106話
結果が貼り出されている所に向かうと、白尾がしょんぼりとしていましたよ。
でも、なんか、いつもと様子が違いますね……。
多分、予選に落ちて落ち込んでるんだと思いますが……。
正直、気まずいですが声を掛けるしかありません。
「白尾…。」
白尾は、わたくし達に気が付くと泣きながらこちらに来ます。
「セリ……。うわ~ん、予選に落ちた~。なんでじゃ?」
やっぱりですね……。
そもそも、あの根拠の無い自信はどこから出て来たんですかね?
わたくしは、慰めます。
「まあ、まあ、白尾は初めての大会参加だし仕方ないよ。せっかくだから、ちょうちん草見に行こうよ。白尾のちょうちん草も見たいな。どこに展示されてるの?」
そう聞けば、白尾は少し気を良くして案内してくれます。
「ううっ~。そうじゃな…。案内するぞ……」
案内されなが、わたくしはこの後どうすれば良いかを考えますが、何の作戦も思い浮かびません。
(う~ん。落ち込んでますね。まあ、今はそっとしておきましょうかね?)
それにしても気が重たいですね。
(道中、みんなも黙ったままですし…)
そうして、考えている内に白尾のちょうちん草が飾って居る場所までやって来ましたよ。
わたくしが、なんて声を掛けていいか困っていたら、冬厳様が白尾に声を掛けます。
「これが、君のちょうちん草か?」
「ああ。そうじゃ…」
冬厳様は、真面目にちょうちん草を見ると、白尾に話します。
「ふむ。君のちょうちん草は春兄が、最初の大会で出品した、ちょうちん草を株分けして殖やした物だな…。今は、どこにでも流通している。
大会は春兄やエンラ殿が、次々と品種改良した物を出品するからな、本戦な残るには目新し品種の方が、やや有利になる」
わたくしのお土産にあげたものは、春眠様が作ったちょうちん草だったんですね~。
初めて知りましたよ。
白尾はがっかりした様に返事を返します。
「…そうじゃったのか…」
だけど冬厳様はその後もちゃんと色々と助言します。
「だが、新しければ良いという物でも無い。君のちょうちん草は、やや手入れが雑だ。
枯れ葉が残っていたり、また葉先が、やや枯れ気味なのは水が、不足しているのではないだろうか?
そうした普段の管理の腕も問われるのが、この大会だ。
もし、また参加するなら、その辺を、もう少し工夫して見るといいだろう。きっと本戦出場も見えてくるはずだ」
わたくしも静かに聞いていましたが、冬厳様は凄い知識ですね。
流石、春眠様の弟ですね。
「冬厳様。色々知って凄いね。ユジン」
わたくしは感心してユジンに話します。
ユジンも頷いて褒めます。
「はい。姫様、素晴らしい見識です」
わたくし達の話が、冬厳様に聞こえたのか、少し顔が赤くなりながら、わたくし達に話します。
「あ、いや///私は、別に//ただ春兄が、大の園芸好きだからな。我が屋敷には、沢山の植物が、有って春兄が、地上に降りていいる間は、我々、兄弟や精霊達が、皆で世話していてだな//」
(冬厳様、顔が赤いですね。完全に照れてますね)
だけど、白尾は冬厳様の園芸の話にすっかり落ち込みます。
「ううっ~。そんなに大変なのか~」
白尾のそんな落ち込みを見て冬厳様は、少し困った様に謝ります。
「あ、すまん。厳しいく言い過ぎたか…、つい園芸の事となると熱か入ってしまう。大変失礼した」
(わたくしも、ちょうちん草大会は、ちょっとしたお祭りの様な遊びだと思ってましたから、ここまで専門的だと思ってませんでしたね☆)
再び沈黙になると気まずいので、わたくしは白尾を再び慰めましたよ。
「まあまあ、白尾も元気出して。そうだ。これからみんなでお料理部門の方に行こうよ。美味しい物食べようね♡」
そう言えば、皆が明る顔で賛成してくれたのでわたくしは案心しましたよ。
「うむ。そうじゃな…。こうなったら自棄食いじゃ!ドンドン食べるぞ!」
「はい。姫様」
ここでシスカとアズが案内を買って出てくれます。
「「お嬢様、料理でしたら私達におまかせください!」」
傷心の白尾も仲間に加わり、さあ~。気を取り直して料理部門にで美味しい料理を食べにいきましょうかね~☆
最近、仕事で色々ありまして、なかなか投稿できません。
更新遅れます。申し訳ありません。