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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
外伝
98/179

外伝 ジパン

ジパンの活躍を外伝にて

俺の名は「ジパン三世」現ジパン二世王の正当な世継ぎ候補だ

大アスタージナス国の介入によりサツマとチョウシュウ連合軍との

歴史的和平が実現し平和裏に近代化を推し進める事に成功した。

大アスタージナス国には感謝しかない。



さて、今の我の仕事は「外交大使」世界中を見聞し知識を蓄積中

我が国の伝統でもある。姉者のエミコ姉も同じ理由で旅立ったがなぜか

大アスタージナス国に心酔してしまい。今やスタージナス様の側室に上り詰めてる


「南極大陸でスタージナス様が難儀してます」

なんとお隣シン国で外交官としてゴブーミ様との交渉中にそんな話題が出た


「なんで分かるのでしょう?」ジパン


「ゴブータ様との思念通信を行ってるのですが聖水不足を嘆いてました」ゴブーミ

「しかし正式に支援要請がないところをみると他国には弱みを見せたくないのでは?」

ゴブーロ


「どうもアスタージナス様は変に遠慮深い所があります」ヨウキ王

「他国の窮地にはなにを置いても助けてくれるのに自国の窮地は明かしませんね」


「ゴブータ様の話によると結界魔法の消耗が予想よりも激しくて聖水不足が

深刻とのこと、なのに本国に支援を要請するかまだ決めてないそうです」


「しかし、結界魔法がなければ大変な事になるのでは?」ジパン

「南極の真冬は-80度の世界、結界魔法が解けたら生き死にの問題ですね」ゴブーミ


「これは一刻を争う事態なのかもしれません」ゴブーミ


「それでは私が南極まで支援物資を輸送しましょう」ジパン

「え、しかし、よろしいのですか?」ヨウキ


「この際ですからシン国産魔石の販売許可も取り付けてきましょう」ジパン

「まあ、なんで我が国の事情を知ってるのです?」ゴブーミ


「蛇の道は蛇、裏の事情を知らないで外交官はつとまりません」ジパン


「うーむ、只の浮気者で軽率者と勘違いしてました」ゴブーロ

「一国の外交官になんたる言いぐさ、私以外でしたら戦争に発展する案件ですぞ」

ジパンが真っ赤に怒る


「あら、ごめんなさい」ゴブーロ

「でも、それ事実ですから」ナナ


「う、うおほん!今は私の事はどうでも良い事。で、どうしますか?」


「ここはお願いするしかありません」ヨウキ

「決まりですね、それでは早速行動に移ります」ジパン


「今からC-2で急いでどのくらい掛かりますか?」ゴブーミ


「は、同盟国に要請して空中空輸機を駆使すれば最短10時間で可能かと」

「よし、今すぐ荷造りして12時間後に南極だ」ジパン


「これで少しは私を見直してくれましたか?」ジパン


「動機が不純ですね。見え透いたスタンドプレーは女子にはマイナスですけど」


「動機が不純って・・・私は本当にスタージナス様が心配なのです」ジパン

「イーシャ様かゴブータ様が心配ですとハッキリ言いなさい」ヨウキ


「まったく散々だなぁ」ジパン


とにかく聖水、コシヒカリ、生鮮魚介類、その他救援物資を満載した

C-2が飛び立って行った


今回は貨物スペースを最大にとりパイロット4人(交代人員含む)通信士2名

そしてジパンたった7人の乗務員。しかし全自動操縦可能の最新鋭C-2改なら

これで十分。


「すごいな、離陸まで自動なのか」ジパンが驚く

「離陸から着陸、管制官とのやりとりも全自動です。もっとも管制室も

全てコンピュータでの自動管制ですけどね」パイロットA


「さ、ジパン様は自室でおくつろぎ下さい。食事の時間になったらお呼びします」


自室といってもベットだけが置いてある2畳間、せいぜい読書ぐらいしか出来ない

今回は救援物資満載のため食堂もなければシャワールームもない。小さいトイレが

一つあるだけ。後は交代パイロット用の部屋が一部屋あるだけ。

食事はフィルム化された軍隊用レーション。味も素っ気も無い


「これは部屋というかカプセルじゃな」ジパン

出発してから4時間、「朝食の時間です」

「今どこじゃ?」ジパン


「は、レンガポール上空で、今最初の空中給油を受けてます」

「C-2ならもう少し飛べると聞いたが?」

「は、今回は最大速度をだしてるので燃費がよくないのです」


「次はオストラリア上空で最後の給油を受けるのだな」ジパン


「は、左様にございます」


10時間のフライトはあっという間、仮眠取る暇もなかった。


南極基地に降り立つジパン、スタージナスが目をグルグル回して出迎えてくれた

「まさかこんな辺境の地に大使が来るとは思わなんだ」スタージナス

「は、物資の救援にまいりました」ジパン


「ジパン国には予言者でもいるのか?なぜこんなにほしいものばかり・・・」


「は、ジパン国は忍者の国、お察しください」ジパン


「しかし、其方等分帰国できないぞ。「これから南極は冬じゃ外に一歩も

出れなくなる」スタージナス


こうして、ジパンは南極の長期滞在を余儀なくされた。

「しかし、まさか憧れのイーシャ様とゴブータ様にお会い出来るとは」ジパン

「残念だがイーシャ達は我の側室、ゴブータは次期王、諦めよ」スタージナス


「御父様!」

「どこに御父様要素があるのじゃ?」


「ウラアール様はスタージナス様の娘ですから」ジパン


ジパンを囲んだ食卓は爆笑の渦「あらあら」呆れるイーシャ


「其方は16なんだろ?いくらなんでもウラアールとは歳が違いすぎる」

「しかし、歳の差と言われてもスタージナス様とダーリャ様、大王とタラン様」

「む、確かにそれは事実じゃが・・・」スタージナス


滞在2ヶ月目、好奇心旺盛のジパンは国家機密の塊の総合企画室に入り浸り

「あの~ハッキリ言ってジパン様がいると研究が出来ませんので」イーシャ

「お構いなく、私も外交官ここでの国家機密には命を賭して守ります」


「しかし、これ以上国家機密に触れるのであれば即死魔法を受けてもらうが?」

まさかそれは引くだろうと読んだスタージナスが脅かす。


「はい、望む所です。今すぐお願いします。私は秘密は絶対に守りますし

国家の為に命なんて投げ出しています。」


「しかし、其方は次期王。いくらなんでもそれは出来ない」スタージナス

「いえ、私が協力すれば必ずや両国の国益になると確信してます。さあ」


「可能なのか?」ダニアに聞くスタージナス

「は、ゴブータ様が魔法を掛ければ上書きされる事はありません」ダニア

「ああ、ゴブータ様の手に掛かるとは、・・我の本望ゾクゾクしますぅ」


「其方はあれか?辱めを受けて喜ぶタイプか?」スタージナス

「はやく、はやくお願いします」ジパン


「へ、変態・・・」ゴブータ


「やむを得ない本人の希望じゃ」首を縦に振るスタージナス


「びびびびびび」


「はて、なんにも変化ありませんが?」ジパン


「馬鹿者、変化があった時はあの世じゃ!」スタージナス

「これで研究室に入り浸れるのですね」ジパン

「しかし、秘密を口外したら即あの世だぞ。嘘と思ったら試してみるが良い」


「其方のお陰で無駄な時間ばかりじゃ、研究に戻るぞ」スタージナス

「ささ、お続け下さい」ジパン


「なんだかやりにくいです」ゴブータ


「さて、今日の課題ですが・・・」ダニア


「敵基地には当然ですが生産魔物が大勢いることでしょうし我々を

発見したら即反撃してきます」イーシャ


「これだけ上質の聖水がとれすのだ敵の魔物も上級魔物がいる事だろう」

「ステルス技術を更に改良する必要がありますね」イーシャ

「あと、強力な携帯兵器も必要だろう」スタージナス


「はい、基地を破壊するのは容易ですが出来れば無傷で鹵獲したいですから」

「あと低級魔物に効果がある携帯聖水散水銃も必要かと」ジパン


「む、たしかに」スタージナス

「小型の聖水クラスター爆弾も必要でしょう」ジパン


周囲がざわめく・・・


「其方はどこまで我が国の技術を知っているのだ」スタージナス

「何度も申してる様に我は忍者の国ジパンの大使」


ジパンの提案の多くが採用され次々と携帯兵器が開発されていく

「これは、究極の携帯兵器。「対ドラゴン専用ミサイル」の計画書です」


「む、我が国極秘中の極秘兵器だな・・」スター^ジナス


「すまんがこれだけは大王の申しつけによりゴブータとダニア以外は

読めない事になってる我も見ることが出来ない」スタージナス


ゴブータとダニアの専用タブレットでしか計画書を開けない

万一脇から覗き込んだら反撃魔法が発動して例えスタージナスであっても

ドロドロに溶けてしまう。


「ブラックボックスは我ら2人で作成します。その他は開示出来ます」ゴブータ

二週間後ブラックボックス弾が完成し専用銃10挺、弾30発が生産された

「銃というよりも携帯式対戦車ミサイルですね」イーシャ


誰も知るよしもないがブラックボックスの中身は大王の大魔法を閉じ込めた

超魔石が仕込んである。大王の総力でも30発しか作れなかった。

もしもの時の為に極秘裏に最初から南極基地に持ち込まれていた。

余談だが大王は生産後一週間体調不良で寝込んだことはウラアール以外誰も知らない。


「ポンチョ式のステルス迷彩服が完成しました。」ダニア

「なぜポンチョなのですか?」ジパン

「これを被れば武器ごとステルス化が可能だからです」ダニア

「おお、なるほどそれはすごい」スタージナス


「ステルス・ヘルム(ヘルメット)は別に装着してもらいます」ダニア


「ヘルムには通信装置と武器連動型焦点装置、マルチモニターが仕込まれてます」

「ステルスポンチョには耐火、耐熱対策も施されていて敵ブレス攻撃にも

ある程度耐える事が出来ます」ダニア


「しかし我はオモカッタでドラゴンのブレス攻撃の凄まじさを体験してる

本当に大丈夫なのだな?」スタージナス


「は、研究によると初弾は防ぐ事が可能ですが・・・連続攻撃には」ダニア

「うむ、科学は万能ではない、それは仕方の無いこと」スタージナス


「それとは別に新型の聖水散水銃を開発しました。」ダニア

「ん?これといって変わった感じはしないが?」


「それが大違いなんです。この装置は縮小解除装置と連動してまして

タンク内に仕込んだ1/500フィルムを次々に解除しながら散水出来ます」


「ぬお、!それは凄すぎるな」スタージナス


「理論値では50Lのタンクで25000L聖水を散布できる計算です」

「それでも足りないときはポンプだけ取り外して使用出来ます

敵基地で魔物を生産してるのならば必ず聖水プールがあるはずですから」

「聖水散水機は敵ブレス攻撃による火災を消火する役目も果たせます」ダニア


「一石二鳥だな」スタージナス


「なんと素晴らしい」感動にうちふるえるジパン


「こちらは鍵穴から差し込み内部を偵察するファイバーケーブルです」ゴブータ

「なるほど、これを使えば内部に潜む敵を発見出来る」スタージナス

「そして、これが基地内部の地図を即席で作成するマッピング装置です」ダニア

「ま、まさかそんな事が可能なのか?」ジパン


「すまんが其方すこしうるさい。」スタージナス

「しかし、驚きばかりで・・・スイマセン」ジパン


「遮蔽物の材質にも左右されますがコンクリート壁程度なら50~100m位は

突き抜けてマッピング出来る筈です」ダニア


「む、以前の装置よりも精度があがったな?」スタージナス


「は、我が国の魔石濃縮技術が大幅に上がり精度が向上してます」ダニア

「科学というのは総合力なのだな」スタージナス

「は、科学というのは魔法ではありません全ては努力の結晶ですから」ダニア

「うーん、素晴らしすぎですぅ」萌え萌えジパン失神寸前


「ジパン様がいるのであまり話したくは無いのですが・・・」ダニア

「なにを言うか我はすでに身内同然だ。なにを臆してるのだ?」ジパン

「資源調査用の起震車技術も応用してます」ダニア

「なにやら専門的のようだな」スタージナス


「ごく微量に空気を同期振動させて探査を行えるのです」ダニア

「それはソナーと違うのか?」

「ソナーは直進性が高く、反射してくる音波を捕まえるだけですが

本装置は空気の振動が屈折した空間も捉えてマッピング出来るのです」ダニア


「更にその技術を応用して魔物の呼吸を捉えて数や大きさなどを測定出来ます」


「な、なんと・・・ぐぶぶぶ」絶叫しかけて自分で口を塞ぐジパン


「勿論、本装置を床に置いて測定すれば地下の状態も把握出来ます

付属のタブレットが瞬時にデーターを解析し映像化処理を行いますので

今までの様な専門家が数値を解析する必要がありませんシロウトでも使えます」


「すごいなそれは、本来の資源調査でも力を発揮するな」スタージナス

「は、本研究室は世界最先端を自負しています」ダニア


「しかし布団蒸しでジルベッタにボコボコにされたお主がこれほどの天才

だったとは・・・世の中はわからないものじゃ」スタージナス


「大変に失礼かとは思いますが初めの主、ダクーミが天才だったからです」ダニア

「いや、それだけでは理由にならない。お主の努力が一番だ」スタージナス


「私はお慈悲により一命を助けてもらった大アスタージナス国に尽くすだけです」

「うむ、我が国には至宝がたくさん居る。全ては大王の慧眼だ」スタージナス

「いえ、大王だけではありません人材発掘ならスタージナス様も負けてません」

イーシャ


「馬鹿者うちわで自慢しあってどうする。それより仕事じゃ」大照スタージナス


「おなか空きました」ジパン食べ盛り

「うむ、お昼を大きく過ぎてしまったな、食事にしよう」


「今日はジパン様が空輸していただいた鮮魚料理です」イーシャ


「おおおおおっ刺身じゃ~」大喜びのスタージナス

「我がジパン国得意の刺身、どうぞご賞味ください」ジパン


「虚勢癖の其方だが今日ばかりは本当に美味しわい」スタージナス

「大勢がいるまえでなんと言うことを・・・」顔真っ赤のジパン


「もう、我慢できん今日の会議は終わりじゃ酒、日本酒をもってまいれ!」


「あらあら、殿方はこれだから・・・」呆れるゴブータ、でも目は笑ってる


「初めて知ったがダニアも酒豪じゃな」スタージナス

「はい、王立魔法院で私を負かす研究員はいませんから」ダニア

「むむむ、それは聞き捨てなりませんな、それでは勝負!」ジパン

「悪いが君は16だろ?修行が足りてないと思うが?」ダニア

「油断するでない、ジパン殿は猛者、歳は関係無いぞ」スタージナス


「今日こそはダニア様に一矢報います」研究員のA、ゴブータを意識して強がる

が、ダニアとジパンは強敵、他の研究員全員玉砕。スタージナスは当然不参加


「もう、引き分けでいいじゃろ。日本酒の在庫がほとんど尽きてしまったわい」

楽しみの日本酒を無駄に強飲されて不満のスタージナス


「わかりました、今日の所は引き分けで」ダニアとジパン、ヘロヘロ


男達は全員ノックダウン、そのばにゴロゴロ転がっている


1人1人に毛布を掛けていくイーシャ達「殿方って本当に子供・・・」

1人だけ制御していたスタージナスが皆を憂う・・「カワイイ息子たちよ」


イーシャ達とゴブータがスタージナスに抱きつく、顔を埋める

「やはりスタージナス様が一番です」


「イーシャ様愛してますぞ~!」ジパンが寝ながら寝言を叫んでる

「ふ、ジパン様は浮気者ですがどこか憎めませんね」イーシャ

「嫁に行くか?」スタージナス


「お戯れを・・・」顔を更に深くうめるイーシャ

「しかし、是非ジパン様のお嫁はスタージナス様が決めてあげてください」イーシャ

「ウラアールか?、我には異存ないがウラアール自身がどう決めるかだな」



     ☆



今我は南極基地病院に入院中だ

敵基地での激戦でわれは手足をもがれ腹に大穴を開けられ瀕死の重傷を負ったのだ

スタージナス様の機転とゴブータ様が開発した奇跡の聖水ポーションのお陰で

一命をとりとめたばかりか手足が再生されお腹の大穴も塞がれ内蔵機能も全て

復活した。USAの科学力は本当に恐ろしいばかり。



しかし、手足は再生されたが神経器官が脳に接続されていないとかで全く動かす事が

出来ない。今の我はまさに「だるま」食事も満足に取れず。点滴と流動食で

なんとか生命を維持してる。



「私はこのままダルマのままなんでしょうか」ジパン


「いえ、そんな事はありません今すぐリハビリを行えば必ず機能は回復します

私を見て下さい。以前シン国で暴漢に襲われ頭部を損傷し出血多量で意識不明

になりましたがその時に機転を利かしてポーションを飲んでいたので回復出来ました」

ゴブータ


以前シン国で受けた傷で下半身不随間違いなしと医師団に診察されたのだが

奇跡的に全快した。実はポーションのお陰だった事がが自身の研究で明らかに

なっている。


「今すぐリハビリしないと手遅れになります。どんなに辛くても我慢して

リハビリを行いましょう。私がお手伝いします」ゴブータ


「し、しかし体に全く力ははりません・・どうすればいいのか」

「ジパンからジパン王、リュウマ様タカスギ様、そしてエミコ様が

お見舞いに参りました。」伝令


「こんな僻地に来て頂けるとは」驚きのスタージナス


「おお、父上、こんな姿で申し訳ありません」ジパン


「よい、其方の活躍は全て報告を受けている。大義であったな」ジパン王

「今はとにかく体を休めるがじゃ」リョウマ

「いえ、駄目なんです今リハビリしないと一生車椅子です」エミコ


「しかし、どんなに頑張っても体がピクリとも動かないのです・・・」

「なにか切っ掛けがあれば・・・」ゴブータ


「私の旦那様になるのでしたら必ず全快してくださいませ!」

ウラアールの甲高い声が病室に響き渡る


「おおお、ウラアール様わざわざお見舞いに来て頂いたのですか?」

「父上から事情を聞きました。あたた私の夫になりたいんでしょ?」ウラアール

「はは、いかにも」ジパン


「それならば嫁の言うことは聞き入れてもらいます。全快してください」

「しかし、力がはいらないのです」ジパン


「なにを情けない!」

なんとウラアールは寝たきりのジパンをベットから引きずりだす


「これ、ウラアール殿それは無茶ですぞ」タカスギ


「いえ、リハビリってのは多少無茶しないと駄目なんです。私はゴブータ様の

壮絶なリハビリをこの目で見てきました。ジパン様は甘ったれてるのです」


「私が甘ったれ?」ジパン


「そうです、貴方はまだなんにも努力してません、力が入らないのなら

入る様な努力をしましたか?そんな男は私大っ嫌いです」ウラアール


「ぬ、こしゃくな」ジパン

「さあ、憎たらしい私を平手打ちしなさい。どうしたんですか?」


「くっ・・・」


「ウラアール様は神様仏様とお伺いしていたのに・・・」ジパン

「場合によっては鬼にも悪魔にもなるのです。悔しかったら努力しなさい」


「このおおおおお・・・」


「あまりにも惨い・・・」エミコがジパンを庇おうとする

「駄目じゃ、今は手を貸してはならん」ジパン王


床に転がされたジパン、大勢の前で醜態をさらしてる

「く、・・・このう・・・」

プライドが異常に高いジパン。辱めを受けるのは最大の屈辱


「悔しかったら私を殴りなさい!」挑発するウラアール


「こんなウラアール様、今まで見たことが無い」ゴブータが涙する

「本当はウラアール様が一番傷ついている」内心を察するゴブータ


「うおおおおおおおっ」叫ぶジパン恥も外聞も無くなった


全員が涙してる・・・「ガンバレ」リョウマが叫ぶ

「ガンバレ」タカスギ

「ガンバレ」ジパン王

「ガンバレ」エミコ


「ぐぬぬぬぬ・・・・・・」何時しか鬼の形相のジパン



「ピク」左手の小指がわずかに反応した。


「おおおおおお」ジパン様~ウラアールがジパンに抱きつく

「く、まだだ、まだじゃあああ」ジパン


右手の人差し指が反応する

「おらあああああ」歯を食いしばり必至で手足に力を込めていく


「足、が足が動き出しましたぁ」エミコ


「これ以上は心臓が危険です今日はこれぐらいにするべきです」医師団

「いえ、鍛え抜かてるジパン様がこれしきでへこたれる訳がありません続けます」

いつしかウラアールも鬼の形相になっている。


次第に両手の両指が自由に動かせる様になった。驚くべき回復。


「脳が燃えるようじゃあぁあ」ジパン

「多分脳神経に手足の神経が突き刺さってるのでしょう。もうひと息です」ゴブータ


「おおお、五感が五感がよみがえってくるぅ~」雄叫びをあげるジパン


リハビリ開始1時間で物につかまりながらだが立てる様になった・・・


「ぐぐぐ、まだまだ・・・まだまだじゃあ」ガクン・・・


意識を失ってしまった


「本当に今日はよくやりました。明日またお付き合いしますね」ウラアール


「こんなことをまだやるつもりなのか?」ジパン王


「当然です、今日は初日ほんの準備運動ですから」鬼ウラアール


目が覚めたジパン、ウラアールを見て恐れる「ひえええ、ご勘弁ください」

「はい、今日はもうこれ位にします明日もお付き合いしますね。」ウラアール


「さすが世界の大王の側近・・・関心しました」リョウマが敬服する

「リョウマ様とタカスギ様は只のお見舞いではございませんね」ウラアール


「さすがじゃのう。我らは世界最先端のマハッタンを視察してきたのじゃ」


「で、ご感想は?」

「もはや驚きを越えて思考回路が停止してるがじゃ」リョウマ

「この短期間で国力はジパンの1000倍以上EUの10倍以上の富を

集めた国・・・USA」ジパン王


安静中のジパンを病室に残し一行は病院内のVIP室で夕食を共にする

大王、スタージナス、イーシャ達も同席する。


「さて、ウラアール、ジパン様は回復するのですか?」アスタージナス


「さあ、保障はしませんが私がついています、必ずや」ウラアール


「我々の私事に巻き込んでしまって本当に申し訳無い」スタージナス

ジパン王に平伏して謝罪する


「お顔をお上げ下さい、私事なんてとんでもありません。今回の事件は

全世界が解決せねばならなかった事案、ジパンも貢献出来て喜んでます。」


「さて、ジパンのお見舞いと言う名目でここに来ましたが・・・」ジパン王


「それ以外の目的もあると?」アスタージナス


「は、前回の交渉ではあいまいになってしまいましたがどうしても今回

決めなくてはなりません」ジパン王


「どうしても同盟国では無く傘下にはいりたいと?」アスタージナス

「は、どうしてもUSAと同一の政策を行う必要があるのです」

「世界統一通貨構想ですね」ウラアール


「はい、今のマハッタンをみれば一目瞭然、このままでは我がジパンはどんどん

後進国へと進むばかりなのです」


なんと、あれほど反目しあっていたリョウマとタカスギまでが土下座して懇願する

「いまは国の内部で揉めてる場合ではないぜよ。国を民を富ませるために

なにとぞ」リョウマ


「一つだけ条件いいですか?」アスタージナス


「はは、なんなりと」ジパン王


「もし、ウラアールとジパン様がご結婚したらどちらで生活する予定ですか?」

「は、なんと・・・しかしそれはウラアール様が決めること・・・」


「ジパン王はウラアールの目を見てないのですか」アスタージナス


「目ですか?」


「覚悟をした女子の目です」アスタージナス

「そ、それでは我が息子を夫として認めてくれる?」ジパン王


「全くKYですね、だれが赤の他人にあれほど献身的になるものですか」

「し、しかし献身的というか鬼・・・」ジパン王


「殿方はこれだから・・・」アスタージナス


真っ赤にうつむくだけのウラアール


「結論をいいます、我がUSAの傘下になるのでしたらジパン様はUSAに

婿入りしていただきます。つまり次期王は諦めて頂くと言うことです」


「おおっそれは是非もない事こちらから提案する予定でしたので異存ありません」

「では王はだれがなるのですか?」アスタージナス


「もちろん、リョウマ様です、そのためにご同行頂いたのですから」ジパン王



    ☆



シン国で政務に忙しいゴブーミ達のもとに伝令が届く



「大変です、スタージナス様がみまかれました」


「な、なんともう一度申して見よ!」


「し、失礼しました。間違えました」


「アスタージナス様がみもごりました!」


「更に続報です」伝令


「ウラアール様がご成婚されました」


前章での伏線回収には続報が・・・(^^)

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