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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
第二章 継承の行方
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北の館

救出作戦開始です

「本当にかくまわれてると言えるのだろうか」

第三王子のスフィルニアは不満を口にした


確かに高貴な館。召使いも大勢いてなにかと世話を焼いてくれてる

だが、建物から一切外に出ることが出来ない。庭を散歩するぐらいは出来るが

これでは「まるで幽閉」されてるも同然に感じてしまう。

お父上どころか母上すら一度も会いに来てくれない


「私は見捨てられたのでしょうか?」


ごくたまにダクーミの側近と語るヴァイスとやらが我を軽蔑にも似た

まなざしで様子を伺いに来るぐらいだ・・こやつ我をなんと見てるのか


なんとも言えない不気味な笑顔で「王子様おかわりありませんか」と傅く


「うむ、我は大丈夫だ」これしか返答しようがないではないか。


「いつまでこの暮らしがつづくのだ?我はまだ学生としてやらねば

ならぬ事が多いのだ」

「ご安心下さいこちらで学べば卒業資格は得られます」

「つまり我は当分お城に戻れないと言うことだな」

「二度と戻れはしない」とヴァイスは心の中で返事した

「犯人が判明し事件が終わればお帰りになれます」とヴァイスは返事しておいた

いつもの通りの返答。


「父上と母上の様子はどうじゃ?」

「はは、いつもとお変わりなく大変元気でいられます」


だが・・・・

すでに第一側室のシンシアと第二側室のベローナはこの世の人間ではかった


ダクーミの言葉たくみの洗脳魔法とヴァイスの悪魔的誘導

今回の騒動は第一側室の陰謀だとでっち上げ第二側室側の廻りをそそのかし

第一側室側には第二側室が王権を我が物にする陰謀だとでっち上げたのだった


我に正義ありと取り巻き、側近をも巻き込み血で血を洗う抗争のすえ

2人とも同じ日に相手側のヒットマンの凶刃に倒れたのだった

いや、ちがう最後の止めをさしたのは召喚人間だ・・・


召喚人間であっても王族に刃を向ければ刑務所送りだが以前クリスティーナ暗殺失敗を

見たヴァイスが研究開発した必殺の魔槍、犯人が消滅しても攻撃続行出来る魔槍を

作り上げてしまったのだ。実行召喚人間は刑務所転送前に自動消滅の魔法を掛け

証拠隠滅を計ったのだ

もはや大義名分は必要なく王族の命は思いのままとなった。


「おまえごとき利用価値が失せれば一瞬で始末できるわ」とヴァイスは思ってる

スフィルニアの側近、執事、メイド・・・全ては号令一つで王子を亡き者に出来る

召喚人間に入れ替わっている


スフィルニアの価値・・・


「シンシア様とベローナ様がお亡くなりになりました」とセバス

「な、なんですって・・・」また後手に回ってしまった。クリスティーナは嘆く

次にダクーミがどんな手で来るのかと色々探っていたのだが間に合わなかった


「同士討ち、共倒れを狙った様です」とセバス。痛恨の思いは同じだ

「ですがわかりませんわ・・いくら同士討ちでも刑務所送りのはず」

「多分ダクーミはそれをくぐり抜ける方法を発見したのでしょう」

「ということはもはや王家、一族は何時でも命を奪われると言うことですね」

「間違いないでしょう」

「とにかく今は生き残った王様とスフィルニア様とフィフリンテーノ様のお命が心配です」

「でもわかりませんわ・・・王子王女すべてを亡くしてどうするつもりかしら」

「は、お姫様これで相手の意図が分かってきました」

「意図とは?」


「王、王子王女すべてを退けダクーミさまがこの国の王となるつもりでしょう」

「でも、今でも事実上ダクーミは実権を握ってますわ、いまさら・・」

「多分、自分の代だけではなくて将来も自分の血を残すためでしょう」

「な、なんと」一蓮托生一向は皆驚く

「事実上の実権だけではなく本当の王の座を狙ってるのでしょう」

「なんとしても阻止せねば」ジルベッタは唇をかみしめる


「もし、もしもだが王がなくなって我ら以外がいなくなり

ダクーミが王となった場合我らの立場はどうなるのだ?」


「は、王の権利により生殺与奪はダクーミの腹一つとなります」

「な、なんと」・・・

「しかし、王の存命中にダクーミ様に王位継承を伝える必要がございます」

「王が遺言も残せずにみまかった場合はどうなるのだ」と第一王子

「は、遺言書がない場合は王族会議で継承者を決める定めです・・」

「だが、以前海戦にて王をあやめようとダクーミは企てたではないか」

「は、その時点でもダクーミは皆の了承を得る自信があったのでしょう」

「なぜ状況がかわったのだ?」

「はっそれは我々の存在を無視出来なくなったからでしょう」


「秘密裏に奪おうと思った王権を次々と邪魔されてますますダクーミは

邪悪になってるのです」


「我々のしたことがが裏目となってしまったか・・」

「いえ、そんなことは有りません。敵も追い込まれてるのです」

「なぜだ?」とジルベッタ

「はっ南の海上貿易は復活し、西の魔物達は霧散しました。ダクーミには

もはや東の魔物と交易しか残っていません」

「なるほど、こちらも苦しいが敵も苦しいのだな」

「左様でございますとも」とヨハン


「手をこまねいてはいられぬ、今すぐスフィルニアとフィフリンテーノを救わねば」

と拳をあげてジルベッタが叫ぶ


「相手の罠でしょう」とセバスは冷静に語る

「な、なぜだ?」

ジルベッタは聡明で実直だが敵の真意を計る事が苦手なのだ。お坊ちゃま体質

「いまや容易に王族でもあやめる事が可能なのになぜお二人が存命なのでしょう」


「おっ囮か・・・」


「左様でしょう」とセバス

「囮と分かってても今救わなければ二人はいずれ亡き者にされます」とクリスティーナ

「そうでしょうな」とセバス

「王がいつみまかうか遺言書をゆだねるか時間はほどんど残ってないでしょう」

「出ても引いても駄目か・・」ジルベッタは落胆する


「いや、手は有る筈です」とクリスティーナは語る

「罠だと承知して対策を講じれば方法は見つかるはずです」

「御意」とセバス


「して、その案とは?」


「もう、困ります兄上・・・ったら。今その話を聞いたばかりです。これから

策を練るのでしょう」

「それはそうだな・・」ボリボリ頭をかくジルベッタ


「とりあえずお二人の幽閉場所を掴むこと、見取り図も必要でしょうが」セバス


「ふんふん」と皆


「なによりも肝要なのはお二人同時に救出出来なければなりません」

「只でさえこちらの人数は少ないのに2カ所同時にか・・」


「実は城内での情報収集を頼んでるタランという男も何時でも協力すると

従順を誓ってくれています」

「本当に大丈夫なのですか?、セバスの事ですから信用はしてますが」

「タランは私の弟です」皆ビックリ

「クリスティーナ様かジルベッタ様か一度王宮に潜入頂き

主従契約していただければここへもこれますし一蓮托生です


「ならばステルスが使える私が参りましょう」とクリスティーナ

よろしくお願いします


どうやって2人を救うのか

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