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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
新章 大宇宙編
116/179

大隕石の正体

隕石調査開始

「スタージナス様この現場の横には少し変わった地形があります

わたしが留守番してますからすこし探査に出かけてみますか?」ヘホコ


「お、それは嬉しいサプライズ、是非頼むタランいくぞ」

「実は新型の3人乗り小型探査車が到着してます」ヘホコ

「新型ですが月面で十分にテスト走行済です」ヘホコ


「うむ」


小型探査車に乗り込んだスタージナスとタランとジパン

「ジパン嬉しいです」


「ま、其方のためでもあったな」スタージナス


出発してから1時間探査車が停止する


「ここか、面白い地形とは」スタージナス

「たてに穴があいてますな」ジパン

「うむ、なにやら地底がありそうだが・・・」スタージナス


なんと探査車はバーニアを吹き出し宙に浮かぶ

「おおおお」


「勝手に降りていきますぞ」ジパン

「自律運転だからな」スタージナス

ぐんぐん降りていく

100mは降下しただろうか・・・


「地底につきました」ジパン


「おおおおお」


「今度は横穴が遙か先までつづいていますぞ」ジパン

レーダー波を照射したところ横穴は直線に10Km程続いていて

その先は分からない、宇宙空間でソナーは使えない


「3Dマップが出来上がりました」タラン

「ここは地盤も安定してるしうまくすると基地として使えそうだな」スタージナス

「は、ここでしたら結界魔法の消費は最低限に抑えられそうです、有望かと」


「なにもかも知っていてヘホコがサプライズしたな」スタージナス

「ですね」タラン

「初めから行き先全てプログラムされていたのだろうて」スタージナス

「大王並の手のひら作戦ですね」ジパン

「馬鹿者、お主は結婚以来ずっとウラアールの手のひらだと思え!」スタージナス

「そ、そんなぁ」ジパン


「ヘホコからの通信です」タラン

「スタージナス様いかがですか洞窟探検は?」ヘホコ

「うむ、すごいな」


「実は月には未発見のこのような横穴が数万カ所あると想定されています

美味く利用すれば数万、数十万の民が安全に暮らせると思うのですが」ヘホコ


「うむ、今現場にいて我も同じ考えじゃ」スタージナス

「もしかしたら水とか他の鉱物も発見出来るかも知れません」ヘホコ


「折角来たのだから宇宙服に着替えて外にでてみる」スタージナス

「お気をつけてどうぞ」ヘホコ


タランを探査車に残しスタージナスとジパンが外に出る

「おおっ新型のノーマルスーツは更に快適になってるな」スタージナス

「スタージナス様ご覧下さい」ジパンが指を挿す


「お、もしかして氷?氷塊か?」スタージナス

成分分析器を当てて見ると確かに氷塊だった


「これは凄い、洞窟内にどれほどの水があるか見当もつかん」スタージナス

「聖水ではないのですかね」ジパン

「残念だが聖水生分はないみたいだ」スタージナス

「聖水は地球だけなんでしょうか?」ジパン

「わからん、人類の宇宙探査は今始まったばかりじゃからな」スタージナス


「そもそもが聖水とはなんぞや?」スタージナス

「は、一般には魔力を含んだ水という定義ですね」ジパン

「では、魔力とはなんぞや?」スタージナス

「うーむ、わかりませぬ、何か得体の知れない見えざる力?」ジパン

「我の考えは宇宙空間に存在するエネルギーと思っている」スタージナス

「すると魔力は宇宙中に満ちている?」ジパン

「わからん、わからんが地球だけの事ではないはず」スタージナス

「魔力が宇宙のどこにでも存在するのなら聖水も宇宙中にありふれてると思う」

スタージナス


「なるほど、それはしごく当然の事ですね」ジパン

「我が思うに大王のいう前世と現世の違いは魔力と聖水だろう」スタージナス


念の為小型起震車で地質検査もしてみる

「おおっこれは興味深い結果が出た」スタージナス

「これはかなりの鉱物が埋蔵されてますね」ジパン


「一般に鉱物というのは水流のお陰で集密化すると言われてるゆえに

宇宙空間では鉱物があっても採算が取れないと思われてる」スタージナス


「博識ですね」ジパン

「馬鹿者、それぐらいネットで検索すればゾロゾロでてくる文献じゃ」スタージナス

「なのにこの調査結果はありえないほどの鉱物に溢れてる・・・」スタージナス

「水以外のなにかが作用した?」ジパン

「うむ、この洞窟は火山性の溶岩が通った後に出来た洞窟だろう

つまり溶岩が鉱石を集密化した・・・か」スタージナス


「パチパチパチ、すごいですスタージナス様」うかれるジパン

「そなたに褒められても全く嬉しくない」スタージナス


「今回は大成果でしたね」ジパン

「うむ、そろそろ戻ろうか」スタージナス


「どうでしたか?」ニコニコ笑顔のヘホコ

「しっかりお主の掌で泳いで来たよ」スタージナス

「そ、そんな事はありません」ヘホコ


「ともかく、人類にとって大成果があったのは確か」ジパン


「次の目的地の途中にも何カ所か洞窟らしき痕跡が有ります調査しますか?」ヘホコ

「いや、次からはロボットで十分だろう」スタージナス


「はい、」ヘホコ


「伝令からの知らせですが先日設置した新型アンテナの成果がすでに

届いています」ヘホコ


「ほう」


「ただいま大隕石に接近減速を開始したところの探査機ですが大部分自律運転に

頼っていましたがこの度のアンテナ設置で大容量のデータのやり取りが可能になり

修正パッチ送信が大幅改善しました。」ヘホコ


「そろそろ我らも月面基地に戻りダニアとともに探査機の様子を確認するとしよう」

「は、アンテナ設置は他の研究員に全部まかせてももう大丈夫でしょう」ヘホコ

「すまぬ、後は頼む」スタージナス


出来上がった地下坑道を使いスタージナスは30分足らずで基地に戻る

「しかし魔超伝導リニアの威力すさまじい」スタージナス

「空気抵抗0の宇宙空間でこそ魔超伝導リニアは威力を発揮します

出せる速度は理論値ではマッハ10以上も可能です、今は抑えてますけどね」ヘホコ


「2週間掛けて到達した場所から30分で帰ってこれるといのもなんか不思議じゃ」

スタージナス


「いえいえこれ程の大規模工事通常なら数年かかる工事です私的には2週間で

ほぼ完成したという方が驚異的です」ダニア


「ふふ、研究畑の人間と一般人では視点が違うものじゃな」スタージナス


「とにかくスタージナス様のご苦労のお陰で通信関係は劇的に改善しました

人類が200年は進歩しました、感謝しています」ダニア


「バカを申すな、我は単にヘホコとダニアの手のひらで踊っただけ実際の

功績は其方達」スタージナス


「いえ、それは違います、国民はスタージナス様の活躍、一挙手一投足に熱狂する

ヒーローなのですスタージナス様こそが国の顔スーパーマンで無ければなりません」


「我はもう60過ぎ、おじいちゃんヒーローもいたもんだ」スタージナス

「言い方は大変失礼ですが国民には神輿が絶対必要なのですどうか役割を

果たして下さい」ジパン


「うむ、好む好まざる関係無く今我がその立場にいる事は理解してる」スタージナス

「つまり我は国の広報マン、いかにもあきんどらしくていいな!」スタージナス

「はは、我ら一同スタージナス様の忠実なしもべ、全てをお支えいたします」一同

「うーむ、其方達に一度も無理強いしたことはないが?」スタージナス

「スタージナス様は太陽、皆を明るく照らすカリスマ、吸引力、神様なのです」

ジパン


「分かった分かった。せいぜい役者を演じる、皆たのんだぞ」スタージナス


「それよりか、いよいよ探査機が減速を完了させ大隕石の画像が届く頃だろ?」

「は、予定ではあと数時間で詳しい画像が届くはずです、何しろ光速でも5時間半の

距離、途方もない遠方なのです」ダニア


「魔力で光速をこえることは出来ないのか?」ふと思うスタージナス

「例えば転移魔法とか思念通信とかはどのくらいの速度なのだ?」スタージナス


「そっそれは・・・・」絶句するダニア


「国家機密で話せないというわけか」スタージナス

「申し訳ありません今はスタージナス様にも話せません」平謝りのダニア


「一つ申し上げられる事は現在では月まで無中継で転送可能になりました

将来的には火星までは可能にしたいと思っています」ダニア


「ふ、分かったよ、しかし光速を越えてるのだけは予想出来る」スタージナス

皆思念通信に切り替えて会話をつづける


「これは悪用されたら国家転覆規模の危険事項、多言無用に願います」ダニア


「うむ、もしかして我が思う以上のなにかが潜んでいるのか?」スタージナス

「地球内での転送なら誤差程度の事ですがすでに月面基地移動時に時間軸が

ズレてます」ダニア


「話がわからん、シロウトに分かる様に説明せよ」スタージナス

「物理の法則では光速を越えることは不可能なのですが魔力は超越してるのです」

「つまり地球から月に光速で移動しても1秒強かかる計算なのですが

魔力で転移すると転移時間が0.1秒以下正確には0.00001秒以下」


「つまり?なにがいいたい」スタージナス


「時空を越えてるのです」ダニア

「正確に言うと我々はすでに地球にいる人達よりも最低4秒は相対的に先の

時間に生きています」ダニア


「?????ちんぷんかんぷんじゃ」ジパン

「将来火星まで転移が可能になると平均4分転移者は先の世界に行くのです」

「つまり例えばテロリストは4分先に行き破壊活動が可能?」スタージナス


「御意、人類飛躍の可能性と人類破滅の可能性両方を秘めてるのです」ダニア

「不可逆のタイムマシンとも言えます」ダニア


「逆に言えば火星が何者かに襲われて通信が来てから救援に向かえば

間に合う?」スタージナス


「いえ、それは不可能ですがSOS発信直後に駆けつける事は可能です」

「もしかして早期警戒システム・・・」思念通信なのに口を塞ぐスタージナス


「はい、すでに地球内でも実用されてる技術です」ダニア

「転送魔法技術は全世界の希望、夢でもありパンドラの箱でもあります」ダニア


「いや、武器だって自動車だって使い手次第で平和にもなるし凶器にもなる

要は人類が適切に管理出来れば益ははかりしれない」スタージナス


「は、その通り、今は未知数すぎる技術ゆえ極秘扱いは必然かと」ダニア


「うむ、当然じゃ是非人類発展のためたのむぞ」スタージナス


「転移魔法を使えば火星まで1秒足らずで移動可能なのだな?」スタージナス

「御意」


「つきつめれば恒星間移動も転移魔法を使えば数分でしょう」ダニア

「欠点は一回はその場所に行き魔方陣を敷設する必要があるという事じゃな」

スタージナス


「御意、そればかりはどうにもなりません、ですから魔核融合ロケットが必要

なのです」ダニア


「あと、これはまだ机上の空論に近い荒唐無稽なアイデアなのですがブランが

申すには魔法詠唱者が移動先魔方陣を手に持ち移動すると転移されますが

転移先でもやはり詠唱者は行く先の魔方陣を手で持ってるはず、これを連続

させれば永遠に詠唱者は先に移動し続ける理論です」ダニア


「つまり詠唱者が詠唱を止めない限り移動を光速以上で繰り返す?」スタージナス

「ま、あくまでも理論上ですが例えば宇宙船の先端に魔方陣を設置して

魔法詠唱を唱えたらどうなるか・・」


「光速突破ロケットの完成じゃな」スタージナス


「無限大の魔力が必要ですので今は夢物語ですが」

「例えば10光年先の星に行くとすると転移魔法ならば数日で到達出来ます

しかし帰投してみると地球は20年の時が流れています」ダニア

「つまり詠唱者は20年先の世界に行けるのです」ダニア


「ブランは凄いな・・すでに神の領域、哲学ですらある」スタージナス

「ブランの脳のなかを解剖してみたいです、全く恐るべしです」ダニア

「おかしいなそんな超能力者がなぜ思念通信出来ない?」スタージナス

「いえ、多分してるでしょう、イーシャ達と同じで研究員10人で

すでにシンクロさせてると察します、無意識で」ダニア


「その話は後にして、大隕石の重力波の測定から質量が分かってきました」


全員思念通信をやめて通常の会話に戻っている


「ほう、分かるのか?」

「はい、今回設置した月面アンテナのお陰で重力波を測定できる様になりました

重力波が分かれば質量も推定出来ます」ダニア


「で、大きさは?」


「は、まだ確定はしてませんが直径30㎞のほぼ真円体でした」

「もし、そんな質量の隕石が地球に衝突したらどのくらいの被害が出る?」

「は、恐竜絶滅以上の大災害必至です、海面に落ちれば1000m級の大津波で

人類はほぼ壊滅します」


「この大きさは大隕石というよりも小惑星規模です」ダニア

「総質量4.5京トンか・・・想像も出来ないな」スタージナス

「生分はわかるのか?」スタージナス

「はい、大体わかってますが探査機が到着すればもっと精度を得られます」ヘホコ


「とんでもない物質なのは間違いありません」ダニア

「え?」ジパン


「99,9%の確率で氷塊のはずです」ダニア

「しかも途方もない純度のい聖水の可能性をデーターが示しています」


「ま、まさか・・・」絶句するスタージナス


「これは人類に厄災どころか未曾有の益をもたらすやも」ヘホコ


「上手く制御して火星衛星軌道に取り込むとかできないか」スタージナス


ブランが発言許可を求めてきた

「具申してよろしいでしょうか?」


「馬鹿者ここは自由の国USAじゃ、今は月面だが。意見があったら

遠慮無く申して見よ。ここはそれが目的の場である」スタージナス


「は、それでは」

「大隕石が聖水ならば探査機にて魔核融合炉を数百基設置しエンジン化し

バーニアにて姿勢制御を行えば火星の衛星軌道上に投入可能かと」ブラン


「すごいな隕石自体をロケットにするのか」スタージナス

「途方もないが考えて見れば全て既存の技術で可能かもしれん」ダニア


「ですが今の素材工学では耐性が足りなすぎます、その方面の研究が最優先です」

ブラン


「うむ、ブラン頼む」スタージナス

「我に生きがいを与えてくれたスタージナス様に恩を返すのは当然です」ブラン

「いや、それはちょっと違う我だけの考えではないUSA全体の考え」

「いえいえ、USAすなわちスタージナス様ですから」ブラン

「其方はとんでもない勘違いをしておる、おいゴブータ、ブランに変な

洗脳魔法かけるでないぞ」この場にいないゴブータを叱るスタージナス

一同大爆笑


「話は違うがブランはカールと一緒にならないのか?後押ししてもよいぞ」

スタージナス


「は、でもこの件が解決するまでまつと2人で話し合いました」ブラン

「うーん、いつになったら解決するか分からないぞ」スタージナス


「は、これはけじめです」ブラン


「大隕石取り込み計画」

巨大プロジェクトがブラン、ダニア、ヘホコ主導にて動き出した

主に秘密保持のため月面研究所が使われ物資の搬入に南極基地とアイズランド基地が

補助を務める。両基地の精鋭研究員も間接的に開発研究に取り組む事になった


同じ優秀な研究者でもあるゴブータ、最高軍事司令であるイーシャも研究に

加わった。一般民間人ながら特例でスタージナスも参加する元締めなのだから当然


「なんで民間人がこの場にいるのですか?」イーシャのスタージナスいじくりは

日課となる。


「こやつ、大隕石にとばしてやろうか!」激怒するスタージナスまでがワンセット


「それよりもなぜ研究者でもないタラン、ジパン、ヤコブ、ヘッテがいるのだ?」

「スタージナスさまの身辺警護ですよ」タラン

「ま、大義名分ではあるな」スタージナス


「それではまるで我達はスタージナス様の腰巾着然です」ヤコブ

「いやいや、其方達には感謝してる我が元から離れないでほしい、本音じゃ」


「全くそうやって我らの心に入り込んで鷲掴みするから離れられないのです」

涙ぐむジパン


「いやイーシャまではわかるタラン達の忠義にも感謝してる・・・」

「しかしなんでクリスティーナとウラアールがメイド服でここにいるのだ?

しかもなぜかゴブーミ達まで・・・これでは何時もと全くかわらん」


「あら、なんで変える必要があるのでしょう。我らとて思念通信が出来ます

仲間はずれは悲しゅうございます」メイドと化したアスタージナスのウソ泣き


「分かった分かった勝手にしろ、とにかく腹減った飯頼む」スタージナス


「はいはい、今日はウラアールが作りました」


「其方達の娘達の世話はいいのか?」スタージナス

「はい、今回は月に一緒に来ましたこちらにも学校が出来たので転校させてます」


「うむ、月面基地も今や50万都市、基地規模では最大だな」


「はい、この月面都市は「スタージナス市と名付けようかと」」ゴブータ

「それは恥ずかしいな・・・」スタージナス


「いえ、ここは絶対に「フォン・ブラウン市にしなくてはなりません」アスタージナス

「え?なにゆえ?」


「ジーク・ジ○ン!シャアがデビューした都市だからです」アスタージナス

「全く時にクリスティーナは意味不明になるな」スタージナス


強引にフォンブラウン市になってしまった


「それで話を戻すが強力な素材は作れるのか?」スタージナス

「は、魔鉱石やオストラリア産魔砂を鉄鉱石にまぜて精錬させた魔鉄鉱石は

現在最高強度の素材ですが、大王の意見では前世で最大の強度を持つ素材は

炭素繊維とのこと、そこに着眼してみました」ブラン


「ナノカーボン技術はまだ世界的に未知数、研究課題は山積みですが

魔力がない前世とやらですでに確立されてる技術現世で出来ないはずがありません」

いつの間にか熱く語るダニア


「これこれここは其方の講釈を聞く場では無いぞ」スタージナス


「す、すいませんつい熱くなってしまって」ダニア


「面白いことに魔鉱石、高純度の魔砂はカー-ボン素材に驚くほど馴染むのです

鉄に混ぜるよりもハードルが低いことが分かっています」ブラン


「ここにあるサンプルが急いで実験室で作ったカーボン複合素材です」ヘホコ

「実測値で魔鉄の100倍以上の強度を得てます」ヘホコ


「ひゃ、百倍だと?」スタージナス


「まったく予想値よりも低いです、話にならない劣悪品です」ブラン

「とはいってもまだ研究開始して数日、恐ろしい成果だと思うが」ダニア


「全然足りません、これでは恒星間移動ロケットなどは夢の夢」ブラン

志が高すぎるしカールとの結婚を焦ってる??


「まあ、まあ肩の力を緩めよ」いきりたつブランをなだめるスタージナス


「ブランの夢は置いといてこれだけの強度を得たら魔核融合炉は次の段階に

進めます」ダニア


「ほう」スタージナス


「夢の新技術多段階増幅増殖機の完成が目の前です」興奮するダニア


「なんと、新型魔核融合炉は消費した以上の聖水を作り出すのです」

「ば、ばかなそれは宇宙の根幹を揺るがす大発見だろうが」スタージナス


「はあ?勿論物質保存の法則は変わりません、聖水は増殖しますが代わりに

大気中の酸素や窒素を大量に消費しますからご安心ください」ダニア


「しかし一番利用価値かつ高価な聖水を増殖出来れば利益は計り知れない」

スタージナスまでもが身を乗り出して熱くかたりだす


「更に小型高性能化大量精製産によるコストダウンを図った結果乗用車クラスの

エンジンとして使えるまでになってます。


「恐ろしいな、しかし自動車ならば速度制限は厳格にな」スタージナス

「当然です間違ってアクセルふかして大気圏の外まで飛んでいったら大事です」

一同大爆笑


「む、C-3(旅客機)が劇的に早くなったもそれか・・?」

「はい、国家機密です」ゴブータ


「素材の耐性不足でC-3などはまだ欠陥品ですから」ブラン

「次期C-4には出来上がった炭素繊維を試験的に投入する予定です」ダニア

「うーむ、これ以上飛行機が速くなりすぎると旅情緒が失われるなぁ」スタージナス

「C-4ではマハッタン⇔テイロン間が2時間になる予定です」

「日帰り温泉感覚になりますね」アスタージナス

「しかも航空運賃は今の1/4以下も可能です。もっとも今現在でもコストの

ほとんどは人件費ですけど」ダニア


「大気中の酸素窒素が失われて大丈夫なのですか?」アスタージナス

「はは、地球規模で考えたら消費する量なんてほんの微量、心配無用です」ダニア


「変な話ですが使用済みのあり余る廃聖水を分解すれば酸素を大量に得られます

このフォンブラウン市の空調は全て廃聖水から作っています。」ダニア


「つまり人類の都合の良い様に循環させても神様冒涜にはならないと」アスタージナス

「は、それは哲学の領域ですが当たらずとも遠からずの理論かと」ダニア


「スタージナス様質問があります」

「なんじや」


「火星の衛星軌道に大隕石を投入するはテラフォーミングが目的ですね」

「当然だろ、それ以外があるのか?説明も必要あるまい」スタージナス


「いえいえ、私には理解できてませんでしたぁ」ジパン

「そなたはそこらへんに座ってギャグとばしれれば立派に仕事してることになる」

手厳しいスタージナス


「そ、そんなぁ、しかしジパンは知りたいのです教えてください」ジパン

「もう、面倒くさいjのう・・」スタージナス


「いいか?火星には聖水はおろか水ですらほとんどない。どうやって人類が

そんな環境に移住出来るのだ?」


「もちろんSB(スタージナス式ビニールハウス)が必要不可欠」ジパン


「ではそのSBにはなにが必要なんだ?」

「もちろん聖水です」ジパン


「高価な聖水をわざわざ地球から転送するのか?」スタージナス

「可能かとは思いますがコストは凄い事になりますね」ジパン


「そこで隕石なのだよ」スタージナス

「な、なるほど」膝をポンと叩くジパン


「大隕石の聖水を火星に利用するのですね!」ジパン

「うむ、ここにいる其方以外は全て理解してるがな」スタージナス

「しかし説明を聞いたので我もその仲間にはいりましたぞ」胸を張るジパン


「このおおたわけ!お陰で優秀な研究員の時間が其方1人で失われたわ」

「申し訳ありません。これは明日の昼飯は我のおごりということでご容赦を」ジパン

「うむ、許す明日が楽しみじゃ」スタージナス


実は余りにも熱中して我をわすれる研究員達に一息入れる必要を感じていた

上手くジパンは道化役を務めてくれてる。感謝感謝


「火星には薄い大気しかないがそれでも増殖炉は稼働可能なのか?」スタージナス

「はい、研究が必要ですが十分可能と思ってます」ダニア


「で、大隕石を火星に利用するとどのくらい使えるのだ?」スタージナス


「理論上では「期間無限」とAIが答えています」ブラン

「正に無尽蔵という言葉があてはまります」ダニア


「火星の為に現れてくれた隕石じゃな」スタージナス

「とはいっても机上の空論まだなにひとつ技術的な部分は解決してませんけどね」

ダニア


「なにあわてることはない一歩一途じゃよ」


「大隕石の詳しい画像来ました」伝令


「あれ、なんかもっと氷っぽいのかと思ってたら真っ黒だな」ジパン

「そら宇宙空間のゴミがつもりますから当然です」ダニア

「そんなことも知らんのか」呆れるスタージナス


「う、なんだこれは!」ブランが騒然とする

「なにごと」


「この画像をご覧下さい」ブラン

一斉に全員が注目する


「な、なんだこれは!バーニアか??」ダニアが叫ぶ


「しかも稼働してるようです時折噴射痕が見られます」ヘホコ

「ば、ばかな、そんなぁ・・・」へたりこむブラン


「訳を知ってるな」スタージナス


「し、しかしこの装置は2年前にロベルト様から依頼を受けて別の目的と

いわれて作った魔核融合をエンジンにしたバーニアのはず」


「この事件はロベルトの自作自演なのか?」スタージナス


「コロニー落とし・・・」つぶやくアスタージナス

「なんじゃそれ」スタージナス


「いえ、なんでもありません」アスタージナス


「やはりロベルトはダクーミの息子・・・とんでもない計画があったようだな」

落胆するスタージナス


同時になにもしらなかったブランもがくっとうなだれる


「ロベルト様は世界平和だけを祈っていたはず・・・ば、ばかな」ブラン半狂乱


「衛星画像で不鮮明ですがなにやら魔方陣が見えます」ヘホコ

「うーむアイズランドの基地ではいまだ意味不明の設備がたくさん手つかず

もしかして大隕石をコントロールしてる司令所があるのかもしれんな」


「アイズランド基地設備のステルス化は我が手がけました、我が赴けば

ほとんどの隠し部屋は暴けると思います」ブラン


「協力してくれるのか?」


「勿論でございます今の我の主人はスタージナス様」ブラン

「それは大勘違いだぞ、ブランの主人は我ではない」スタージナス

「いえ、なんと言われようと我が主はスタージナス様だけです」ブラン


「しかし移動魔方陣があるのなら事は早いですね」ウラアール

「確かに」


「まずはアイズランドの徹底調査からだな」スタージナス


「皆で行きましょう」イーシャ


「うむ」



ロベルトの陰謀??

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