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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
第二章 継承の行方
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それぞれの事情

ダクーミの敗戦処理?

「敵の動きが予想出来きない・・」とダクーミは珍しく弱気になった

「対策は必ず有る筈です」とヴァイスが慰める

「それにしても西の砦での一連の大失態はなにごとだ」

「いくら余が聖水ポンプの修理を優先させたとはいえ兵隊ども全員が砦を

留守にするとは無能にも程がある」

「はっ砦を魔改造してから5年今まで一度も脅威を受けたことが無く

結界により万全な防御態勢でしたが・・・・」

ヴァイスは続ける

「まさか聖水ポンプが破壊されるとは想定外でした・・・結界の維持には

大量の聖水が必要で至急回復させないと数日しか結界を維持出来ませんでした


「それではなぜ上空から侵入されたのだ?」

「はい、先日の魔物討伐隊でこちらも魔物数が激減してしまい至急魔物増産の

命により一度も襲われたことがない砦上空結界分も使ってました」命じたのはダクーミ

「なぜポンプが破壊された時に上空結界を戻さなかったのだ?」

「は、・・・それがポンプ破壊時に全ての結界が一時的に止まってしまい

緊急に兵士全員を駆り出して湖から樽を使い聖水を運んでました」

「うつけが!なぜ砦内に保管しなかったのだ」!とダクーミは珍しく激怒する

「そっそれが・・聖水の効果は2~3日しか持ちませんので備蓄が

極めて困難なのです」

一旦プールして効果が無くなる前に使用するようなシステムを作くれば

数日分のストックは可能だったろうが発想出来なかった様だ


この世界では聖水が全ての結界維持の材料なのだ城内も練習場も砦も

王都周辺は北の山脈から沸きだす豊富な聖水地下水脈がありくみ上げて

結界維持に利用されていた。エラール湖のような地上湖周辺には

なぜか魔物が多く発生し周辺を脅かしていた


聖水それ自体には魔物避けの性質を持っていたが大地にしみ出し養分となると

ある種の魔木や魔草が反応し年月を掛けて魔物が自然発生する

魔物が発生すれば人間は近寄れない近寄れないから更に魔物が増える

何時しかエラール高原は魔物の巣窟となっていた。湖が高原の中心に

あったからではなく湖が周辺の高原を作っていたのだ真ん中にあって当然


とは言ってもそれに気がついたのはダクーミだけ。いち早く聖水湖と魔物の関係を

理解したダクーミがその活用法として砦を築いたのだ。


自然発生の魔物は自分にも脅威、おのがままに魔物を作る研究と養殖技術

プラント化による聖水加工システムの構築・・・時間も手間も掛かってる


だからこそコーレム・チャンピオンを作る為にとんでもない価値の魔石も

手に入れたし防衛体制は盤石の筈だったのだ。

湖近くに砦を築いたのでは毎年給水目的で立ち寄る討伐隊に発見されてしまう

念には念を尽くした筈なのに・・・


「まさかポンプが破壊された翌日に王子救出作戦が実行されるとは・・」


衛兵の上官は万一の緊急事態のためダクーミ領か王宮内のダクーミ館に

転送可能な使い捨て魔石ペンダントを渡されているがダクーミに面会し命令を聞き

西の砦に戻るのに数時間を要してしまった。それから樽を準備して全員で

湖に向かい聖水を運ぶのに時間を使ってしまったのだ・・・


間が悪いことにその間に上空からワイバーンに侵入されジルベッタも救出されしまった

トロッコ室から出てみると巨大なワイバーンがちょうど飛び立つ所

慌てて矢を射かけたが遙か遠くに逃げられてしまった・・・


「敵はそれだけではなかったな・・・」


「はっ・・・まさか次の日に再び湖が襲われるは夢にも思いませんでした」

「この大たわけ!」

「我々の裏をかく敵がどんな事をしてくるか想定は出来たはずだ!」


「しかし、砦の守りは今度こそ鉄壁で準備してましたし敵がパイプラインを

つかい侵入してきたら転送魔法が発動し敵は地下牢送りだったのです


「確かに湖のポンプの修理小屋を発見したら普通は攻撃魔法で一撃し

そのまま砦を遅うと考えるのが普通だろう

「更に修理小屋には小さいながらも結界が張ってあった筈なのに

なぜか木っ端微塵にされてしまった・・なぜじゃ?」


「手段は分かりませんが兵どもはおびき出され結界を解除されパイプライン

管理用の坑道を通り砦に侵入したのでしょう・・・」

「その上でプラント結界を解除し時限爆発魔石を作動させたと思われます


「つまり湖で修理担当の兵どもが裏切ったのだな?」

「御意、多分・・・」

「なぜじゃ?敵にそれほどの魅力でもあったのか?」

「多分ダクーミ様と同じような即死魔法の様なもので脅迫したのでしょう」


ダクーミはすかさず「指パッチン」して裏切り者の兵士を処分しようとしたが

実際はジルベッタの即死魔法で上書きされた3兵士の身にはなにも起きなかった

命乞いをして心からジルベッタへの忠誠を誓ったお陰でわずかの力差で

3兵士は上書きされからくも3兵士と結果的に他の者も救われた

全ては間一髪。どこがどうずれても作戦は失敗しただろう


「分からないのはその後の大魔法の発動だな・・」

「は、とてつもない大魔法により周辺国が騒いでおります」

「クリスティーナが首謀者だとすると発したのは奴に違いない」


ダクーミは子供院倒壊の原因を知っている


「それにしても王宮の城壁を突き破り崩壊させ、次には国境壁を突き抜けてさらに

隣の国の城壁まで突き抜け夜空の彼方すら突き抜けたと言うのは何事だ?」

「はっ・・原因は不明ですがとてつもない力の魔法の様です」


「ぬうううう・・」唸るダクーミ

「更には罠を巡らして待ち構えていた北の館と南の館がなぜ易々と

突破されたのだ?」


「はっすでに関係者は全て処分してしまったので詳細は不明ですが・・・」

「まさか人質のスフィルニア様とフィフリンテーノ様が自ら

門外に脱出するとは全くの想定外でした」

「あれほどの衛兵どもは何をしておったのだ?」

「はっ王家にも刃が通る必殺の武器で向かおうとしましたが全てどこからかの

攻撃を受け倒れました。」

「南の砦ではフィフリンテーノ様を抹殺すべく武器を構えただけで

全員即死したと聞いたぞ?」

「はっ、どのようにして行ったのか不明ですが全員即死魔石を仕込まれてました」

「全て用意周東だったと言う訳か・・・」

「御意」

「王宮内に内通者がいると言う訳だな・・・」

「はっ残念ながら・・」とヴァイス

「では聞こう。敵は次になにをする?」


「はっ、想定出来るのは・・・」

「今度のシグナス国との交渉を邪魔するか裏交渉をするでしょう」

「うむ、更に魔物増産方法を知った以上我が東方面にも仕掛けてくるだろう」

「同時進行で絡めて来るやも知れません」とヴァイス


「相手の裏の裏をかく方法とは・・?」


ひそひそと悪巧みするダクーミ達・・・・


この世界の聖水は良くも悪くも利用されます

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