110話
ユキちゃんが、突然、豹変し暴れだし、白尾に強力な一撃が決まって気を失ってしまいます。
興奮状態のユキちゃんに危険を感じ、わたくしは、ユジンにユキちゃんを止める様にお願いしましたが、今度は、ユジンの強力な一撃でユキちゃんも気を失ってしまいます。
「ユキちゃん、白尾、大丈夫?!」
(二人は動物ですし正確には2匹ですかね?)
なんて考えている場合ではありませんね。
二人は気を失っているみたいですね。
冬厳様が、珍しそうにユキちゃんをみてます。
「このうさぎは霊獣の様だが、それにしては禍々しい気を放つな。冥府の動物か?」
すると、ユジンが否定します。
「いえ。冬厳様、冥界にも、うさぎはいますが、これは冥界のうさぎではありません」
ユジンにも冬厳様にも、ユキちゃんが不思議な存在見たいですね。
「あのね。ユキちゃんは、わたくしが飼ってウサギさんなんだけど、キツネに噛み殺されて何故か冥府に逝ったみたいなの…その後、エンラ様が、ユキちゃんに冥府で働く事を勧めた見たい」
「エンラ様がですか?!確かにエンラ様は動物が大好きですから、あり得る話です。それで霊狐の白尾様を見て、暴れたんですね…」
ユキちゃんにして見たら狐は怖い存在だったんでしょうね。
「まあ。霊獣が死ぬ事は極稀ですがありますし。自我を持つ魂は冥府に呼び寄せられて逝きますからね」
そう言われると、普通の動物はどうなでしょうか?わたくしは気になりユジンに訪ねます。
「じゃあ。普通の動物は死んでも冥府に逝かないの?」
ユジンは、わたくしの疑問に答えてくれましたよ。
「あ、はい。姫様。普通の動物には自我はありませんからね。動物も確かにほかの動物を殺めたりしますが、それは食べる為ですし、その行為事態には、善悪ありませんから。死んだら、生命力となって天に還り、再び生命体となって地上の生き物に生まれ代わります」
天国や地獄でも無くてそのまま転生ですか。
「へぇ~この世とあの世には、色々と決まりがあるんですね~凄い勉強になりましたよ。教えてくれてありがとう。ユジン」
「はい。姫様、これからも何なりとお尋ねください。私の分かる事なら何でもお教え致します」
ユジンはそう言って優しい笑顔でいいます。
「ありがとう。ところで、白尾もユキちゃんも気を失ってるけど、どうしょう??」
困っていたら、シスカが対応策を話してくれます。
「あの、お嬢様。大会の進行委員の方に連絡いたします。2人には、休める場所もあると思いますし。心配いりません。私、ちょと進行委員の者を、呼んで来ます。アズお嬢様を頼んだわよ」
そう言うと、シスカは走って行っていましたよ。
シスカが戻って来るまで、ここは大人く待しかないですね。
シスカが、数人の人魚さん達を連れて戻って来ました。
白尾とユキちゃんが、人魚さん達によって休憩所に運ばれ行きます。
「休憩所には、万が一に備えて医術の心得が、ある者も待機してますから、きっと大丈夫ですよ」
おお、それは良かった。
「シスカ、色々、ありがとう」
「はい。お嬢様のお役に立て良かったです」
「あ、あの、ウチの者が、色々ご迷惑お掛けして申し訳ありません」
そう声を、掛けて来たのは、地獄料理店の店員さんてす。
「びっくりしちゃったけど大丈夫だよ」
こうして、2匹は休憩所に運ばれて行ったのです。
さて、気を取り直して料理が冷め無いうちに食べましょかね。
みんなで、『ツナミ』に戻って来たよ。
さぁ~。お食事の時間ですね。
爆弾茶漬け、ちょうちん草のつくね、ちょうちん草の粕汁、地獄の温泉卵、おまんじゅうです。
「いただいます」
う~ん♡どれも美味しいですねー♡
どこのお店に投票するか、ホント悩みますね~。