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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
新章 アイズランド編
110/179

作戦開始

準備はおわりました

その時が来た


「さ、全員乗り込め!」スタージナス

「おおおっこれは我が国最先端の魔超伝導リニアですね」

「うむ、坑道作業用だからなにも飾り気はないが間違いなく最先端

217Kmの工程を20分で移動出来る」


1/1000に縮小された各種装備、ロボットを乗せ出発

「ルルルルル・・・シュイ~ン」

「ぬを、ものすごい加速だが不快感は全く無いな」スタージナス


停車場にあっというまにたどりつく、ここからは各自分散して配置につく

「おおおっこの新開発運搬用4足歩行ロボットはなんともいえない不気味さだな」

「これのおかけで我々は軽装備ですみます」イーシャ


訓練通り約10分で40カ所の爆破準備が整う

「みな、時計は合わせたな?爆破が作戦開始の合図だ、みな頼んだぞ」

「は、」

すでに1000体の索敵ロボットは展開済、全自動自律運転による

準備は万全。


「いくぞ!3、2、1」


「ズガーン」


高性能指向性爆弾が正確無比に城壁に直径1Mの穴を開けた


「さ、突撃~」


「ズズズズズ」1000体の索敵ロボットも突撃する。

瞬時に情報を南極基地に送信する。


マップを確認するスタージナス、勿論16人全員が同一の情報を共有してる

「おおおっものすごいスピードで3Dマッピングが出来ていく」

突進しながらスタージナスは時計を確認「15、16・・・」

18秒で全施設のマッピング化が完成した。続けてAIが敵指令所の候補に

優先順位をつけていく


「む、この階100m先に候補点がある」急ぐスタージナス

今回は16人全員が個別に動いてる


「く、100mだとこの索敵ロボット(乗車可能)で15秒か・・」

扉がぐんぐん迫る、スタージナスは立ち止まらずに小型ミサイルを打ち込み

ドアを破壊する


「ズズズズズ」


しかし、索敵ロボットが「ココハシレイショニアラズ」との解を示す

「む、ここは普通の倉庫だったか。全自動システムなのでここにも

結構な数のPCが稼働してるので間違えた様だ」スタージナス


別の場所でのネハ

「コウホチニトウチャク」索敵ロボットが到着を指示する

「バーン」扉を開けるがまたしても違う様だ「残念」


時間が無いあと30秒前後で警戒システムは発動するだろう


「みつけた、」アスタージナス

「ここの予感がする」アスタージナスは16人全員に思念通信を送る


のこり10秒


9、8、7


「バーン」扉を蹴破るアスタージナス

即座に電磁パルス銃を構え一閃!


しかし予想以上に大きいスーパーコンピュータだった

「駄目です、この銃では全機能を停止出来ないみなさん早く!」


電磁パルス銃では効果がほとんど無い、施設の保護などと悠長な事は行ってられない

咄嗟に大王は大魔法を展開する


あと5,4,3秒


無詠唱で巨大な火の玉が大王の両の手のひらから発せられる


「ズドドドドドド」


凄まじいエネルギーは30mX30m程のスーパーコンピュータ群を全てなぎ払う


2秒、1秒警戒システム発動・・


城内の照明が全て落ち隔壁が次々に落ちていく「ズシーンズシーン」

「む、メインは落としたが各個に動き出したか」スタージナス

急援の報を聞きあわてて現場に向かったが間に合わなかったのだ

完全に区画内に閉じ込められてしまった。他の15人は大丈夫だろうか?


「このまま自爆シークエンスが発動したら最悪我々は助かっても多くの

縮小体は道連れにされてしまうな・・・」スタージナス


「しかもシャッターが降りた直後から思念通信が通じない・・」

「これはもしかして緊急移動魔法の動作も怪しいな」スタージナスひとりごと

「もしかしたら皆を巻き込んでしまったかもしれん・・・無念じゃ」


「諦めるのは早いダニアが開発してくれた武器を使ってみるか」

指向性爆弾を仕掛けて爆破してみる・・

「なんと、この扉は何で出来てるのか?全く通じない・・」

「む、もしかして結界魔法か・・ならば」

手持ちの限定域結界魔法解除ペンダントをかざし再び爆弾を使う

「ドガーン」


「おおっ今度は破壊出来た」

しかし5m先に再び隔壁・・・「こっこれではきりがない」


都合良くこの区画には味方偵察ロボットが閉じ込められていた

「なにか情報はないか?」偵察ロボットに話しかけるスタージナス

「カクヘキニマリョクガアリ、ソノサキタンチフノウ」

タブレットに保存されてる隔壁遮断前の地図を確認してみる


「むう、我はいま地下3階ほぼ施設の真ん中付近、やはり真ん中に

早期警戒システムの司令所があったな」


「索敵ロボット!緊急パックは搭載してるか?」

「ミズショクリョウ、ナノカブン」万一に備え各索敵ロボットにも

緊急装備はさせておいたのだ


「とりあえず一週間は生存できるかもしれんな」スタージナス

区画は真っ暗だがスタージナスは赤外線暗視スコープを着用してるし

いざとなったら魔法で灯りはなんとかなる


「なによりも大王が心配、また大魔法を放ってしまったのなら体力が

ないだろう。付近に誰も居ないとなると命があぶない」


「これほど思念通信がないのが不便だったとは・・・」

「これ索敵ロボット!通信手段はないのか?」

「現在チョウサチュウ」


「アッタ!、ツウキコウニツウシンケーブルハッケン」

索敵ロボットは基本タイヤで移動するが吸着システムも有し

壁も登れる。壁を垂直に昇り通気口に小型爆弾で穴をあけ中に進んでいく


「なんとも気持ち悪いロボットだなあ・・」


しかし偶然索敵ロボットと同じ区画に閉じ込められたネハとイーシャに

連絡がとれた。


「完全に閉じ込められてしまいましたが不思議と敵が反撃してきません」ネハ

「食料は大丈夫か?」スタージナス

「はい、索敵ロボットが所持してました」イーシャ


「多分だがスーパーコンピュータを破壊され敵もいまはなにも分からない

状態なのだろう」スタージナス


「なんとか皆を助けないと・・・とくに大王が心配です」イーシャ

「うむ、もし倒れていたとしたらもって1日だろう」スタージナス


マップ上に3人の幽閉位置が判明した。皆比較的近い

「とにかく司令所に行くのが先決ですね」ネハ

「うむ地図によるとネハが2区画先で一番近いなんとかしてくれ」スター^ジナス

「はい、結界解除ペンダントと指向性爆弾の併用ですね、あと3発あります」ネハ


「ズドーン・・・ズドーン」2区画を爆破しネハは司令所に入れた


「う、これは凄まじい破壊・・・」瓦礫の中ネハは進む

途中で索敵ロボットの残骸も3機発見、味方なら食料が見込める。

しかし今は大王の救助が先


いた、瓦礫のなか不思議なオーラーを発してアスタージナスが倒れていた

「しっかりしてください」ネハは手持ちのポーションをすぐに飲ませる


「ぐはぐは」咳き込みながらアスタージナスは蘇生した。ポーションが効いた

「ここはどこ?」

「は、大王の大魔法で最悪の結果は免れましたがまだ予断を許しません」ネハ

「そう、自爆シークエンスだけは逃れたのですね」アスタージナス

「は、しかい警戒システムは発動してしまい私とスタージナス様イーシャ様の

居所は分かってますが他の皆様の行方はまだ判明してません。


「御免なさい。咄嗟のことで全魔法を放出してしまったので私は何も出来ません

ここを動くことも出来ません」


「大丈夫ですここに居てくださいいま水と食料を調達してきます」ネハ

「頼みます・・・」安心して気絶してしまったアスタージナス


「ドカーン」扉の一つが吹き飛んだ


「大王大丈夫か?」スタージナスが駆けつけてくれ続けてイーシャも合流

「ここは余りにも空気が悪いどこか待避所をさがさねば」スタージナス

「あ、あそこに階段がありますあるいは宿泊室があるやも」

アスタージナスを索敵ロボットの荷台に乗せ4人で行ってみる


「おお、案の定クリーンルームと宿泊設備だ」スタージナス

「これはラッキー、フィルム化食料が見つかりました」

情報漏洩により1/500縮小魔法が盗まれて敵に実用化されていた

「お、医療設備もあるな」スタージナス

「さ、大王をベットに寝かせてあげてください」イーシャ

「やれやれだな」スタージナス


「ここは司令室なのだろ?なんとか隔壁を開ける手段はないか?

あと魔力妨害もなんとか取り除けないだろうか?」


「はい、やってみましょう」ネハとイーシャ

スーパーコンピュータは大広間にあり2階部分は宿泊設備といくつかの

設備部屋。鍵は掛かっていたがネハとイーシャは難なく解錠していく

「お、移動用の魔方陣を発見しました・・が今は使用不能のようです」

「うむシステムがダウンしてるからな」スタージナス


「しかし核融合発電所自体は無傷のはず、動力は生きてると思います」ネハ

「たしかに、個別操作になるだろうが電力は使える筈」


「とすればなんとか変電所を見つければ回復が可能かも」イーシャ

「しかし、むやみに電気を回復させると火災が起きるかもしれない」スタージナス

「ですね、少しずつ様子をみて回復させたほうがいいですね」


「ありました。変電室と魔核融合発電所への階段!」


「む、我は南極でダニアにさんざん魔核融合発電所を見させてもらっている

なんとかなるやもしれん」


「さすがにこの規模の施設ブレーカーの数が半端無い」スタージナス

「しかし、よくみれば回路図になってるので系統が分かるな」スタージナス


「む、これだ」

「ガチャン」ブレーカを入れると照明が戻った

「つづけてこれ!」


空調が回復した


「ふう、生き返りますね」イーシャ


「つぎはこれ!」


「ぐわーーん」突然耳鳴りクラスの思念通信が大量に入ってくる

「全員と連絡がつきました!」


「で、?状況は?」


「は、タランとヤコブとヘッテは大丈夫です」

「さすがに諜報部員は簡単にはやられまいて」

「しかしみな別々に閉じ込められていて区画はかなり離れてます」ネハ

「で?他の者は」


「ジパンです、キランとマヤは私が救い出しました。そして今は城壁の

外に脱出してます。大王達を探していました」ジパン


「おお、そなた、さすがはウラアールの旦那、頼もしい限り」スタージナス


「いえいえ、とでもございませんわたしマヤが倒れているジパン様を

介抱して救い出したのです」マヤ


「これこれそういうときは男に花を持たせるもんだろうに」ジパン

「ウソは罪ですわ、なんで私がジパンさまを庇わなければならないのですか?」


「わかったわかったとにかく生存が確認出来たのはなにより」スタージナス


「ゴブータとゴブーミ達はどこにいる?」

「は、5人は別々の区画に閉じ込められていますが残ったロボットが多く

食料は十分に確保してます。あわてる必要はありません」ゴブーミ


「ウラアール、ウラアールはどこにいる?」


「・・・・・・・・・・」


「い、いかんウラアールだけは深刻なようだ」スタージナス

「とにかく今は隔壁を開けることに集中しましょう」イーシャ

「電力は回復したのだが操作ボタンのありかがわからない・・・」スタージナス


「しかしへたに隔壁を開けると敵ロボットも活性化するでしょう」ネハ

「だがウラアールが心配だ・・・」スタージナス


「ジパン城壁の外に居るのなら敵ロボットの動きはわからないのか?」スタージナス

「しかし、こちらも魔力防止コンクリが塗られてるので外の状態はわかりません」

「いまマヤが拠点にもどりダニア様の援軍を要請しに行ってます」ジパン


「おお、珍しく手回しがいいな。」スタージナス

「はい、私の意見ですけどね」キラン


「ウラアール・・・・」




      ☆




「ピチョーン・・・」

「う、」どのくらい倒れていたのか分からないがウラアールの意識が戻った

「皆はどうしてるかしら・・」すぐに思念通信を送るが返答がない

「これは妨害されてる」

「まずは状況判断」魔法で灯りをともすウラアール


「これはきっと大王の大魔法で吹っ飛ばされたのでしょうね」冷静に判断する

ウラアール


たまたま大王の大魔法の軸線上にウラアールがいたみたいだ

回りには瓦礫しかない。よく生きていられた物だ

「これが効いたのかも・・・・」魔石ペンダントを握るウラアール

もしもの時の為にアスタージナスから持たされていた「即死魔法返し」

大王からの大魔法を受け「大義名分」が作動して守ってくれたに違いない

途方もない大王の魔力により「反撃」はまったく届かなかったのだろう

届いたら大変な事でしょうけど(笑)


後の調査で分かった事だがウラアールの反射魔法のお陰で大王の大魔法は

外に漏れなかったし反射したお陰でスーパーコンピュータの中心部で

相互衝突しさらに破壊力を倍増させて完全に早期警戒システムを

破壊したのだった。つまり全くの偶然。


「今はなんとか生存が使命」切り替えるウラアール

真っ暗闇のなかかすかな手持ちの灯りを頼りにあたりを探る


「むう、司令室に入るのは不可能みたいですね」

瓦礫がすごすぎて司令室には入れないつまりアスタージナスを救いに行けない

他に出入り口は?


「たしか反対側から我は来た、ならば扉はあるはず」

扉から廊下に出ることは出来たが隔壁が降りていて先に進めそうにない

いや、一つ先の区画には行けそうだ瓦礫が下敷きになり隔壁の扉が不十分だった

廊下を進む多分つぎの隔壁は突破出来ないだろう・・

おっ索敵ロボットの残骸がある。調べてみると食料を確保出来た

「これでとりあえず一週間は生存できますわ」


区画をさぐる・・・

「お、こちらには部屋があるみたいですね」ガチャリとなんなく鍵を開ける


「こっこれは?なに?」驚嘆するウラアール

「なにかのモジュール?脱出カプセル?」


しかも電気が活きている・・・

「これは不味いです稼働しかけてる」ウラアール

あわてて制御システムを探すがどうやらモジュール単位で自律運転してるようだ

突然前方にまばゆいばかりの閃光が走るその先には魔方陣!


「これは転送システム?ということはこれは全て縮小体のカプセル??」

目の前にあったモジュールの扉を必死に解錠し中を覗き込む


その時


「ガタンガタン」レール上にあったモジュール群が一斉に魔方陣に突進する

「考えてる暇はない」咄嗟にウラアールは食料フィルムをざっと掴み

モジュールの中に飛び込む。


「このままどこかに転送されたら多分我が国の早期警戒システムが発動し

目的地に行けずに異空間に幽閉されるだろう・・・」

「さて、もしかしたら今生の別れかしら?」ニヤっと笑うウラアール


「ここはどこかしら」


気がついたら転送されてしまったウラアールが周囲を調べる

「やはり」

モジュールの中は縮小体であふれかえっているざっと暗算してみたら

一千万人はいるだろう。


「これを持ち帰れれば大殊勲なのですが・・・」自分自身の命も危うい今の状況

「果たして異世界に来たのでしょうか」恐る恐る外にでるウラアール

「む、ここは明らかに異世界ではない。我々の文明の香りがします」


「しかしなぜ我が軍の早期警戒システムが発動しなかったのでしょう?」


「あ、あそこに窓がありますので外の様子を確かめましょう」




      ☆


基地の全容


隠密行動の必要が無くなったのでダニアの援軍は容赦なくアイズランド中にいた

護衛ロボット達を破壊していく。ロボットといえども相手はあのダクーミ系

必ず自爆システムは組み込まれているに違いない容赦は出来ない」


ようやく全世界に事実が報じられ「国連軍」が発動しあっというまに島は

制圧された。


「今までの苦労はなんだった?というようなあっというまの終戦だな」

スタージナス


「しかし・・・」アスタージナス


「うむ、今回は成果が全くなかった」スタージナス

「縮小体全てが転送されてしまった痕跡があります」ダニア

「しかし、一体どこに転送されたのでしょう?」

「どうやら我が国の早期警戒システムは発動しませんでした」タラン


「おかしいですわ、確実に転送された跡が残ってるのに?」

「秘密島に送られた過去の魔物達は全て回収済み、今回も秘密島に転送

されてるはずだったのですが・・・」まったくわからないタラン


またもや全員披露困憊で入院中なのに思念通信で会議を行ってる

「今は絶対安静です思念通信も止めて下さい」医師団


「ウラアール様が行方不明なのに悠長な事は言ってられません」ゴブータ


「破壊されたスパコンのHDDが回収されて解析がすすんでいます」研究員A

「後先考えずに破壊してしまってスイマセン」アスタージナス

「とんでもありません、あのとき数秒遅れていたら我らは全滅だったかも」ダニア


「大魔法を唱えたときに確かに私に向かって大魔法が反射してきました。

多分偶然ですが真向かいにウラアールがいたに違いありません。

偶然反射魔法の効果で破壊力が倍増したのでしょう。」アスタージナス


「確かに中心部ほど破壊が凄まじい状況です」ダニア

「しかし分からないのはこの施設はいったいなんなのか」タラン

「縮小体を集めて保管し最終的にはどこかに移動させるための中継基地?」イーシャ

「確かにそうなのかもしれませんが目的が分かりません」タラン


「ここの施設は人間がいた痕跡があちこちに残っているがいったい人員はどこに

いったのかが分からん、誰なのかも・・・」スタージナス


「施設の規模や宿舎の規模をみても最低100人位は常駐していた模様です」

「たしかロベルトのモンガル国ではクローン人間が一億人以上生産されたはず」

「は、99%が16歳のクローン人間でしたが男女比50%で同じ性格の

クローンは1人も居ませんでした。現在即死魔法の元USAとEUに移民しています


「遺伝子が同じなのに個性を出すことは可能なのだな」スタージナス

「これはまだ研究課題ですがどうやらダクーミは誘拐した縮小民のDNAを

採取していた痕跡があります。あるいはそのDNAを利用したのかも」ロムロ


「確かにダクーミは悪魔に魂を売った男、神をも恐れぬ所業じゃな」スタージナス

「は、これは絶対にやってはいけないタブーの領域ですが研究者にとっては

究極の課題でもあります」ダニア


「多分ウラアールは転送された縮小体のモジュールに乗り込んだのでしょう」

アスタージナス


「それならば思念通信が来るはずなのですが?」ゴブータ

「きっと思念通信が届かない遙か彼方なのでしょう」アスタージナス


「不思議ですね、転送魔法と思念通信は同じ属性の魔法、思念通信が届かない

場所へ転送は出来ないはずなのですが・・・」ダニア


「いや、中継場所を経由すれば可能でしょう」アスタージナス

「しかし我らの思念通信は世界中のどこに居ても会話出来るが?」スタージナス


「・・・・・・・・・・・・・・・」うなる全員

「も、もしかして!」アスタージナス


「それしか考えられません」イーシャ

「しかし、そんな事は可能なのか?」スタージナス


「ちょ、まってください私にはなにがなんだか分かりません」ジパン

「本当に其方は・・・」呆れるスタージナス


「一を聞いて十を知る能力は今修行中です、どうか今回は教えて下さい」ジパン

「馬鹿者そんなもんは修行して出来るものではないわ!」スタージナス

緊急事態に笑うのは不謹慎なので皆笑いをこらえてブルブルする


「つまり、ウラアール様は地球外に転送されたのでしょう」ゴブーミ

「な、なんと!そんな馬鹿な」ジパン


「そのまさかを今までダクーミは見せてきた、奴が宇宙に基地を作っても

我は驚かない」スタージナス


「しかし、万が一月面とかに基地を作れたとしても数億単位の人間が

暮らせる環境を作るなんて出来る事なのでしょうか?」イーシャ


「いくら神をも恐れないダクーミでもまず不可能だろうな」スタージナス


「つまり縮小体を宇宙空間のどこかの基地に転送したとしてもそれは仮の物?」

ジパン


「それはなんともわからんがだとしたらウラアールはどれくらい存命出来るのか」

「多分斥候ロボットの緊急用食料を手にしてる筈ですので1週間は大丈夫でしょう」

ダニア


「馬鹿者!我らの科学力で1週間でなにが出来るのだ!救えるわけがない」

「いえ、聡明なウラアール様、状況を判断する力は神様仏様クラスだまって

野垂れ死ぬ訳がありません」ゴブーミ


「うむ、聡明さではアスタージナス以上のウラアール必ずなんとかするだろう」

スタージナス


「で、あればどんなに時間が掛かろうと転送先を突き止め救助隊を派遣するべき」

ジパン


「おお、たまには良い事いうな、見直したぞ」スタージナス

「そ、そんなことよりとにかく行き先を探しましょう」ジパン


転送司令所のシステム解析が完了しました」研究員B


「残念ながら今回の転送はエマージェンシーコールによる緊急発動だった模様」

「もったいぶらないでも誰でもそうに決まってると思うわ」スタージナス

「す、スイマセン、で緊急発動なので当然その後のデーターは自動消去されてました」

研究員B(本名ビー)


「だから!そんな事は誰でも分かってる。それしか報告ないのなら下がってろ」

激怒するスタージナス


「スタージナス様申し訳ありませんどうも研究員というのは遠回しがクセでして

彼を責めないで下さい」ダニア


「いやダニアを責めてるのではない。誰でも分かることを報告しても時間の無駄と

言いたいだけだ」スタージナス


「こら、Bまだ先の報告があるのだろう?早く要件だけを報告しなさい」ダニア

「は、まことに申し訳ありません、それでは続きを・・・」


「破壊されたメインコンピュータとのやりとりがHDD内に保存されてました」


「な、なに!早く報告せよ」スタージナス


「どうやら移動先は宇宙空間にある人工衛星上のようです」

「いや、それはおかしいだったら思念通信は可能なはず」

「とにかく一度転送先の人工衛星を調べてみないとその先はわかりません」ビー


「ビーとやら、次からはその部分だけを報告する様に」スタージナス

「ははー申し訳ありませんでした」B


「さて大王その人工衛星とやらを調査することは可能なのか?」スタージナス

「はい、やったことは有りませんが輸送用ICBMを改良すれば多分可能でしょう」

「しかし危険度が高すぎるので今回はこれほど高性能になった斥候ロボットに

頼みましょう」アスタージナス


「は、この斥候ロボットはすでに斥候の域を超えてます万能ロボットです」

自信満々のダニア


「たった今スパイ衛星からの画像が来ました」通信兵


「おおっなんだこれは?これが人工衛星なのか?」一同が驚く


「実は透明ステルス化が施されていて、新開発のデジタル解析装置により

初めて解析できましたが今日まで存在すらわかりませんでした」ヘホコ


「しかし大きさが半端無いな・・・これほど巨大な人工衛星は見たことが無い」ダニア

「いえ前世ではこの規模はみたことがあります」アスタージナス

「つまり、人類の科学力で作る事が可能なのだな」スタージナス


「可能は可能ですがまさか現世でここまで出来るとは・・」アスタージナス

「いや、魔法が存在する現世のほうが其方の言う前世よりも発展速度は速いのだろう」

スタージナス


「まざまざと見せつけられましたわ」アスタージナス


「今気がついたのですがもしかしてダクーミもどこかの世界から来た転生者

なのかもしれませんね」イーシャ


「なるほど、それならば全てが納得だな」スタージナス


「もしかしたら全世界のかなりの人間実は転生者なのかもですね」ゴブーミ


「それを言うのならイーシャ、ゴブータ、ゴブーミ達全員転生者だろう」

スタージナス


「しかし、大王以外は前世とやらの記憶はありませんね」


「まったく神様は我が儘じゃ」ジパン


「おぬし、地獄行き決まったな。神様はみてるぞ」スタージナス

「へ?、ど、どうかお許しを~神様仏様~」もう一同笑いを堪えられない


「下らない話はそこまでにして、早速調査ロボットを頼む」スタージナス

「大丈夫です皆様お楽しみ中にすでに発射済です」ダニア


「さすがダニアやることが早いな」スタージナス

「というかすでに10発ほど試作機が完成してました」ダニア


「おおおっ一を聞いて十を知るどころではないな」スタージナス


「わたしもかくありたい」ジパン

「其方ではムリ!」またまた一同大爆笑


「ロケットが敵衛星につきました、只今ドッキング作業中です」

「妨害はないのか?」スタージナス

「敵もまさかステルス衛星が発見されるとは想定外だったみたいで

セキュリティは大甘です」ダニア


「ロボット内部はいります」A

映像がリアルタイムで映し出されてきた

ちなみにロボットは30程送られた


「凄いな同時に30チャンネルの映像をみれるとは」スタージナス


「今の所これといった物は見つかりません縮小体反応もありませんし

生命反応もありません」


「やはりココは中継点か・・・しかしせめて痕跡だけでもないか?」


「小型魔核融合発電所が発見されました」A


「しかし、聖水はどうやって?」

「は、ここアイズランドから常時転送魔法で送られてるようです」

「むここの施設のどこかに設備があるのだな」スタージナス

「しかし、今は手出し無用でいきましょうウラアール様の命がかかってます」ジパン

「馬鹿者ここにいる全員そんなことは言わなくても理解してるわ」スタージナス


「南極、北極は聖水の宝庫、ここに基地を築いたのも必然というわけか」タラン


「朗報です、こちらのシステムは全くクローズされてません、情報抜き放題です」

艦級員A


「おお、解析頼むぞ」手に汗握るスタージナス


「どうやらここに縮小体は転送されたわけでは無く転送中の縮小体モジュールに

更にブーストかけて目標地点まで魔力を追加したみたいです」


「目標地点解析完了しました!やはり月面のようです」B


「詳しい地点は分かるのか?」スタージナス


「データーによると月面の裏側に基地があるようです」A

「うーむ、さすがダクーミ地球からは観測できない場所か・・」ダニア

「ん?月面の裏側は見れないのか?」スタージナス

「はい、地球上から月面は表側しかみえないのです」タニア


「なんとかならんのか?」

「実はこれは国家機密なのですが・・・我が軍は月面の裏側に秘密基地が

ありまして」ダニア


「ば、ばかなすでに我々は宇宙に進出していたのか?」スタージナス


「いえいえ、まだ到達してませんがロボットが常駐してるだけです

そして月周回の人工衛星も我が軍は所持してます」ダニア


「先ほど使ったステルス解析装置使用による画像来ます」A


「おおっこんな所に基地がある・・」スタージナス


「相当の規模のようですが早速月面基地のロボットに索敵させます」

「しかし基地内にはウラアールがいるはず。くれぐれも穏便にな」

「は、心得てます、しかし敵もまさか月面まで我々が行けるとは想定外の筈

なんとかなると思います」ダニア


「救援物資はなんとかなるのか?」アスタージナス

「は、万一にそなえ緊急食料パックは全ロボットが装備してます」ダニア


「月面基地には空気はあるのか?」スタージナス

「解析によりますと基地内は空気が循環してるもようです」B

「魔核融合発電所のお陰で物資移動と生命維持が可能の様です」A


「で、生命反応はあるのか?」スタージナス

「残念ですがそこまで解析装置の精度がありません」B

「まったく肝心なところはダメなんだな」スタージナス


「しかしウラアール様が生存してる可能性は非常に高いと判断します」ダニア

「問題はもしかして月面基地に警備員が存在してるかもしれないところ」スタージナス

「大丈夫賢明なウラアール必ず窮地を脱してくれると信じています」アスタージナス

「ロボット気密区画入ります」A

「画像をみてればわかるって」スタージナス

「すいませんどうか部下達をお許しください」ダニア

「いやいや、別に悪口を言ってるのでは無い、くせじゃくせ。勘弁しろ」


「基地内部構造スキャン中、解析完了・・・」B

「おお、基地内部が分かったな」スタージナス


「ここは少し広くなっていて隣が動力室な感じ、まず調査させてください」

アスタージナス


「はい2体一組で15カ所同時に調査いたします。」ダニア

「地下2階に魔核融合発電所ありました、隣に転送用の魔方陣発見」B

「コチラ側で制御出来るのか?」スタージナス

「は、たたいま敵メインコンピューターにアクセス中ですお待ちください」

「完了、先ほどの中継衛星とシンクロさせましたのでこちらからでも

転送可能になりました」


「どうする?援軍行くか?」スタージナス


「難しい所ですがいま大部隊が行ったらあるいは自爆してしまうかも」

アスタージナス


「それは、困ります」イーシャ

「自爆システムにアクセス出来ないのか?スタージナス

「申し訳ありません試みてみましたが頑丈なパスワードを突破出来ません

あまり無茶に突破すると先ほど大王が言ったとおり自爆する可能性もあります」A


「ほんとうにつかえんな!」スタージナス


「まあ、まあ」ゴブータ


「なんともはがゆいな」スタージナス

「生命反応来ました!あ、危険です11人分反応してます」


「ぬお、それは危険今すぐ我は行くぞ!タラン、ヤコブ、ヘッテ、ジパン来い」

「はは」


飛び込む様にスタージナスは魔方陣に向かう

「お待ちください装備を付けてからお願いします」ダニア

「装備してる時間がないフィルム化して後から送れ」スタージナス


「しかしせめて生命維持装置の装着をお願いします宇宙空間です」

「大丈夫だ基地内は空気があるのだろ?」スタージナス

「どちらにしても自爆されたらどうにもならん」


どどとと魔方陣に駆けつけ転送魔法を唱えるスタージナス


「銃砲の使用は厳禁じゃ、剣と槍で戦うぞ」一同承知

ウラアールの大冒険

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