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神の娘  作者: アイ氏
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116話


みんなの付けた点数がとても低い事に、わたくしは、内心、驚きます。


このちょうちん草の何が一体ダメだと言うのでしょうか?


わたくしには全然分かりません。


「それでは、審査員の方に点数の理由について聞いて見ましょう!キシル様から、一言どうぞ!」


その上、司会者からは、このちょうちん草について何か、理由を求められます。


そうして司会者が、まずはキシルを指名します。


その出来事に、わたくしは焦ります。


(キシル、キヌ、わたくし、ユジンの順番で、一言、言わないといけないんなんて……!)


普段から無口なお兄さん、何をしゃべるんでしょうか?


キシルが喋ります。


「ちょうちん草の株は、もう少し大き方が良いだろう。後、鳴き声は、やや小さいので、もう少し改善が必要だ」


キシルの言葉で、何故、皆が低い点数を付けたのか分かりましよ。



(確かに言われて見れば、わたくしが、屋敷で見せてもらった、ちょうちん草より小さい気がしますね??でも鳴き声はあれで十分ですよー!)


「ありがとうございます。では、次はキヌさん」


「そうですね。ちょうちん草の実は食用ですから、新鮮さが命です。実が少し縮んで張りがありませんね。完熟をやや過ぎてますね。実に、もう少し気を配ってもらいたいですね」


キシルもキヌも、辛口審査ですね~。


(か、完熟って、ちょうちん草にも、食べ頃が、あったなんて初めて知りましたよ!!今日は、色々と驚きばかりですね~)



「ありがとうございます。次は、セリお嬢様。お願いいたします」


(!!ふぁ!!とうとうわたくしですかー?!)


「えっと、そうですね。ちょうちん草の実が双子みたいで可愛いな~って思いました…」


(ひぇ~ん。こんな素人丸出しの事しか言えませんよー!怒られちゃうかな?!ドキドキですよー!)


ですが、誰も何も言いませんし、特にキシルやキヌの一言の時と同じ反応です。


「ありがとうございます。では次はユジン様お願いいたします」


(ほー どうやら大丈夫だった見たいですね)


次はユジンが喋る番ですか?


何を言うんですかね?


「ちょうちん草の基準によると、この株は高さが、一寸ほど足りません。しかし横の幅は合格点で見映えはします。また実の大きさも、標準よりやや小さいですが、二つなっているのは、食糧の確保の点で評価できます。実は熟し過ぎですが、まだ食べられる範囲ですので問題は無いと判断いたしました。以上の点から、この点数になります」


ユジン、いつの間にか、みんなの評価を取り纏めてしまいましたね!!


凄いですよー!


それにしても一夜漬けで、ここまで専門知識を覚えてくるなんて驚きですね!


もうすっかり、ちょうちん草の専門家ですねー!!


でも、食糧の観点で見ると実は複数あった方がって良いって事ですかね?


偶然ですが、わたくしの双子株の指摘は間違いではなかったんですね~☆


まあ、表現がアレなのは、お子ちゃまだから、みんな大目に見てくれたのかな?!


(まあ、何はともあれ、恥をかかなくて、よかったですよ☆)


こうして、順調に審査は続いて行きます。


そして、7番目にして、いよいよ春眠様の登場です。


どんな、ちょうちん草なのか、みんなの注目が集まります。


「遂にこの時がやって参りました。主品番号7番、天界出身、春の神、春眠様の登場です」


ふぁ~♡// 春眠様、いつもより派手に着飾ってますね。


春眠様は見た目はが、とても良いですからね。


美しい春眠様が、登場しただけで周囲からは歓声が上がります。


美形(イケメン)=正義ですねからね~。


仕方ありません…。


ちょうちん草は、人魚さん達ではなくて、春眠様の配下の精霊さんが運んで来ましたよ。


この精霊さんも春眠様より控え目ですが、春眠様とよく似た着物と装飾品を身につけていて、一体感がありますね。


その上、ちょうちん草には布が、かけられて見えない様になっていて余計に興味がそそられます。


あっと言う間に見物客の心を掴んだ、春眠様の演出は見事ですねー☆


流石は優勝候補の春眠様です。


皆の期待を裏切りません。


早く布をとって、ちょうちん草の御披露目を、お願いいたしますー☆

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