじろ押しですも、着物はいくら合っても困らないわよ」
ふぁー!!何ですかそれ!、聞いてませんよ。
「父様、本当?!そんなに色々予定があるの?」
「うん。残念だけど、天界に来てしまったからには、逃れられないね。でもセリは、まだ小さいから無理しなくてもいいんだよ。疲れたら、屋敷でゆっくりしてるといいよ」
「は~い♡父様」
「あたいも主の着物を選んであげるにゃ」
こうして、楽しいお買い物のはじまりのはずでしたが……。
最初に、異変に気が付いたのは、けんちゃんです。
「主、なんか良くない気配がするにゃー!」
「え?けんちゃんどうしたの?」
その気配は、段々と、近くなり悲鳴が聞こえてきます。
「この気配……。咎人?!そんな馬鹿な!」
そうして、わたくし達の目の前に黒い巨大な塊が現れましたよ!!
「セリ、セナ!僕の後ろに…」
ひぇー!これが父様が戦っている咎人なんですか?!
父様は素手で応戦しますが、分が悪い様ですね……。
「参ったな…。神器を持って来るんだった」
巨大な塊は、周囲を吹き飛ば長らく進みまるで嵐か竜巻が通った様な状況です。
「父様……」
「あ、そうだ!神器があるじゃないか!」
「賢妙連。僕に協力してくれ」
「にゃ??どうするにゃ??」
「神器錬成だ。武器になって。僕を、借り主として受け入れろ。」
「にゃに言ってるにゃ!!嫌にゃー!」
けんちゃんを、父様が武器として使う。
驚きです!
でも、今は緊急事態です。
「このままだと、セリ達がとても危険なんだ」
「けんちゃん。お願い。父様に力を貸してあげて」
「主!わかったにゃ」
そう言うと、けんちゃんの体が、強い光を、放ち刀へと姿が変わります。
「神器錬成」
けんちゃんの刀姿は、短刀位の大きさです。
父様が、刀を鞘から抜きます。
ですが、その刀身は、折れているかのの様に切っ先がありません。だから、短刀見たいに、短い鞘に収まってたんですね。
「な、なんだ!この刀身は?!」
これには、父様もびっくりで、わたくしも驚きましたよ。
だけど、父様は、自分の神通力を、けんちゃんに込めると、なんと氷の刀身が出来上がりましたよ!
「そうか、賢妙連は、氷で刃の長さを自在に造れるのか!」
なんだか、わかりませが、父様は戦うみたいです。
「父様頑張って!!」
そうして、父様はけんちゃんと共に戦います。
父様は、刀で黒塊を切りますが、黒い塊は、複数に分裂して動いてます。
「これは、咎人でもなさそうだ!この黒い塊はいったなんだ!」
父様の攻撃に耐えられなくなった黒い塊は、父様から逃げる様に、反対方向へと向きを変えます。
「逃がすか!」
その時です。突然大きな穴が塊の前に出現して黒い塊は、穴の中へと消えて行ってしまいました。
「父様、やっつけたの?!」
「いや、あんな物が、これ以上天界で暴れては、困るから天界と地上の空間を一時的につないで地上に送った」
「え??あれが地上に?!それはそれで問題があるんじゃ無いー!!」
「大丈夫だよ。地上には、本物の僕がいるから!」
まあ、それは、そうですが…地上の皆さんがとても心配ですよー!