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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
第一章 一生のお願い!
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討伐始まる

いよいよ討伐かいしです

最前線の集落で各自戦闘装備を調えいよいよ戦闘開始


最初の魔物出没予想地点はすぐそこなので兵士は馬車からおりて徒歩で進む

俺達はすぐに撤退出来る様に馬車に乗ったまま、護衛騎士が左右を固める

メイドのリンドはお留守番だ。


くるぶし位の草原をドキドキ、心臓バクバク(俺だけかもだが)で後方から進む

前線部隊は騎士が王子の白馬を守るように陣形を取りさらにその外側に剣や槍を構えた兵士が

注意深く周辺に目を配らせる。


「魔うさぎが現れた!」

「きぃぃぃー」一気に100匹以上の魔うさぎが飛びかかってきた!

それが戦闘開始の合図だった


「かかれっ!」兵士長のアルバッハが剣を振り下ろす


スススと槍隊20名が一斉に魔ウサギを打突する、一糸乱れぬ鍛錬された動きだ

たちまちに魔うさぎどもは狩り取られていく、討ち漏らした数匹がさらに突進するが

今度は抜剣した兵士達に「バサッ」となぎ払われていく、一刀両断だ。騎士達の出番は無かった


「スライムが現れた」


さっと兵士達は下がる・・・

スライムは物理攻撃が通らなかったはずだ、大丈夫なのだろうか・・・


変わって騎士団が前に出ておのおの剣や槍をかまえる。構えた剣や槍はうっすらと赤みを帯びた

オーラを発していた・・・


あ、これはセバスチャンに教わった属性付きの武器だね


「赤色発色は火属性」

「水色発色は水や氷属性」

「土色は土属性」

「灰色は風属性」


赤→灰色なほど扱うには高レベルが必要となる為騎士クラスで土属性を

扱える者はほとんどいない。指揮官クラスでしか扱えない

風属性は王族のみに許されているそうだ。


って言っても俺はまだなにも扱えない「しょっぼーん」

火属性であっても修練とレベルにより威力は全然ちがうのだそうだ


全面にでた騎士達が剣や槍を振るう・・・

すると剣先から火の玉が吹き出てあっというまにスライムは蒸発してゆく

200位沸いたスライムはものの5分で全滅してしまった。すごーーい(パチパチ)

なるほどドルムートが楽観するわけだよ。こんな無双だとは思わなかった


唖然とみてると脇から魔毒蛇数匹が俺達に奇襲をかけてきた!

「タアー」素早くヨハンとエメルが両断、頼もしい限りである。

前方を再び見るとすでにこの付近での討伐は終了した模様だ。兵士達が剣を鞘に収め始めてる


さらに部隊は奥へとするむ・・・


「スケルトンが現れた」


スケルトンは火属性は効かないが物理攻撃で簡単に撃破できる

だが、その数が半端ない。1000体以上のスケルトンがわらわらとこちらに向かってくる

動きは鈍重のしのしと近づいてくる。


すると陣形の中心にいた第一王子ジルベッタがおもむろに剣を上にかざし「○×▲□」と

なにか叫ぶ。


「バリバリバリ」と天高く稲妻が走り上空に暗雲が集まりグルグルと回り出した

あ、これきっと風属性だ。


王子が剣を振り落とすとそれは竜巻となりスケルトン達に襲いかかる

「ブワー」とほぼ全てのスケルトンが木っ端微塵に吹き飛ばされてしまった。

跡形も残らずとはこのことだ。


すっげーさすが王子様選ばれし者だけはあるね。スケールが違い過ぎるよ


今日はここまで。とドルムートは発し戦闘終了だ。深入りをしない点優秀といえる

制圧面積は日本で言えば皇居の敷地面積程度だろうか・・補給部隊の馬車が到着した

今日は制圧域の中心で野営だそうだ。


馬車を中心に騎士が囲みその外に兵士達が囲む陣形だ

馬車から野営用のテント、テーブル、椅子が並んだ。手際よく夕食の準備が整う

交代で不寝番を立てお泊まりだ。夜襲を掛けてきた魔物もいたが護衛兵になんなく討ち取られた。


当初の予定通り翌日は前進ではなく横方向に進む・・

ほぼ地図に記された通りに魔物は発生し作戦は準調に進んでいく

右横2カ所を制圧し今度は前方に進出、前方の魔物を制圧したら今度は左方向・・・

と5日目には高原のほぼ1/5を制圧した、予定通り。今の所補給が途絶えることも無い

夜は皆一緒に野営するが戦闘中は俺達は一歩下がった所で見学だ。

確かに見学はためになる、用兵術や適材適所がよく分かる。帝王学として一国もしくは領地を

治めるためにもとても有意義だと感じた。あれ、ダクーミ君本当はいい奴??


「お暇様」とセバスが言う

「なんでしょう」

「ここまでは例年通りとても順調といえますが高原の奥に行けば行くほど魔獣の数と

強敵が発生していきます、油断は出来ません」


判ってるって。


討伐開始から10日目、中心地の湖に到着した。「今日は1日安息日とする」とジルベッタ

護衛任務の兵士を除き全員今日はお休みとなったのだ

な、なんとリゾート気分満喫?どうやら湖周辺は安全地帯だったのだ


あ、これってもしかして異世界転生物アニメお決まりの水着回ね・・・

っていっても俺は8歳幼女・・・色気もなんにもない王族仕様のお姫様水着だよ

ペッタンコ・・・


今頃気がついたが騎士団と兵士にも女性が数名いた!いた!いた!

ひゃっほーと俺はこころの中で叫んだが眉一つ動かせない(^^)


おおおおおっ、ひいき目無しにみてもエメルが一番の美少女だぁ

ああ、目の保養になるぅ・・・ダクーミ君、君ってなにからなにまで気が利くんだね


軍事顧問のツワルトが「フフフフ」と華やかな水着女子達には目もくれず微笑んだ

「準備万端」と心の中でささやいたのだ


翌朝


タップリと鋭気を養い再び騎士と兵士の眼光は鋭さが戻った

油断する気などさらさらないのだろう。これまでの優秀な戦い方をみても選りすぐりなのは

よくわかる。


討伐20日目ほぼ3/5程の地点を制圧完了、補給線はかなり伸びたが維持出来てる


「多分だがそろそろ強敵魔獣が出てくるはずである、作戦通り事に当たる様に」と

ドルムートが活を入れる。「おおっ」と騎士、兵士が応える。


「トロールが現れた」


だが数匹だ、騎士達が2~3人で火属性の剣や槍で応戦する

ザックザックと切り刻まれるが油断できない。切り刻まれて卒倒するトロルに兵士達が

群がる、肉片すべてを槍で突きとどめを刺すのだ。「グワーー」と断末魔の叫びをあげ

消滅する、かなりの苦戦といえよう。3体ほどのトロールはなんとか撃退出来た


「ガーコイルが現れた」


いままで最強の魔物しかも10匹以上だ、これはヤバイ


「下がっておれ」とジルベッタが前に出る


ガーコイルに攻撃は全属性通じない、悪魔系魔獣なはずだ、王子はどうやって戦うのか?


剣を天井にかざすと「ガガガ・・」と光が集まりだした

「ブヒューン」と光は収束してなにかが現れてきた

おおっ召喚魔獣だねこれは。


多分王族秘伝の召喚獣なのだろう、だとしたら必殺のはずだ

「ブラッドリー・エレメンタルです」とセバスが教えてくれた

「門外不出の血属性の魔獣です、全ての者の血を吸い尽くします」


怖っ


ブラッドリーエレメンタルは両手を広げビビビと真っ赤な光線をガーコイルに浴びせる

「ギャアアア」とガーコイルはみるみる干からびて消滅してしまった

10匹を退治するのにものの2分だ。ガーコイルが全滅するのを見届けて

ブラッドリーエレメンタルは消えた。


だが、ガクっと王子は膝をついた。消費魔力量が半端ないのだろうと予想は付く。

「さあ、ここまで、今日は引き上げましょう」ドルムート


だが今回はそうは行かなかった


ずしーんすしーんと

大地が揺れる。ドンドン近づいてくる


「ゴーレムが現れた」


「お姫様この場を下がりましょう」とセバスの声がひきつった

「え?たかがゴーレムでしょう?」と俺

「いえ、これは普通のゴーレムではございません。今までにこんな強大な

ゴーレムは見た事ありません、危険過ぎます」


前方をみると騎士兵士達が明らかに青ざめてる

「王子さまここは一旦引きましょう」とドルムートが叫ぶ

「ならん、王子たるもの戦わずに引くことなど末代までの恥である」

「わが国王から賜りし剛剣をもってすればゴーレムごときものの数ではないわ」

と王子はかぶりを振る。


いままで冷静沈着だった王子が荒ぶる。

そして白馬ごとゴーレムに突進していく。

統率のとれていた軍団が初めて足並みが乱れた瞬間だ


これはまずいよ、と俺は咄嗟に臨戦態勢を取ろうとしたがセバスが制する

「なりません、お姫様!今のお姫様の戦闘力では足手まといにしかなりません」

ううっ確かに。


王子が渾身の一刀を振るう!

「ガキーン」と剣が折れた


えっ?そんな馬鹿な・・・あれほど無双だった魔剣が簡単に折れるなんて信じられない

ジルベッタも唖然と折れた剣を見つめる


「王子を救え!」と一斉に騎士、兵士が立ち向かう

ゴーレムがぐるんとパンチを繰り出す


「ドバーン」と一撃で5~6人の兵士が吹っ飛ぶ2名が絶命残りも深手を負い戦闘不可能となった

これは遺憾にイカン・・ギャグってる場合ではない。


すると後ろからも魔獣たちの気配・・・


これって・・・


ハメられた!?


気がついたら前方左右どころか後方からも魔獣が迫ってくる負傷者多数の現状では

とても太刀打ち不可能だ


理由は分からないが魔物達が結託して我らを奥深くまでおびき寄せた?

全滅フラグたちまくりだよ


みるみる騎士と兵士が消耗していくのが見える。


「ここはお姫様だけでも生還しなければなりません、王子がみまかったらお姫様以外に直系は

いないのです」とセバスが祈るように懇願する。


確かにこの状況はまさに絶体絶命だね。自分の身の安全最優先かもしれない


「わかりました、一旦撤退しましょう。その後に王子救出隊を王に頼みましょう」


俺は後ろ髪引かれながらもやむなしと胸のペンダントに触れて「退却」と念じた



やはりハメられていた

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