処刑
あやうきクリスティーナ
突然クリスティーナと側近達は鎖で繋がれてしまった
受刑者は魔法詠唱不可能だが看守側からは自由自在なのだ
「ふふふふ、大人しくしろ」とヴァイスは地下牢に入り全員に猿ぐつわを噛ませ
自由を奪った。だがこの程度では王族反逆罪は発動しない・・・
生命の危険を感知しなければ発動しない仕組みみたいだ。
しばらくして、ウラアールがおそるおそる入ってきた、長槍を抱えて・・・
これから起きるであろう事がわかりクリスティーナは戦慄した・・・
「やはりツワルトを始末したのはこのためだった」予想はしていた・・・
「兄上の仇です、覚悟しなさい・・・」
有無を言わせずだっっっと助走をつけてウラアールはクリスティーナの胸めがけて
刃を貫いた・・・
はずだった・・・
「バババババ」槍先がクリスティーナを貫くその刹那ウラアールは消滅してしまった
あるじを失った長槍だけが空中に取り残されたがすぐにカラーンと地面に落ちた
ヴァイスが目を丸くして驚く「な、なにがあったのだ」誰もわからない
クリスティーナ自身も絶体絶命だと諦めていたのだ・・・
その瞬間セバスチャンは目にもとまらぬ速さで鎖を腕力で断ち切り
ヴァイスの顔面めがけてメガトンパンチを食らわした・・・
「ボン」頭部が吹っ飛んだ
が・・・ヴァイスは倒れるどころか反撃してきた・・・
「ぞ、ゾンビ」クリスティーナは叫んだがセバスは攻撃を続ける
アタタタタタタっ 終わった お前はすでに・・・いや、なんだ
感覚的にはそんな感じでヴァイスを木っ端微塵にしてしまった
さすがにもう反撃は出来ない・・・・・モゴモゴとミンチはうごめいたあと消えた
「さお姫様このチャンスを逃してはなりません、脱出します」鎖を外すセバス
はっと我に返った騎士と私はすぐさま行動した。
「さ、皆さん外に出ましょう」「ははっ」残念ながら騎士たちは防具も武器もない
だがクリスティーナには自動装備されてるカプセル入がある
剣と槍と杖を出しヨハンに剣をエメルに槍を貸し与えた
わたしは防具を装着し杖をもった。
幸いに階段には敵はいなかった、しかし階段出口に何がいるか判らない
地上に上がると出口左右に衛兵が2人いた!
バサッバサッとヨハンとエメルは問答無用で相手に反撃のいとまを与えず
両断した。「ここは敵陣のまっただ中です、お気をつけ下さい」
衛兵の異変に気がついた衛兵屯所から兵士10名以上がこちらに向かって来る
私は素早くカルク君を出し「笹が刺さった」をタップした
無詠唱なのに杖に光が集まり出す、続いて左右に杖を振り範囲指定
「シャアア」と叫ぶと無数の笹の葉が兵士達を貫いた
平民には1Pで1人倒せるのだ20P魔法で十分だろうとの読みだ
残酷かも知れないがこちらの命が掛かってるのだ容赦は出来ない
「うがががが」
あっというまに兵士達は全滅というか原型をとどめない惨殺体となっていた
「これ以上の無益な殺傷は無用です、移動します」と叫び
カルク君から「井戸に移動」を唱えた・・・たちまちに4人はその場から消え去った
気がつくと4人はどこかの集落の古井戸にいた
「ここは多分ダクーミ領内です、廻りは全て敵と思って差し支えないですが
民百姓は多分なにも知らないはずです武器の使用は極力避けましょう。」
全員異論はない、とにかく今は安全な場所に逃げるのが先決だ
「しかし、お姫様・・・」
「なんでしょうセバス」
「敵はウラアール様までも手駒として利用する策士です先の先を読んでるでしょう」
「迂闊に無防備で王宮に戻るのは危険です。今は身の安全と情報収集が先です」
敵が希代の策士ならこちらにもセバスチャンがいる
普段はこちらから問わなければ答えてくれないセバスなのにいざとなったら
とても逞しいしチャンスと見たときの抜群の行動力、側近中の側近だ
ことのとき俺は確信した「頼りになる奴だ」と
今回はサブタイトルの都合上ちょっと短めでした




