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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
宇宙開拓編
130/179

いろいろなこと

移住計画の骨格ができていきます

数ヶ月後


「20億の民全ての身元調査が終わり登録が終わりました」伝令

「いよいよ完成したコロニーに移住じゃな」スタージナス

「ですがその前に月と火星への移住希望者が先に移住を開始します」ウラアール

「うむ、で、どのくらいの規模なのだ?」スタージナス


「は、月には1億程度火星には4億程度が移民します」タラン

「開発規模を考えたら少し少ない気がするが?」スタージナス


「は、月と火星には比較的古い世代の民を移民させる予定です。コロニーの

生活にはついていけないと思われる民達です」タラン


「ですが月と火星はすでに農場が出来上がってるのでスムーズに生活が

成り立つことでしょう」ウラアール


「残りの15億の民は順次解放しつつ移民局で教育を受けコロニーに移住して

もらいます。予定よりも早くコロニーが完成してるので前倒しします」ゴブータ


「20億の民が移住終了した後、順次50億の民を解放し教育して移住して

もらいます」イーシャ


「しかしEU、USA建国当時の構想とは大きく離れてしまったな」スタージナス

「それは仕方がありません、何事も臨機応変ですから」アスタージナス

「シン・ジパン共同企画による農業専用コロニーの試験機が完成したそうです」

タラン


「USA・EU以外で初のコロニーじゃな」スタージナス

「といってもアナハイムに丸投げで設計のほとんどはブランですけどね」ウラアール


「ほぼ同時ですが№36聖水隕石を使用したコシヒカリの作付けが火星で

試験的に行われます」ダニア


「なんとか№36並の聖水隕石は増産できないものですか?」アスタージナス


「どうやら魔石コアに特殊な魔法を付与してる様ですがまだ研究が足りてません」

ダニア


「やはりコシヒカリはどこまで行っても希少価値なのか・・・」スタージナス

「まあ、火星特産として付加価値を与えるのも方策でしょう」ウラアール


「続けてシン・ジパンより牧場コロニー建設の要請が入りましたいががしますか?」


「断る理由などはありません、というかその件は私の要望でもあります」

アスタージナス


「なるほど、ワギュウですね」タラン

「はい、ワギュウの生産はとても手間が掛かるのです、シン・ジパンの人達でなければ

生産出来ません、特許コロニーの第一号例です」アスタージナス


「ワギュウ生産コロニーは3機作る予定です」ダニア

「しかもこのコロニーに限り地球から初めての飼育技術者というか生産農家が

家族ごと移住します。当初は1万戸(4万人)ですがいずれは解放民に技術移転して

10万戸(40万人)程度、ワギュウを年間15万トン生産する予定です」タラン

「ジパンで15万トン生産してるのに比べて少なすぎませんか?ワギュウ飼育に

完全特化してる上に土地的には広大なはずです」アスタージナス


「何分まだ試験段階なので今はご容赦ください」タラン


「ジパンの特産品ですのでワギュウブランドは残します、コロニー産のワギュウは

いずれはブランド名を変える予定です」ダニア


「増産へのネックは軟水聖水の確保です、№36からの供給は不可能なので

ジパンから転移魔法で供給しますが、その分コストが掛かります」ダニア


「しかし人口が100億を超えるのが確実な中合計で30万トンでは需要に

全く足りてませんね」アスタージナス


「どこにそんなに価値があるの我には理解出来ないがな」スタージナス


「お父様はまだ一度も本格的なワギュウを食べたことがないはずです」アスタージナス

「というか大王とジパン様、エミコ様以外は誰も食べたことがありません」タラン


「では、生産が開始されたら現地で試食会を開きましょう、必ず驚くはずです」

アスタージナス


「ふーん?牛は牛だと思うけどなぁ」スタージナス


「つづけてアナハイム社からコロニー追加建設の要望が入ってます」伝令


「受注で忙しいのにそんな暇あるのかしら」ウラアール


「はい、研究開発の手を休めるわけには行きません、いくら忙しくても

基本アナハイムは研究開発会社ですから」ダニア


「あら、今度のは少し形が変わってますね」アスタージナス

「はい、ブランによる新設計です、完成したら驚きますよ」ダニア

「今までの円筒状が真円型になるだけにしか見えませんが?」ウラアール


「それは出来てからのお楽しみです。科学の常識が覆ります」ダニア


「まあ、ブランのやることにはもう驚かんよ」スタージナス


「それとは全く話が違いますがかねてから懸案事項だった宇宙防衛軍構想と

主力艦隊の設計図が出来上がりました、まあ、なんというかこれもブラン設計ですが」

タラン


「まったくブランには限界と言う物がないのか?」スタージナス


「これが戦艦?」地球防衛軍司令長官に就任予定のイーシャが驚く

「ブランの話によるとイーシャ様の要望を全て取り入れたらこの形になったとか」

タラン


なんと戦艦の形は突起部分が全くない完全な涙滴型、艦橋が存在しない

「いくら宇宙に上下は存在しないといってもこの形で何が出来るのでしょう

しかも宇宙空間に流線型はナンセンスではないのですか?」イーシャ


「とんでもありません流線型こそが宇宙には絶対条件なのです」ブランが説明する

「しかし海中とか空気の有るところなら抵抗とかの軽減に流線型は有用だが

宇宙空間では無駄にしか見えないが?」スタージナス


「いえ、宇宙空間には超高速で移動してる宇宙デブリや宇宙放射線、太陽風とか

人体や船体に有害な物が多数です、しかも宇宙戦になったとき敵の光学攻撃、物理攻撃

どのような攻撃に対しても流線型は理想です」ブラン


「なるほど・・・」スタージナスうなる全員


「でも私が想像していた宇宙戦艦とは全く違います」アスタージナス

「ですが実用的でなければ意味がありませんから」ブラン

「そもそも艦橋などは必要なんですか?モニターやセンサーなどで情報などは

いくらでも得られます、人間が目視する理由など1ミリも存在しません」ブラン


「全く身も蓋もない話を・・・」スタージナス


「で、これが宇宙戦闘機というか戦闘ロボット、大王の言う所のモビルスーツです」

ブラン


「こっこれがモビルスーツなんですか?」アスタージナス


「はい、全球型とたまご型両方を採用してます、理由は戦艦と同じです」ブラン

「1人乗り、2人乗り、兵員輸送用、多目的用、4種類試作しました」ブラン

「こ、こんなのガ○ダムじゃない!」怒りのアスタージナス


「何度もいいますが無駄な突起は格好の標的、無駄以外の何者でもありません」ブラン

「ですが、この形ではロマンがありません」アスタージナス

「はぁ・・・」理解しかねるブラン

「いえ、ブランの言うとおり戦うのは兵士、生存率が高いほど有利です」イーシャ


「なんだか幻滅して寝込んでしまいそう・・・」がっかりアスタージナス


「分かりました大王の意見をとりいれた試作機ごらんください」ブラン


「おおおおっこれ、これじゃなきゃ」アスタージナス

「はい、卵型に結界魔法を投影し大王のいうロボット型を実現しました」ブラン

「つまり、これは幻影?」アスタージナス


「御意、見た目だけです、しかも完全不可視化ステルスなので敵兵には見えません」

ブラン


「つまり味方基地から発射するときだけ幻影が見える?」アスタージナス

「御意、コスト的にはほとんどタダですからRX-78以外にもなんでも出来ます」

ブラン


「子供だましね」アスタージナス

「は、兵士の士気高揚のためならブランなんでもします」ブラン

「そもそも戦闘ロボットは発見された段階で撃墜率は大幅にUPします

いかに見せ無いかが最重要ですから」ブラン


「それは当然です、分かってます」アスタージナス

これじゃない感もちつつも現実の戦闘は確かにブランの言うとおりなのだ


「もういいです大義でした」アスタージナス


「で、実際はどのくらいの規模にするのだ?」スタージナス

「はい、今は火星までが防衛圏内ですがいずれは太陽系を守る必要があります

数はいくらあっても足りませんが当初は戦艦50、巡洋艦100、駆逐艦500

戦闘ロボット2万程度を予定してます」イーシャ


「火星圏内としても全然たりないな」スタージナス


「しかし、今のコクレンの財力ではこれが限度です」ウラアール

「人間が乗らな戦闘ドローンを100万程度作り太陽系内を巡回します」ダニア


「宇宙人が太陽系を侵略する可能性はあるのか?」スタージナス

「全くの荒唐無稽ですが可能性がゼロと言う訳ではありませんね」ダニア


「現にブランの進める恒星間移動計画が実現すれば相手にしてみれば我らが

侵略者たりえます、地球人以外に知的生命体がいたと仮定したらですけどね」ダニア


「実は月面基地に設置したアンテナ群、地球以外からの人為的な電波を探知する

役目もあります、しかし今の所そのような電波を検知してません」ダニア

「また、人類が電波を使う様になって約20年つまり仮に知的生命体が我々の

電波をキャッチして返信したとしても10光年圏内に知的生命体はいないと

推測できます。 知的生命体がいたとしても100とか1000,万光年単位の

遠い彼方でしょう」ダニア


「遠い将来にありえる話かもしれんな」スタージナス


「どちらにしても今の地球の戦力ではお話にならないレベルですけどね」イーシャ

「100億の民の安全を守るというのであれば防衛力強化は吃緊の課題です」ブラン


「うーん」うなる一同


「戦力が整うまではコロニー砲活用するしかあるまい」スタージナス

「は、そういう流れになると思ってましたので現在まで生産した全てのコロニーに

コロニー砲標準装備させてます」ブラン


「わわわわ、それは言っては駄目だと・・・」あわてるダニア

「こ、こんんのぉ・・・またしてもブラン先走りか!」スタージナス

「しかし、これは絶対に必要な防衛力で・・・」悪びれないブラン


「事後承諾これで何度目でしょうね・・・」呆れるウラアール

「考えて見ればコロニー推進エンジンが標準搭載されてる時点で転用可能ね」

アスタージナス


「ですからコストは全く掛かってません」威張るブラン

「ま、使わない事が一番の幸せですけどね」イーシャ


「ま、今日はこれぐらいにしましょう。ブランの新型コロニー楽しみです」

アスタージナスの一言で会議は解散となった


数ヶ月後、ブランの新型コロニーのお披露目、大王達が視察に来た


「ようこそ遠路はるばるお越し頂いて・・・」ダニア

「なにが遠路じゃ、マハッタンから20秒で到着したわい」スタージナス

「物理的距離を言ったまでで・・・」すでに汗がふきでてるダニア

これからたぶん一同をぶったまげさせる恐怖から手モミに力がこもるのだ


「なんでしょう?これがコロニーなのかしら」ウラアール

「なんか小型の衛星の内側にへばりついてる感覚なんですけど」アスタージナス


「はい、実際直径30Kmの外殻の内側にへばりついてます」ダニア

「現在は重力スタビライザーを作動させてますので回転させてません」ダニア


「球を回転させる前にやることでもあるのかしら?」ウラアール


「はい、今からミニ太陽を中心点にセットして稼働させます」ブラン


「な、なに~今太陽と言ったか?」スタージナス

「正確にいうと魔石コアですが、ある方法で魔核融合させて永久稼働させます」

ブラン


「ま、永久とは言いましたがちょっと大げさですね実際は1千万年位です」

「言ってる意味がまったくわからん」スタージナス


「ですから、今から太陽を輝かせてコロニー内にエネルギーを供給させるのです」

ブラン


「まあやつてみましょう」ブラン

全方面18カ所からなにやら青白いビームが伸びてくる


「あれはなんじゃ?」スタージナス

「はい、電磁パルス放射です」ブラン


ポーンと直径5mほどの魔石コアが空中に放出される

コロニー内空気は循環してるが重力はまだ発生してない、放り投げられた

魔石コアが球の中心点にゆっくりと向かう、すると18カ所から放出されてる

電磁パルスのビームが魔石を捉えて魔石はビームにより中心点で固定された


「さ、ここからが見所です」

ブランが制御盤のレバーを操作してビームの出力を上げていく


「ルルルルル・・・・」


すると中心に固定されてる魔石コアが光り輝き出す

「おおっ眩しくて直視できなくなった」驚きの一同


「危険ですのでメガネを着用ください」ブランが特殊メガネを渡す


更に出力を上げるブラン「来ました、臨界点を超えました」ブラン

「これで電磁パルスビームは必要ありませんが安定化の為出力を落とし維持します」


「球を回転させます」ダニア


「ぐぐぐぐぐ」


「おお重力が来る」スタージナス


「さ、これで南極と北極からのビームのみで魔石コアを安定化出来ました」ブラン

「ま、まさか人工太陽でコロニーを運営するのか?」スタージナス


「御意」ブラン


「しかし、これでは内部は一日中昼間ではないか」スタージナス

「ご心配無用ですご覧下さい」ブラン


「おお、あれは色つき結界魔法か?」スタージナス

「はい、直径2Kmの色つき結界魔法により任意で調光が可能です」ブラン


「おおっなんだかお日様が陰ってきて・・・夜になった?」ウラアール

「どうでしょう、地球にいるのと変わりませんね」ブラン


「しかも結界魔法の特性により常時発電されてます、勿論聖水の補給は必要ですが」


「さきほどちらっと申したがあれが一千万年輝き続けるのか?」スタージナス

「御意、生産コストを2年で回収できてあとの999万年は黒字です」ブラン

「ば、ばけもの・・・」ふだん道化師のジパンがマジで恐怖する


「とても残念なのですが電磁パルスビームで魔石臨界に導ける距離が15Km

つまり直径30Kmが今の科学の限界です」ため息をつくブラン


「しかし極地付近では重力が足りなく無いか?」スタージナス


「重力スタビライザーを作動させて球内での重力は均一に保てます」ブラン

「球内での移動は外殻の外に作られた移動用魔電導リニアにより効率化を図れます」


「うむ、これは理想型だな」スタージナス


「自照式コロニーなのでラグランジュポイントにへばりつく必要がありません」ブラン

「どういう意味じゃ?」スタージナス


「はい、太陽系内を巡回して聖水や鉱石を吸着しながら運用出来ると言う意味です」

ブラン


「ば、馬鹿な・・・そんな事が可能なのか?」スタージナス

「今すぐ可能です」ブラン


「と言うか必要な聖水を得る為に無人で1週間ほど巡回させる予定です」ブラン

「内部で無人ロボットが内装工事を進めます、必要な資源も全て自動的に得ます」

「言葉がでないな」スタージナス


「どうですか?このコロニー購入していただけますが?お値段少々高いですけど」

手モミモミ商売人ダニア


「馬鹿者これだけ自信満々に営業しておいて今更なにを言うか」スタージナス

「いっそのこと完全無人農業コロニーと言うのも面白いかも」アスタージナス

「太陽系を巡回しながら生産するというは凄いですね」ウラアール

「例えばですが生産された農作物を縮小化して保存しておけば非常用備蓄にも

なります」ダニア


「ふむ、数種類の農作物を数十年分備蓄しておけば安心ですね」ウラアール


「ブラン1人の仕事で人類は数十年先に行ってしまったな」スタージナス


「いえいえ、私の望みは一つだけ、そのための努力に過ぎません」ブラン

「ですから一兆円で隣の星に行けるのなら許可すると初めから申してます」

ウラアール


「む、無理ですうぅうう、ウラアール様~」泣きすがるブラン

「せめて2兆円、それ以上は却下です」鬼のウラアール


「そ、それも無理です・・・」ブラン

「と言う事ですからせいぜいブランは国にアナハイムに奉仕しなさい」ウラアール


「これだけ画期的な発明ばかりしてるのになぜコストダウンできないのだ?」ダニア

「ううう、今の魔石爆縮方式ではこれ以上のコスト削減はとても無理なのです」

ブラン


「なにか根本から見直さないとダメなんでしょうね」アスタージナス

「なにかヒントをなにかヒントをくださ~い」泣きすがるブラン

「馬鹿者おぬし以上の頭脳の持ち主はいないのだ、他の意見など聞いてどうする

自分で解決せよ、なにかきっとあるはずじゃ」叱咤激励するスタージナス




       ☆




ダニアとブランがコロニーに帰っていった後

「10兆円位は都合つくのだろ?」スタージナス

「勿論都合はつきます、しかしどう考えても今恒星間移動する理由がありませんし

ブランを甘やかす訳にはいきません」ウラアール


「しかし我が国というか全人類にこれほど利益をもたらしてくれたのもブランだ」

スタージナス


「分かっています、ですからわざといじめて苦労させてるのです、分かりませんか

私の優しさ」ウラアール


「うーむ女子の考える優しさは男には理解出来ん」スタージナス

「まあ後100兆円位内部留保がたまりましたら考えて見ましょう」ウラアール

「今どのくらいあるのだ?」スタージナス

「それは国家秘密、民間人には話せませんわ」ウラアール

「本当にお前はいじわるじゃな」スタージナス


「そんな事してる内に自費でやってしまいかねんなブランはお金持ちだし」

スタージナス


「大丈夫ですタランからの情報ではまだ預金残高10兆円に達してません」

ウラアール


「なにもかも知ってる上での意地悪か・・・本当に裏有るだのう」スタージナス

「自分の娘に向かって悪代官見たいな事言わないでくださいね」ウラアール


一方コロニー、アナハイム社


「なぜ其方は魔石爆縮にこだわるのだ?」ダニア

「はい、冥王星事件でのあの光の収束が目に焼き付いてそれ以来

私自身でもとりつかれてしまいました。爆縮以外にないと・・・」ブラン


「うむ、確かにあのような光景をみたらとりつかれるのも無理はない」ダニア

「科学者としてあれ以上の光景に接することはありえません」ブラン

「なにか、なにかあと一押しで画期的ななにかが生まれそうなのです」ブラン

「我の知り合いの科学者の多くは自分の信念を貫き敗れ去った者ばかり

なにかを見つけられるほうが遙かに少ない」ダニア


「わかっています・・・・」ブラン

「ヒントになるかどうか分からんがもう一度ふたりで経過を振り返ってみよう」

ダニア


「はっ」


「つまり偶然とはいえ爆縮が起こったのは自爆寸前の魔石を超強力布団が抑え

外に向かうはずの力が内側に向かったと我は思ってる」ダニア


「私もそう信じて研究開発を行ってきました。」ブラン

「しかし、その理論だと恒星間移動の為には途方もない大きさの魔石コアと

粒子加速機が必要になり莫大なコストが掛かる・・だったな?」ダニア


「はい、どのように計算しても直径10Km程度の魔石コアが必要になります」

「火星から地球に行くだけで天文学的費用がかかったしな」ダニア


「長距離ほど魔石の大きさが必要となるのはどこかおかしくないか?」ダニア

「し、しかし魔石全てを爆縮させてしまうと再生不可能になり帰ってこれません」

ブラン


「しかも全爆縮だと放射熱が数兆度となり周辺の全てが溶けてしまいます」ブラン

「なんらかの容器の中で全爆縮を行えばそれだけでコストは半分以下にならないか?」

ダニア


「それは私も考えましたが数兆度の温度に耐えられる容器が見つかりません」

「別に物理的な容器である必要はなかろう、例えば色つき結界魔法」ダニア

「な、なるほど現に私が作った魔核融合コロニーで色つき結界は効果ありますね」


「とにかく一度実検してみます」ブラン

「あと、粒子加速機を使っての粒子魔石打ち込みも改良できないか?」ダニア

「しかし光速の99.9%の速度を出せるのは粒子加速機以外に存在しません」

ブラン


「其方が発明したコイル型射出機を転用出来ないのか?」ダニア

「それは私も考えましたがコイル型射出機は理論上光速の90%、魔石に衝突時

必要温度に達しません」ブラン


「電磁パルスビームで補助とかは出来ないのか?」ダニア


「あ、なるほど、それはまだ実検してません。やってみる価値はありそうです」ブラン

「小型の射出機なら魔法を付与した粒子程度なら容易に射出出来る筈」ダニア

「いえ、ダニア様それ以上の大きさでも容易に射出できます」ブラン


「電磁パルスビームを最大出力で魔石に照射すると魔石が臨界出来る程温度を得られる

ビーム照射で熱した魔石に魔法付与粒子を射出させればかなりのコストダウンだと

我は思うが?」ダニア


「確かに複合的にアプローチすればコストダウン出来そうな気がしてきました」ブラン


「直径100mの魔石を製作するのに今まで数兆円かかっていましたが

10m規模の魔石で済むのなら数百億円の単価に落とせます、これは画期的」ブラン


「ん?確か聖水隕石内であれば聖水と魔砂を追加すれば直径30Kmも可能だった

はずだが?」ダニア


「いえ、それはあくまでも単純魔石です恒星間移動計画に耐える魔石となると

圧縮、濃縮しなければ実用に耐えません。30Kmの魔石を圧縮、濃縮して100m

にするとコストが数兆円になるのです」ブラン


「すると、10m規模ならば通常魔石はどの程度の大きさが必要なのだ?」ダニア

「は、直径3Kmの通常魔石で可能です」ブラン


「で、その大きさで成功したとしてどの位の距離を移動できるのだ?」ダニア

「は、予想ですが100光年程度は可能かと」ブラン

「問題は如何にして帰還出来るかだな・・失敗したら二度と戻ってこれない」ダニア

「御意、ですから何度も何十回もテストする必要があります」ブラン

「しかし、今アイデアを頂いた全爆縮システムが完成すれば、近距離なら低コストで

実検が可能と思います。大王に予算伺いをしなくても私の私費で十分実検出来ます」

ブラン


「馬鹿者、アナハイム社とてそれぐらいの内部留保はある、社の事業だ任せろ」ダニア

「は、それではとりあえず1/100規模の実験機製作を目指します」ブラン

「いや、それでも危険過ぎる距離じゃ1/1000のテスト機にしなさい」ダニア

「は、太陽系の1/10(オールトの雲)1兆Kmの距離ですね」ブラン


「それならば一機数百億円規模で実検できるはず」ダニア

「御意」

「100回分の予算はだしてやる、それまでに実用化せよ」ダニア


「はは、」ブラン







ダイソン球

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