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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
第二章 継承の行方
32/179

王様の憂鬱

下準備はまだつつきます

王様お聞き下さい、王様お気を確かに


たしか魔物討伐隊の出陣式で話したのが最後となった

クリスティーナの声がする・・・


「おおっクリスティーナ其方はまだ成仏していないか?」

「霊魂がまだ彷徨ってるのか?」と夢の中でアスタージナスが無念に散っただろう

クリスティーナに話しかける。


「いえ、クリスティーナはまだいきておりますよ、お父様・・・」

はっと目が覚めたアスタージナスがあたりをキョロキョロする

が、誰もいないではないか・・


「やはりクリスティーナの亡霊がでた・・・」

「違いますお父様、訳あって魔法で身を隠していますがすぐ隣にいます」

そっとアスタージナスの手をとり頬にあてる

「なっなんと感触がある・・・ま、魔法なのか?」

「はい、お父様私は生きています、ですが訳あって今は隠密行動中なのです」

「廻りに声が聞こえてはなりません、どうか落ち着いてお話をお聞き下さい」

「これから話すことに驚かないで下さい、声を大きくしないでくだい」

「お約束できますか?」

「うむ、王の名にかけて約束する」


「かくしかじか」


「なっなんと!」思わす叫びそうなアスタージナスだったがクリスティーナが

アスタージナスの口を塞ぐ


「す、すまぬ王命であったな」「今後絶対に声を荒げぬ」


クリスティーナが続ける


「そんな馬鹿な!・・ぐむむむ」口を塞がれる


「なにか御座いましたか!」と側近たちが部屋に入ってくる


「いや、悪い夢を見て魘されたようだ、下がってよろしい」「ははっ」

「困りますお父様・・」「うむ、分かっておる、続けよ」ったくドタバタコントか!

でも大分慣れてきた。その後も叫びそうになる前に口を塞ぎ塞ぎ

もう、王様まったく約束まもれない人なんだね。

事実を小一時間掛けて伝えた


「詳細は分かったがこれからどうするつもりじゃ?」

「申し訳御座いませんが暫くはお父上はこのままでいてください」

「廻りが全て敵です。何時お命が狙われるか分かりません」

「父上が変化したら必ずお命が狙われます。今はそれ程に絶望的な状況です」

「うむ、理解した」

「だが我とて王である、このまま蹂躙され続けて手をこまねいてはいられぬ」

「ですがこの件は母上にも話してはなりません」

「なに・・・ぐふふふ」もう口塞ぐの疲れたよ・・

「ダクーミ様はすでに母上も洗脳済と思われます父上の後継に動きはじめてます」

「なに・・・・ぐふふふふ」もう慣れた

「すでに父上を見限りダクーミ擁立に全力を尽くしてます。もしかしたらご関係も」

9歳児に言わせないでよ・・はい口ふさぎ

「な・・・ぐふふふふ」


セバスの情報ではすでに後継を睨んでお世継ぎに励んでるらしい

明らかな姦通罪だろうね。多分こちらの世界では処刑対象だろう・・

露見したらそれだけでダクーミを失脚させられるだろうけど多分尻尾出さない


「もう、深刻な事態をも通り過ぎてるということなんだな」

私から言わせるとこの王様は世間知らずすぎる。いいようにつけ込まれすぎ

「弟として今の今まで全てを信じていたのに・・・」今度は蚊の泣くような声でつぶやく


「もう余に失う物はないのだな?」

「はい、ですからこれから反撃です」

「うむ、して反撃の狼煙の第一歩は?」

「はい、じきに西側のシグナス国より使者が来ることでしょう」

「ほう、初耳じゃ」

「はい、多分功績を独り占めしようとのダクーミの魂胆でしょう」

「な・・・」っていいかけて今度は王様自分で口塞いで器用なこと・・・


「で?どうしろと?」

「はい、ダクーミとシグナス国とのやり取りは黙認して下さい」

「ふむ、して?」

「秘密裏にシグナス国の使者と王様が交渉していたきます」

「だが使者はどちらを信じるかな?」

「絶対こちらを信じる事でしょう。私が同席しますから」


「さて?意味がわからぬが?」


「かくかくしかじかで申し上げたとおりシグナス国は我が国の軍事力が欲しいのです」

「だが先ほど聞いたとおりそれは誤解だろうて」

「誤解ではありません」

「っ・・・・・」今度は「な」とも言わずに自分で口塞いだ

「なにか秘密を知っておるのだな」「はい」

「わたしが秘密兵器なんですもの」

はい、口ふさぎ!「・・・・」王様バタバタする

あ、ゴメンナサイ鼻まで塞いじゃった


「其方本当は余の命をとりにきたのではなのか?」と深呼吸する王様

「して其方が秘密兵器とは???」

「かくかくしかじかと誤射の説明をした」

「なるほど、使者の前で試射すると・・・」ぷぷっそれってオヤジギャグ?

実は王様のDNAが遺伝してる?


「そうです、そうすればどちらを信じましょう?」

「うむ、間違いなく我らであるな。しかもダクーミの虚言も明らかに出来る」

「一石二鳥だと思います」

「で、あるな」


「ですが、それはまだ少し先の話です」

「ん、他にあるのか?」

「この話をしたのは王様が私を信用出来るかどうかを確認したかったからです」

「だって私声はしててもお顔見せられませんから」

「確かにまずは余が信じれるかどうかが先じゃな・・・其方策士じゃな」

「余にそっくりである」げっ・・・うーん肯定しずらいなぁ


「で話をつづけます」


「うむ、たのむ」

私は王の口を塞ぐ準備をしつつ

「スフィルニア様とフィフリンテーノ様のお命が狙われてます」

「まっ・・・・ぐふふふ」鼻は避けてっと

「時間がありません話をいそぎます」うんうんと頷くアスタージナス


「王様だいじょぶですか?大分うなされてる様ですが」

と側近がまた部屋に乱入してくるよ・・・もう、王様勘弁してよ!


「んん、大丈夫じゃ今日はすこし寝づらいようだ。案ずるな」

けげんそうな側近だが王様が「しっし」と手を振れば応じるしかない


「父上、これは国家の一大事なんです父上がこれでは勝利はおぼつきません」

「うむ、二度と騒がぬ、王に二言はない」いや多分無理


「話をつづけよ」大丈夫かよ?


「今お二人がかくまわれている理由は私と第一王子をおびき寄せる為です」

「其方の話が事実なら間違いないな」

「闇雲に助けに行ったらまず敵の術中にハマる事間違いないでしょう」

「ふむ、して?」

「今の王様の状態なら敵は無害と油断してる事でしょう」

「余は今そんな状態なのだな・・・」落ち込んでる場合ではないです

「そこで王様にはお二人のお見舞いに行ってもらいます」

「それは簡単な事じゃて」

「そこでこちらも罠をしかけさせ頂きます」

「ほう、」

「油断してるとはいえ王様の行動は監視されてます下手に動けません

普通にお見舞いしてください「あと、私も行きます」


「えっ其方が行ったら即座に捕らえられるはずだろう?」

「ですから今のように姿を消します」

「なるほど、だがそれでもたいした事は出来まいて」

「父上には場所案内とかさせて注意を引き寄せて頂ければ結構です」

「そのスキにお二人に私が接触し打ち合わせします」

「しかし其方が突然いって信用するかな?余と同じで時間かかるだろう」

「ですからまず手紙をお渡しします」


「手紙?」


「詳細を記した手紙をその場で読んで頂きご理解頂きます」

「でご納得いただいたら頷いて頂き有る物を手渡しいたします」


「有る物とは?」


「以前いただいた王宮へと戻れる移動ペンダントです」

「しかし、多分かくまわれてる館は魔法結界が敷かれてるだろう」

「屋敷の外に出なければ無効でしょうね」

「しかもこの作戦は同時に行わなければ失敗します」


「さもありなん」


「王様も両方お見舞いするので時間がかかります」

「お手紙で実行日と時間を教えお二人同時に逃げてもらいます」

「逃げると行っても監視の目がある」

「ですので、館内で散策していただきます。お庭散策は可能と聞きました」

「確かに表向きはかくまうことであって幽閉ではないからな」


「で、打ち合わせ時刻に同時に我々が門番を襲い、その隙に

ご自力で門の外まで逃げて頂きます。外に出て即座に王宮に転送して頂きます

「しかし襲うと言っても近づけば必ず感知されてしまうはずだ」

「はい、敵の感知外から攻撃します、その手立てがあります

「勝算があるのだな、それでは任せよう・・・」


「問題は転送後のお二人の身です」


「転送場所は余にしか分からぬ。問題無かろう」

「いえ、その後でございます」

「たしかに王宮内は誰が敵なのかも分からない状態だな・・・」

「父上、誰にも気づかれず安全なお部屋に移動させる魔法はございますか?」

「残念だか余にはそれは出来ない」

「なにか他に使えそうな魔法はございませんか?」

「うーむ、・・出来るのは人身凍結の魔法位だな・・・」

「曲者を生きたまま凍らせて後に元にもどせる魔法だが・・」


王様、怖っ・・・王子様の即死魔法といい物騒すぎだよ


だけどそれは使えそうもないな

「他にはなにかございませんか?」

「うーん」

「うーん」自分の魔法だろ覚えておけって


「済まぬ今は思い出せぬなにしろ魔法の量が多すぎてな・・」

「魔本を見ればわかるのだが・・・」

「どうにかなりませぬか?」

「よし、お上水とか適当な事を言って魔力登録所にまいろうついて参れ」

ドキドキの夜中の王宮移動だよ・・・


「これ、」「はい王様御用でしょうか」

「どうも寝付きが悪いと思ったら腹の調子が良くない厠に行ってくる」

「はい、それではお供を・・・」

「ビビビ」・・・こてっ

って今言った氷結魔法すぐつかってるし


「さ、これで少し時間稼げるいそごう・・」

「って大丈夫なんですか、気がついたら騒ぎませんか?」

「大丈夫じゃこのものには時間が経過しない。余が魔法を解くまでなんにもわからん」


真っ暗闇の王宮を二人で歩く(私は消えてるけどね)

途中4人ほど衛兵と遭遇したが「ビビビビ」と凍らせてるし

「交代の衛兵には少し間があるはずだ、急ごう」早足になる


「王様御用達魔法登録室」についた、でかっ

本人にしかドアを開けられない。これは同じだ


そこにはずらーーと30冊以上の魔本があった600の魔法もちか

私の10倍以上だなぁ・・王様って偉いんだなぁ、といまさら


残念ながら本人以外は読めないので手伝えない、だが時間はない

「ペラペラペラ・・」と探す王様


「おっこれなんかどうじゃ?」おっ見つかった?

人身縮小術、人体を1/20に縮小できるそうだ怖っ

「効果時間はどのくらいですか?」

「氷結魔法と同じじゃ余が解くまでだ」ってそれ一生解かれない場合もあり?

「だが氷結魔法と同じで余が予め時間設定もできる」それ、それで行きましょう

「氷結と縮小は重ねられますか?」

「やったことはないが可能だろう」

解除時間指定で氷結させて縮小させた上で商人通用門から脱出させれば出来そうだ!


作戦は決まった


「王様はこのまま倒れた衛兵を解除しながらお戻りください」

「作戦の詳細はもう一度同じ方法でお知らせに参ります」

「うむ、待っておるぞ、それまでは周りに気ずかれぬ様十分に注意する事としよう」


その場で二人は別れた

私は商人控え室に行きグフタスが迎えに来るまでここで待機だ

今日は朝からグフタスにお城まで運んでもらって、夜に王様と話をして

ああっ長い一日だったなぁ・・

透明人間ってある種憧れだったけど実際になってみるとたいして役にたたないなぁ

というか気配が露見したらOUTって緊張感ありすぎだよ。

いつ解除されるかと思うと生きた心地しない


王様お茶目すぎ

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