ゴブヨ修行する
さあ、大王地球に到着しました
いくらなんでも
「神様三号とか四号様では呼びづらいので名前考えましょう」ゴブヨが提案
「名前などどうでもいいのだがな」神三号
「こっちが困るのです」シンジ
「で?決まったのか?」神三号
「人任せではなくご自身でも考案してください」シンジ
「では、・・・神三号、神さん、「かみ さん」「神 山」「カミヤマ」
でどうじゃ」
「はいきまり」安直が一番w
「神四号様は?」
「一応妹を名乗ってるので女性らしい名前がいいですよね」ゴブヨ
「「かみよんごう」「カミヨンゴウ」「カミヨ」じゃな」ゴトウ
「はい、次男がゴトウ、三男がカミヤマ、長女がカミヨ、決定」ダニア
「ばかばかしい、会議する程の事か!」ゴトウ
「暇なんだしちょうどいい余興です」ゴブヨ
「で、話は変わるが大王地球まであとどのくらい掛かるのだ?」ゴトウ
「は、ゴタゴタはありましたが神様が一気に能力を回復してくれたお陰で
当初二ヶ月の予定でしたが半月ほど縮まりそうですあと10日前後かと」
「うむ、この天国暮らしもあと少しか・・名残惜しいきもする」カミヤマ
☆
以降なにごともなく一行は無事大王地球にたどり着いた
カミヤマは再会を誓いつつお別れ。別段大王地球に来ても用事はないのだが
カミヤマの動向が気になるゴブヨの要望で半年ほど滞在することになった
シンジ達を乗せた船は一旦シンジ地球に戻り半年後に向かえにくる約束
「で、カミヤマ様は予定があるとの事ですが残りの2人はどうするのですか」
「勿論ゴブヨのお世話になる、聞くまでも無いこと」2人の神が頷く
「わたし、本当にゴブヨ様のお子になりたかったです」カミヨ
「それは止めて下さいね悲劇が起きますので」ゴブヨ
「それにカミヨ様は神様で設定上は14歳、私の姉同然なのですから」ゴブヨ
「ですが、なにからなにまでゴブヨ様に頼りっきりなのは事実」カミヨ
「やれやれ・・わたしは幼女なのに」呆れるゴブヨ
「しかし、聞いたぞ、其方すでに王立魔法院卒業扱い、つまりは成人と同じ」
「そりゃ学歴的には成人ですけど。体型も心も幼女ですわ」
「こんな大人びた幼女など古今東西いるものか!」ゴトウ
「史実によると大王とウラアール様もたいそう大人びていたそうです」
「つまり、其方も同じ技量があるという証、其方こそなすことがある筈」
「今までは事件解決や神様のお世話で自分の事など考えたことありません」
「カイトにカミヤマのご加護があるのと同じで其方にも神2人のご加護がある
せめて将来なにするのか位は考えないと」ゴトウ
「はあ、シンジ様のお妃様では不十分ですか?」ゴブヨ
「今のままでは其方の能力は発揮されず平凡に子をなし生活に埋もれてしまう
我はそれでは勿体ないと申してるのだ」ゴトウ
「平凡が一番幸せと思いますけど」ゴブヨ
「一例をあげればカミヤマが惚れ込んだゴブータ、本人の意思とは関係無く
万民に慕われ、此度は宇宙を救ってのけた・・すごいことじゃ」
「はい、ゴブータ様はまさに神の子、女神ですね」
「ばかもん、其方とてゴブータに負けず劣らず此度の事件では活躍したのじゃ
自覚がないとは恐ろしい」
「ええ、わたしは神様をサポートしただけでなにもしてません。」
「神様をサポートするというのがどれくらい大変で能力を要するか自覚が足りん」
「えええ、そんな事いきなり言われても・・今日までなんにも考えてません」
「シンジ地球を乗っ取れ」
「ば、ばかな!それでは謀反人です、絶対に出来ませんし拒否します」
「ばかもの、我が言うのにはちゃんと根拠があるのじゃ」
「はあ・・」
「シンジはな、確かに20億民を救った英雄じゃ、天才でもある」
「不足ないと思いますが?」
「やつに二足のわらじは不可能じゃ、やつはあくまでも研究者」
「王の資格がないと?」
「うむ、今回の隠し子問題で痛感した」
「神様から分離しただけで隠し子ではありません!」
「まあ、それはそれとして、とにかくシンジでは政はできない」
「なぜ?」
「やつは優しすぎて王にはむかん」
「私だって優しすぎて王には向いてません」
「いや、ゴブヨは物事を正確に見れる、常に最善をつくせる器じゃ」
「知らないと思うので忠告するが・・・」
「はあ」
「奴の丸投げ政治のお陰でネオ東京は腐敗一歩手前じゃよ」
「え?」
「我がたんに物見遊山でネオ東京を徘徊したと思ってるのか?」
「はい、思ってます」ゴブヨ
「ふふふ、それならば成功じゃ、敵を欺く為には味方からだからな」
「なにか根拠があるのですか?」
「うむ、以前に乗った地下鉄が一例」
「無駄なインフラも必要と言ったはずです」
「気がつかなかったのか?あのカップル何を運んでいたのか」
「?イチャイチャしていただけにしか」
「密輸していた、それも禁断のドラッグじゃ」
「ま、まさか・・・」
「言ったろう、あんな地下鉄に乗るのは酔狂か鉄オタだけと」
「気がつきませんでした・・・」
「ネオ東京に巣食う犯罪組織・・・臭うと我は言ったよな」
「あれは空気が綺麗という意味かと」
「綺麗すぎるのじゃ、人為的すぎる、つまり犯罪をカムフラージュしてる」
「ぐ、つまり地下鉄を運行しつづけるのには官民一体の腐敗や癒着があると?」ゴブヨ
「腐敗を通り越して密輸システムじゃな」
「面白いだろ?だから我はカップルを赤い糸で結んでおいた、あれは演技
ウソから真実が生まれて当人達も戸惑うことじゃろうて」
「余計なお世話ではなく罰を与えたのですね」
「あとな映画そのもの」
「え、映画になにかありましたか?」
「素人では気がつかないだろうがリメイク部分に不自然さがあった」
「そっか神様はオリジナルもご存じですからね」
「あれはリメイクなどではない暗号取引の実体じゃよ」
「あ、神様が犯したインサイダー取引!」
「これこれ人聞きの悪いことを言うでない、あれは裏取引の実体調査だ」
「昔貧困調査とか言ってごまかしたエロおやじいましたけどね」
「一緒にするな、実際に我は裏取引で利益を出したのだ、これは動かぬ証拠」
「調査とかいいつつ泥棒の上前をはねたのですね」
「馬鹿者、ちゃんと我を調べて言ってるのか?我は不正金など一銭も使ってない
ゴブヨを騙す為の方便じゃ、不正金は全て保存してある、証拠としてな」
「休暇じゃなかったんですか?」
「今だから明かすが本来は休暇だった、それは間違いない、しかしな
後に大王から頼まれたのじゃ」
「こちらの実体調査ですね」ゴブヨ
「うむ、どうも不正経理でお金の流れが不自然なのだがそれはシンジが原因
ではないと大王が突き止めたのだ、しかし敵もなかなか尻尾を出さぬ」
「で、一見普通の人間にしか見えない神様が調査に当たった、私はまんまと
騙され続けた・・・」なげくゴブヨ
「すまぬ、背後関係をつきとめるまでは内偵にしたかったからじゃ」
「で首謀者は判明したのですか?」
「うむ、どうやらシンジの側近に収まる火星帰りの「レオ」(本名レオンハルト)なる大臣が
一番怪しい」
「え、火星帰りならば一番シンジ様が信用する人が多いのに」
「どうやら奴は「タクマ」よりも自分の方が能力が上なのに重用してくれぬ不満が
あるらしい」ゴトウ
「残念ですがタクマ様より上の能力者なんで見た事ありません特に実務で」
「我もそう思う、シンジのタクマに関する評価はまちがっていない」
「ねたみですか・・」
「人間だけが持つ固有スキルじゃな、神には想像もつかん」
「やっかいですね」
「確かに奴の能力「不正経理」では天才的とも言えるがな」
「悪事の能力あっても仕方有りませんね」
「結局ばかものだ、神の目からは逃がれられぬ」
「しかし、ここで困った事になる」
「え?悪を成敗するのに困った事?」
「最高責任者はだれかという問題じゃ」
「うっ」
「最高責任者が知りませんでしたでは世間に通用しない」ゴトウ
「なんとかなりませんか?」
「だから、最初に言っただろ、奴は優しすぎる。それは時として仇となす」
「確かに、盲目的に火星帰りを信じすぎてますね」
「性善説は悪い事ではないが政には向かぬ」
「反論出来ません」ゴブヨ
「で、其方が王になるのだ、さすれば我とカミヨがサポートする」
「し、しかし」
「其方は人類の味方ではないのか?なにが本質なのか見極めよ」
「わ、わたしなんかよりも適任者は大勢いるはずです」
「ばか、伊達や酔狂で神様である我が推すものか!神に認められるなんて
普通あると思うのか?」
「私は八歳の幼女」
「大王は前回は九歳、今回は五歳で大王じゃ」
「くっ・・・」
「それにな、カミヤマ(第三神)がなぜ大王地球に行ったのか」
「秘密だそうです」
「我には大体わかる」
「大王地球では犯罪など皆無のはずですが」
「うむ、ほとんどないのは事実」
「ほとんどですか・・」
「皆無ではない」
「それは雨の日に傘立てから傘もっていったとか軽犯罪程度なら・・・」
「ばか、違う、組織的な犯罪じゃ」
「今回の不正経理や密輸と関係してるのですね」
「うむ、カミヤマはカミヤマなりに調査するのだろう」
「成る程、心証を良くした上でのゴブータ様サポート・・・」
「やつなりの愛情表現じゃ、それぐらい許してやれ」
「勿論ですが、愛情が暴走してお子をなんて言わなければですけど」
「旦那のお子ならば一切の問題は起きぬはず」ゴトウ
「何言ってるんですか!悪巧みにしか聞こえませんが?」
「ヤコブかヘッテに憑依すると言う手もあるという話じゃ」
「そこまでしてゴブータ様を手に掛けたいのですか?変態!」
「我に言ってどうする、我には関係の無い話だ」
「知っていて泳がすのは犯罪行為です」
「まあ、奴も神に二言はないって言ったのじゃ信用せよ」
「イマイチ不安ですけど」
「折角大王地球に半年生活するのじゃ見極めてから帰れば良い」
「当然です、ゴブータ様の幸せを壊す事は神様だとて許しません」
「ついでに其方も魔力UPのチャンスだぞ」
「そっかこっちなら魔法訓練できるのでしたね」
「訓練しないと魔力が上がらないのって不便ですねぇもっとブワーッと
一気に上がる方法ないのでしょうか?」
「ばかもの、修行に楽など有るものか、努力しなければ何事もなさん」
「はいはい」
「ついでに我が帝王学も伝授する、覚悟しなさい、コッチで遊んでる暇
などないそ」ゴトウ
「散々遊び呆けた神様が言うことでしょうか?」
「ばか、さっきの話聞いてなかったのか?全ては方便じゃ方便」
「とかなんとか言いつつ楽しんだのも事実ですよね」
「すべては修行じゃ、我にとって見聞も修行」
「実はな、大王との思念通信でウラアールの魔法訓練所を借り受けてる
みんな王立魔法院に移設したのでほとんど何も残ってないそうだ」
「そっか一蓮托生軍はウラアール様の魔法訓練所が発端でしたね」
※前回の事件で元々は大王の訓練所だったのがウラアールの訓練所という
パラレルワールド化している
「うむ手狭になったので王立魔法院は別の場所に移設したそうじゃ」
「行ってみよう、さあつかまれ瞬間移動するぞ」
「ビビビビ」
「うっはーなんですかこれ、タイムスリップしてた当時のまんまですが荒れ放題」
「うむ、ウラアールの身体をかりてここで鍛錬した記憶が蘇るな」
「なにはともあれ宿舎作らないと生活出来ません」
「宿舎は残ってるが多少修理が必要だな」
「つかほとんど屋根とか窓抜けてます、一から作ったほうが早くないですか」
「ばかもの、修行の一環じゃ其方が魔法で修理するのだ、我はみてるだけ」
「えーーーそんなぁわたしの魔力なんて掘っ立て小屋ひとつ満足に出来ません」
「ならば掘っ立て小屋でよい、我は我慢する」今回は本当に厳しいゴトウさん
「其方は将来王になるのじゃ、それぐらい出来ないでどうする、はよやれ!」
「しかしですね、シンジ様地球では魔法はほとんど使用不可能ですよ」
「誰が決めた?」
「誰って、常識です」
「それはな、漂ってる魔素を利用しようと思うから出来ぬのだ、己が基本魔力を
行使すれば不可能などない」ゴトウ
「つまりシンジ様地球では出来ぬのでなく能力不足で出来ない者がほとんど?」
「そう、能力不足というだけ。万一そこに凶悪な魔法使いが出現したらなんとする?」
「た、対処出来ません」
「だから其方が鍛えてシンジ地球を守るのじゃ、わかったか」
「しかし、わたしの魔力量などたかがしれていて・・」
「誰が決めたのじゃ?」
「現実の話です」
「それはな、シンジ地球で生活していたから鍛えようが無かったからだよ
現にシンジは大王地球に違法留学し魔法を取得した。知ってるか奴の魔力量」
「存じません」
「大王地球のS級兵士ですらも凌駕する量じゃ、さすがに大王やウラアールには
叶わぬが。考えられるか?」
「しかも魔法鍛錬したお陰で今の研究能力も飛躍的にUPしたのだ、鍛錬して
損する事などなにもない」
「成る程廃コロニーから一歩も出ないのはそこらへんの事情もあるのですね」
「うむ、廃コロニーには魔力とは違う別のなにかがあるのは事実」
廃コロニーには人類滅亡危機の15000年前からなにかのオーラーが潜んでいる
それがなになのかは神様ですら知らない模様、人外、神外の世界なのだろう。
「ぬぬぬぬ・・・」「シュポン」
「出来ました神様、私達の新居です」
「乞食でももっとましな部屋作りそうだな・・・」
「ひどい・・・わたしは幼女なんですからね」
「都合の良いときばかり幼女を語るでない」
「とにかくここの訓練所では雨風はありませんからこれで十分なのです」
「メシはどうする?我の舌は十分に肥えたぞ」我が儘神様復活、つか愛の鞭?
「確か大王の伝記にその系統の生産魔法が記されていたはず・・あっこれ」
「トマト、素直なナス、うらもんでおでんもらう」煙は出るが実物が出てこない
「回文を読んでも出てきません~」
「当たり前じゃそれは大王のみが許されたパスワード、独自で研究するのじゃ」
「そんなの知りません・・」
「ま、今日のところは持参した食料で済ますとしよう」
「あ、ずるい、ちゃんと食材もってきてたんですね」
「うん、数日分な、それ以降は本当になにもない、水も無いぞ」
「外に買い出しにいけば済むことです」
「いや、金がない」
「一銭も?」
「一銭もじゃ」
「不正に稼いだお金があった筈ですけど?」
「銀行にはあるが今この場所にはない。そんなもん使う予定も無い」
「それは困りました・・・」
「だから其方がどうにかするしか方法がない」
「うううう、私に死ねと?」
「これぐらいの苦境乗り越えられぬのなら我と一緒に黄泉の国へまいろう」
「いやです、なんとかして見せます」
「うむ、その意気じゃ、頼りにするぞ」
「それにしても魔法自体は神様から頂いた教本に詠唱文が記されてるのになぜか
私が詠唱してもなんにも起きないのです、ここは魔法練習所ですよね?」
「いくら練習所でもレベルに達していない魔法は発動しない何度も言うが
千里の道も一歩からじゃよ」
「つまり地道なレベルアップしか道がない・・」
「そういうこと、とにかく初歩の火の玉系からやってみよ」
「はい、それでは」「いでよ、ファイアーボール!」
ゴブヨは手の平を大きく開き詠唱を唱える
「シュポーン」ピンポン球程度の火の玉がピョンと5m位飛び出した
訓練用の1p標的(倒れたら人間が一人倒せる様に調整されてる)に火の玉は
なんとか届いたがピクリともしない。
「1P標的すらびくともせんぞ。たるんどる」叱咤するゴトウさん
「だっていままで魔法の必要なんてなかったんだもん」
「おかしいだろ、過去に行ったときそこまでレベル低く無かったはずじゃ」
「あ、あれはウラアール様の魔力でしたから、わたしは脳内で操作しただけで」
「ばかもん、なぜそのときスキル移譲魔法をつかわなんだ!」
「え、そんな便利な魔法あったんですか?」
「其方に与えた教本にちゃんと記されているぞ、たるどるわ」
「だってこんな分厚い本読んでる暇なんてありませんでした」
「全く役に立たなかった下らん装置類を開発する時間はあったのにか?」
「酷い、結果的に役に立ちませんでしたけど、それを言っちゃあお終いです」
「結果が全てじゃ、無駄だったことに変わりはない」
「ぐすん」
「折角ウラアールというマジックキャスターの脳内にいたのに勿体ないことよ」
「過ぎてしまった事はどうにもなりません」
「だったら早く訓練再開せい、時間はほとんどないぞ」
「あ、良い事思いつきました!」
「どうせ下らない思いつきじゃろ?」
「神様のもってるスキルをわたしに移譲すれば済みますね!!!」
「無理じゃ、分を超えたスキル移譲などしてみろ其方はパンパンに腫れて
木っ端微塵じゃ、やってみるか?ここは練習所だから死ぬことはあるまい」
「ぎええええ~嫌です」ゴブヨ
「とにかく今からファイアボール千回じゃ、それしか上達の道はない!」
「ひぇぇぇ・・・拷問・・」
「ばかもん、大王もウラアールもスタージナスも皆通った道じゃ」
「仕方が無いから今回だけは特別に我が食事の準備をする、訓練さぼるなよ」
「ひぇぇぇぇ・・・」
発すること1057回目・・「ファイアーボール!」「コテン」
「やったぁ、神様見て下さい標的が倒れました!」
「ばかもん、1p標的倒した位で威張るな!まだまだ全然足りてない」
「ですがもう夕方、お腹ペコペコです、今日はもう勘弁して下さい」
「たく、いかに甘えさせられていたか・・しょうがない今日は終わりじゃ」
「わーい」
「神様!」
「ん、なんじゃ」
「いつ料理なんて覚えたんですか?美味しすぎ」
「我は全知全能の神である不可能などない」
「100歳の赤ちゃん、伊達ではないのですね」
「うむ、知識だけは十分にあるからな足りないのは実践だけ」
「神様もここで訓練出来てよかったですね」ゴブヨ
「仕方があるまい其方に訓練して貰う為、我も少しは協力しなければな」
「だが、はじめてした料理じゃが確かに美味く出来た、我も中々じゃ」
「内心ドキドキだったんですね」
「本音を言えば心配ではあったが案ずるより産むが易し」
「しかし、藁葺きのベットとむしろの掛け布団、お星様が拝める部屋って
神様の我でも初体験じゃ、其方に感謝せねばな」
「そのかわり、かわいい幼女が添い寝するんですから、幸せでしょ?」
「皮肉が通じぬ其方の脳天気には一周回って逆に尊敬すら覚える」神様
途方もないスパルタ訓練でくたくたのゴブヨは冗談を返す暇も無く爆睡・・
「ふう、我もなんだか疲れた。人間とは不便なものじゃ・・こんな簡単に疲れてしまうとは
だが、お陰で睡眠という快楽も経験出来るのだから悪い事ばかりでもないな」
などと神様のたまってるうちに爆睡。実は魔法訓練所は疲労回復のための快眠装置が
仕込まれている。安心して訓練が出来るようになってる。
翌朝
「ううううう」
「神様どうしました?」
「昨日は体中がかゆくてかゆくて・・」
「あらら、神様って意外と神経質」
「なんとかして今晩はまともな部屋にしてくれ~これでは拷問じゃ」
「初心忘れべからずです、贅沢は敵です」
「ばか、其方の魔法レベルが低すぎるのが原因じゃ、自覚せい!」
「それよりか、見て下さいあそこ!」ゴブヨ
「ん、なんじゃ」
「以前の設備のなごりで露天風呂が残ってます。温泉も沸いてるみたい」
「おおっ身体がかゆいのじゃ、早速はいろう」
「ざぶーん」
「孫と一緒でおじいちゃん嬉しい?」
「早く上達してここから出してくれ、切実な願いじゃ」神様
「しかし、噂に聞く温泉とやらがこれほど気持ちいいとは驚きじゃ」
「これは幸せですね」
「のんびり入ってる時間などないぞ、残り食料はあと2日分じゃ」
「なんとか生産魔法が発動出来るまではレベル上げないと餓死ですね」
「神様を餓死させるでないぞ、頼むぞ」
「今日はライトニング一万回じゃな」
「ぎぇええ」
「ばかもん、昨日の訓練で詠唱短縮術会得したはず、一万回など最低ラインじゃ」
「なるほど、確かに昨日最後の方は発声するよりも早く発動してました」
「うむ、無詠唱発動まであとすこじゃ、無詠唱が使えればもっと早く発動可能」
「なるほど、無詠唱ってそうやって覚えるんですね」
「なんども言うが鍛錬に近道はない」
「ライトニング!」「シュパー」
「神様見て見て、標的3体同時に倒れました」
「うむ、やっとこれでC級マジックキャスターレベルじゃ」レベルで言うところの50前後
※王立魔法院のS級卒業には最低で75が必要
ちなみに大王とウラアールは1万は超えてる模様正に桁違いの人外級
ドラゴンを倒せる魔力を出せるのは人類140億いても大王のみ
100を超えないと思念通信が使えない、全人類で20人もいない超える人間は
王族もしくは王族関係者に半ば強制的に組み込まれる、それほどの希少性
神様は叱ってばかりだが、通常レベル0の生徒が50に到達するには最低2年は必要
ゴブヨ途方もない天賦の才なのだが神様は甘やかさない。
「えっと、魔法ランキングってDランクから始まって・・・最高はS級ですね」
「ばか、大王級はSSS級じゃ、ま大王しかいないがな」
「それは無理ですからね」
「そこまでは望んでいないから安心せよ、だがS級が最低ラインじゃ」
「でもシンジ様地球を救うためっていっても現実にはシンジ様がいるわけで
私が強くなる必要あるのでしょうか?」
「そなたは賢いのかバカなのかわからんな」ゴトウ
「えー、なんで?」
「最初に言ったとおりこのままではシンジは民衆の反感を買い失脚する」
「はい、そこまでは分かります」
「失脚したら当然なんらかの咎をうけるのだ」
「えーー、なにもしていないのに投獄ですか?」
「ばかもの、王たるものがなにもしていないのは無能と同じ意味じゃ」
「そっか王たる者が深刻な事態を見抜けないって事は十分罪に価すると」
「それだけ王というのは責任が重いのじゃ、なにもしていない事こそ大罪なのだ」
「確かに大王の能力やゴブータ様の能力は桁違い」ゴブヨ
「大王の資質は自分の能力だけではない、側近を育て上げた事が最大能力」
「なるほど、自分1人では限界がありますね、逆に言えば優れた側近がいれば
多少無能でも王は存在可能」
「うむ、そういうこと。其方ももし将来王になったら忘れるでないぞ」
「ということは、すでにゴトウさんとカミヨさんが協力してくれる私には
史上最強の側近が存在してるって事ですね」
「ばかもの、神を従えるということはその資質が問われるのじゃ今の其方では
まるっきり足りてない、なにもかもがな」
「でも、神様が私に王になれとそそのかしてるわけで・・・」
「素質は認めるが努力しだいと申してるのだ、精進せい!」
「もしかして、私が王族に入った時から神様の目に止まってたのですか」
「あまり褒めるとのぼせるから控えていたが、そうだと申したらなんとする?」
「期待されてるんですね」
「いちいち確認せずとも我の行動でわかるだろ」
「はい、神様惚れ直しました」
「ばか、それは其方が淑女になった後の話、今はひたすら鍛錬、訓練じゃ」
「わたしがばります!」
「どこかの三文ドラマのセリフだったか?」神様
「さすがなんでも知ってるんですね」
実は神様がゴブヨの一番の理解者、無尽蔵の能力を予見してる。




