冒険編 最終回
果たして未来はどうなってる?帰る所はあるのか
ダクーミの悪巧みを極限まで利用しどんでん返しを計画したは全て神様の指示
「昼行灯は神様でした、こんなに切れっ切れな神様は初めて」
「我は全知全能の神である、其方は我を甘くみすぎじゃ、やるときはやる」
「それにしてもバカ王と侮っていた王様が突然凜々しくなった時の
ダクーミの狼狽ぶり、お見事としか」ゴブヨ
「悪には聖水が良く効くって後世の研究成果なんですけどパラドックスに
抵触しなかったんですか?」ゴブヨが神に問う
「元々聖水は存在するもの、誰が何時効能に気がつくかの問題、決して
パラドックスなどではないと思うぞ、現に宇宙は破壊されてない」神
「成る程、ものはいいようですね」ゴブヨ
「いや、真理というものさ」神
「結局ダクーミは我々の手の平で踊らされていた訳ですね」
「うむ、暴動の原因である人口減少は実は我の画策じゃからな」神
「はい、極秘に⒉千万もの民を氷結縮小させてイングリントに匿ったのは
アスタージナス王の豊富な魔力のお陰ですけどね」
「其方の開発した魔力魔発電機で補助したからな」神様
「はい、それもイングリント王から頂いた支援あっての事、豊富に魔石を
購入出来た恩恵です」ゴブヨ
「ダクーミの敗因は最後まで我の技量を把握出来なかった点じゃ」王
「この二年準備していたのはダクーミだけでは無い我らはそれ以上に動いた」
神
「正に組織の力ってやつですね、一蓮托生軍ばんざい」ウラアール
「ともかくこれで我々の任務は終了じゃ、皆の者本当にお世話になった」
神が挨拶する
「これでお別れなのですね、寂しいです」クリスティーナ
「そんなことはないゴブヨには未来で必ず再会できる、我もいずれなんらかの
形で其方達と再会を約束するぞ」神
「それにしても見事すぎる采配ぶり、頼りないと思った神様が最後の最後で
大活躍でした、惚れ直しました」ゴブヨ
「これこれ、其方には大事な旦那様がいるのだ、それこそ姦通罪で処刑されるぞ」
「神様が黙っていてくれれば済む話ですし私は神様の性格に惚れただけ他意は
一切ありませぬ」抱きついて泣きじゃくるゴブヨ
「これこれ、皆との別れの場でイチャイチャするでない」アスタージナス
「ご、ごほん、失礼しました、で今回で王様は最後の仕事なんですね」
「うむ、事件解決が3年早まった事だしどうせ譲ると決まっていたのじゃ
この機会にクリスティーナに王位を譲ると決めた」アスタージナス
「5才児の国王なんて前代未聞ですけどね」クリスティーナ
「なにを仰いますかクリスティーナ様にはその実力があるからこその継承
実力以外ありませぬ」ウラアール
「はい、ウラアールが助けてくれると約束してくれましたからね」
クリスティーナ
「私達姉妹は国の為粉骨砕身永遠に尽くすことを誓います」ウラアール
「ですが、今日までのことは申し訳ありませんが記憶操作させていただきます
私と神様の存在は史実から完全に消去されます」
ゴブヨ
「なぜ、そんな回りくどいことをするのでしょう?」クリスティーナ
「未来の為です、今回の事件は全て王家内で決着がついた事にしないと
とんでない、そう宇宙が破滅するのです」ゴブヨ
「散々その言葉聞きましたけど一度も破滅してませんね」ウラアール
「ばか、一度でも破滅したらお釈迦じゃ」神様、一同大爆笑
「ともかく未来から来た神様と幼女が国を救ったなんてどうやって説明する?
三文小説でも書けぬ怪しさだぞ」神様
「そろそろ時間です・・・」ゴブヨ
「最後に置き土産ですが、セバスは一旦フィルム化したあと再び召喚したので
王が付与した契約は解除され今回の王位継承でも命尽きません安心下さい」
ゴブヨ
「え?セバスが存命?」
「う・・・すまぬ余がセバスを召喚した際の契約でクリスティーナの王位継承
までの寿命にしてしまったことをゴブヨ様が解決してくれたと言う事じゃ」王
「まあ・・・」ほっぺたを真っ赤にするクリステーナ
「でも、ちょっとおかしいですね、すでに王になってしまったクリスティーナ様
に改めて滋賀様が憑依するのですか?」ゴブヨ
「ばか、今それいっても我らが現世に戻った段階で皆忘却する、つまり
同じ事じゃ、大して変わらん。」神
「そっかそれでも宇宙は破滅しないんですね」ゴブヨ
時間が来た
「おたっしゃで~」手を振るゴブヨと神様、次第に薄くなり消えていった
☆
「さあ、ゴブヨよ、我らが過去で行うべき事は全て完了した、後は
現世に戻って人類が、地球が、宇宙がどうなってるかじゃ」神
「はい、ハラハラドキドキですね」ゴブヨ
なんと神様がゴブヨの手を握り「一緒に祈るのじゃ」神頼みしてるw
ぱあっと視界がひらけてゴブヨは現世に帰還を果たした
なんと神様もゴブヨ研究による擬態人間化を果たし人間の姿で
皆の前に現れたのだ。クリスティーナとウラアールに再会を誓ったから
勿論当人は忘れている事だろうが約束は守る神様
「うわ・・・なんか後光が差してますぅ」現ウラアールが第一声
「おお、ウラアール様ご無事で・・・随分年を召されて」ゴブヨ
「数十年ぶりに再会した感想がそれですか?」怒るウラアール
「これこれ」神
「他の方はどうされてるのですか?」心配するゴブヨ
「こちらです」側近に案内されて大きな扉を開くと
「パパパパ~ン」くす玉が割れてクラッカーが鳴り響く
「ゴブヨ様神様ご帰還おめでとうございます」
そこには主要メンバー全員が仲良く立ち並んでいた
「あ、シンジ様!」だだたと走りより抱きつくゴブヨ
「一日千秋の思いでゴブヨ君を待っていた、もう離さないぞ」シンジ
一斉に皆が涙で溢れる
「よくぞ無事生還してくれた」両目に涙を光らせたスタージナスが嗚咽
「あ、それどころではありません、人類は宇宙はどうなったのですか?」
ゴブヨ
「我らが全員そろってるのを見てわからんのか?」スタージナス
「あ、ゴブータ様もいた!」
「はい、ゴブヨ様が過去にタイムトラベルされてから3年費やしましたが
ゴブヨ様の活躍目出度く結局悪の支配者どもの思い通りには何一つ進まず
最後は私の洗脳魔法に全員屈しました。首謀者は・・・」
「む、やはり我の予想通りだったのかな?」神様
「ご存じでしたか・・・」
「うむ、予想はしていた、つまり光有る所には必ず影が出来る、全知全能の
神を創造できた人類だが同時に同じ能力の悪魔を作り出していたのだな」
「は、仰る通り・・・ですが」シンジ
「うむ、察しはついているシンジが第三の神を作ったのっだろ?」
「は、第三の神は全人類叡智の集合体でございます」ダニア
「つまり発光しない神創造というわけか?我の予想では数千年先の技術じゃ」
「いえ、一万四千年前の技術でした」シンジ
「つまり、神の設計図をえがいた名も無き偉大な科学者が全てを預言
していたのだな」神
「御意、神の陰に悪魔の存在まで預言して、更に対処法も書き記されて
ました」
「奇跡の科学者、滋賀義人、滋賀内人の二代あとの末裔じゃ」神
「そこまでご存じでしたか・・」ダニア
「う、そこまで因果あったとは」びっくりゴブヨ
「うむ、つまり滋賀内人がいなければ初代神は作られず、我も存在しない」
「それって完全パラドックス!」ゴブヨ
「ふふ、それでも宇宙は消滅しなかったな」神
「しかし、その第三の神はどこにいる?」神
「は、首謀者の悪魔が宇宙消滅を企み巨大ブラックホールを作動させた時に
第三の神様は宇宙に存在するダークエネルギーを利用し反物質化し
対消滅して果てたのです」ダニア
「反物質の対消滅か・・正にビックバーンの再来じゃな」神
「今回は全くの同質量消滅にて新たなる宇宙は創造されませんでした」
「というか我々人類、いえこの宇宙にいる全ては新宇宙などを確認
する手立ては無いのですけどね」ブラン
「うむ、言い換えれば別のパラレルワールドが出来たのやも」神
「で、対消滅時に首謀者の悪魔は全ての力を消滅させて蒸発、残された
数千万の信者達全てを浄化開放したのがゴブータ様でした。」ウラアール
「第三の神と連携をとったのですね」ゴブヨ
「はい、神様に仕えるなんて二度とない幸せでした」ゴブータ
「ふん、顔を合わせれば文句ばかりの其方とは大違いな殊勝さじゃ」神
「実は第三の神様って本当にお茶目で楽しいちょい悪おじさんでした」
両目に涙を溜めて語るゴブータ、やはり寂しいのだろう
「きっと第三の神は其方を心から愛し、かつ寂しくないよう気遣ったのだ」
神様
「うわーん」ついに号泣するゴブータ
「これこれ全ての人類を統べる王がみっともない」神様が叱咤する
「そう言いながら神様だってないてるじゃないですか」ゴブータ
「まあ、悲しいときはなくのが自然じゃ、ゴブヨも我が万が一の時は
泣いてくれるのか?」神様
「もう、さっき抱きついて泣きじゃくったばかりですよ」ゴブヨ
「ゴブヨ君それは浮気ってやつだぞ、聞き捨てならない」マジ顔シンジ
「神様は皆から愛される存在ですそれは浮気とはいいません」ゴブヨ
「ぐ、反論できないところをつくね」シンジ
「それにしてもこうして皆が笑顔ではしゃぐのは数年ぶりじゃ、今日は
とことん飲みあかそうぞ」ジパン
「貴方はいつも宴会担当ですね、もう!」ウラアール真っ赤
「ささ、皆様どうか宴会場に移動して下さい」
「あら、貴方はもしかして?」ゴブヨ
「あ、お初にお目に掛かります大王幼少時より仕えるセバスチャンと
申します、以後お見知りおきを」深々と挨拶するセバス
「あーゴブヨ様」大王から思念通信が届く
「大王なんでしょう?」
「貴方はお気づきだったかも知れませんがセバスとの初恋はそのまま
私の大事な部分です、決して口外しないで欲しいのです」
「え?まさか大王は私を覚えてる?」
「他のみんなは忘却してしまった様ですが私の3才~5才時に大変お世話に
なった神様とゴブヨ様の存在忘れる事など生涯ありませんよ」大王
「ところで神様」ゴブヨ
「ん、なんじゃ、今我は飲み食いで忙しいのだ後にせい」
「一体いつまで実態化してるつもりですか、そろそろお戻りください」ゴブヨ
「そう邪険に扱うでない。我はこのホムンクルスとやら実に気に入った
神として生まれたのにこのように美味な食事とやらを知らなかったは痛恨の極み
たかが人間風情がと侮っていたがそれは間違いだったわい」
「居座るつもりなんですか?」ゴブヨ
「うむ、なにしろ神一号は行方不明(つか沈黙中)この世でアドバイス出来るは
我1人じゃ、時間操作ができないのは痛いがそれを補う皆との意思疎通
こんな大切な機能を失いたくない」神様
「なんか人間を謳歌したいようですが人間なんて苦しい事の方が圧倒的
そんな中で少ない幸福があるから頑張れるのです。勘違いしないで下さい」
「ばかもの、それこそ釈迦に説法じゃ、我は全知全能の神である、控えよ」
「全知全能の神様が酒ごときに酔う姿・・みぐるいしいのですけど」ゴブヨ
「愛嬌じゃ愛嬌、ふへええ・・我は酔ったぞこんな心地よいのは初めてじゃ」
「あきれるばかりです、あの事件解決時の凜々しい神様とのギャップ・・」ゴブヨ
「堅苦しいことを言うでない、これからもゴブヨよろしく頼むぞ」
「えー、一緒に生活するつもりなんですかぁ?」
「二年も同棲してなにをいまさら」神
「同棲・・・って人聞き悪すぎ。同じ脳内で生活しただけです!」
「とにかくこの地球で頼れるのは其方だけ、頼むお願いじゃ」今度は泣き買w
「酒癖わるっ」ゴブヨ
「まあまあ、神様に頼られるなんて光栄すぎるよ、私は構わないから」シンジ
「とかなんとか言ってシンジ様の腹の魂胆見え見えですよ」
「な、なにを言うのですか私にはサッパリわかりません」シンジ
「後ろにいるダニア様とブラン様の顔みれば見当はつきます」
「ご、ごほん・・ゴブヨ様、一体なんのことやら」ダニアとブラン
「格好の研究対象にするつもりなんですよね!」ゴブヨ
「ま、まさか・・」みんな目が泳いでるよ
「ウィイイ・・我はかまわんぞ」すでに泥酔して昏倒状態の神様
「ふむ、アルコールがホムンクルスに効くとは驚きだ」ダニア
「そこ!、研究対象にしないと今言いましたよ」吠えるゴブヨ
なんか神様を巡ってひともんちゃくありそうな・・・・
一件落着
セバスもちゃんと生きていました。パラレルワールドGJ
次章、現世に帰還を果たした神様とゴブヨがハチャメチャ世直し?




