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それって異世界転生とちゃうちゃう!  作者: kou2199
第一章 一生のお願い!
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入学試験

入学試験開始です


慌ただしく日が過ぎ今日は入学試験日

城内敷地の離れに立派な建物、5階建てで幅100M奥行き50M

つまりサッカーグランドと同じ敷地面積の建物が子供院だ。

真ん中に玄関があり、東京駅みたいな構造で馬車を乗り付ける

車寄せが存在する、内部にはテニスコート位の中庭がある。

ここで2年間王立院に入学するまでの予習を行うのだ

ただし全寮制ではない、城内にあるので通学可能だからだ

王族候補、領主候補、貴族候補で別れ週4日制午前が講義で午後が実習

前後入れ替えもある月火木金が授業だ、他の日は自由だが当然

各階級に応じた予習復習で忙しい。遊んでるヒマは無い

王立院入学までにするべき事は山ほどある。


王族候補生は毎年少ない(いない方が多い)ので領主候補生と

同じに勉強するのだが魔法科だけは別だ王家秘伝なので今年は

ウラアールと二人だけの予定だ。もちろん入学試験をクリア出来たらの

話だが。


簡単に区分けする意味で王族領主候補生をA組

貴族候補生をB組と分けるのが慣例のようだ


今年A組は28人で受験するらしい


「さあみなさんこれから試験を行います席についてください」

A教室に案内されそれぞれに着席したもちろんヒエラルキー

二人掛けの机が間を開け3つ並んで5列つづく

俺は真ん中の一番前右側の席だ、隣はウラアール自信に満ちあふれてる

というか「ふんぞり返ってる」

「クリスティーナ様今日はお手柔らかにお願いしますね」慢心に満ちた笑みだ

「こちらこそよろしくお願いします楽しい学園生活送りましょうね」

フン「お前ごときと一緒に生活なんて出来る分けねーだろ」とウラアールの

氷の微笑が俺を見下ろしてる。


「さあ、はじめてください」お局教師と思われる女史の合図と共に

ばっと皆一斉に答案用紙をひっくり返す。最初の試験科目は国語だ


フッ・・・やはり小学一年生の読み書きだったね

まあ、8歳の入学試験なんだから小学生相当の内容で間違ってはないが

サラサラサラっと解答用紙に記入して「先生出来ました!」と手を上げる

カップ麺がまだ出来上がらない時間、ウルト○マンが無事怪獣退治終える時間

「ザワ、ザワワ」と周囲が驚く。

ウラアールは目をくるくると回す、状況を把握できてない様だ


「ではこちらに解答用紙を持ってきて下さい、次の試験まで席で待機

していてください」


解答用紙を返すとその場で採点してるようだ・・・

「はい、クリスティーナ様満点です」周囲がドッとざわめく

「ま、まさか」「信じられぬ」

「はい、そこ私語は慎みなさい今は試験中です」と先生


「はい、そこまで」パンと先生が手を打つも10人位は終えてない様だ

「ヤバくね」と俺は思ったがどうやら一次試験で不合格者は補習を受けて

もういちど試験があるようだ・・・いたれりつくせりだ

これで赤点とるやつマジ無能


あまりにもの俺の回答の速さに驚いたウラアールだったがそこは王家の子

時間は多少遅れをとったものの満点だった様だ。


次は算術のテスト


「はい、はじめてください」「ハイできました!」国語よりももっと

早く回答した俺に周囲は「やれやれ」と慣れたみたいだ。

「はい、満点です」「くっ」とウラアールが呟いた「キッ」と俺を

睨み上げる、怖っ

満点は俺だけだったウラアールは合格点はクリアしたが遅れを取ったみたいだ


行儀作法は速さは関係なく所作を先生がチェックし合否判定をするだけだ

当然俺は合格、ロッテンマイヤー先生と予習タップリしたんだから余裕だよ


三科目で合否すれすれは10人近く、後で判った事だが3人ほど「お暇」

食らったと聞いた、子供相手に大人げないなぁ・・・とは思うが仕方が無い

面目をつぶされた領主からどんな仕打ちを食らうのか想像もしたくない。


昼食を食べ午後はいよいよ魔法の試験だ・・・大丈夫大丈夫と俺は

胸の中で呟くが万が一があれば「お暇」なのだ、緊張かとりだよ



王族だけが入れる秘密の部屋に案内される

地下を下りてドアを開けるとそこは中広間程度の広さのスペースがあり

周囲は板張り真ん中に練習場でおなじみの人型標的がぽつんと1体置いてあった

試験官はなんと第一王子のジルベッタだ、王族限定だから当然かもしれない

継承できなかった王族は領主に下るが生まれる子供達は魔法継承出来ないのだ


「さあ、其方達修練の成果を発揮する時がきた、思う存分心置きなく

全力を尽くすように。」


「先、ウラアール」「はい」

ウラアールは構えのポーズをとり目をつぶり叫ぶ・・・・

「○×▲□」聞き取れない?後から聞いたが詠唱を読まれない魔法が

試験場に施されてたらしいたとえ王家でも他人の魔法は秘密なのだ


だが魔方陣は見えた赤色なので攻撃属性なのだろうと判る

「はぁぁぁぁ」と発射の合図を送る


「スポーン」と大げさな魔方陣とは対象的に軽々しい音とともに

手のひらからなにやらピンポン球程度の火の玉が発射された


ヒューっと頼りない放物線を描きギリギリ標的に「ポテ」と当たる

標的はぐらつきもしない、きっと1P程度の攻撃だろう


「フン」とウラアールはふんぞり返り「どうだ」と言わんばかりに俺を睨む

自信に満ちた笑顔にはやりきった充実感と悪魔的な高慢が混じっていた


「よし、ウラアール合格」「次クリスティーナ!」


「はい、」俺は内心で「これは一度鼻をへし曲げてやる必要があるな」と

後で思えばなんとも大人げない(見た目幼女だが)気持ちを抑えられなかった

練習場にて鍛えに鍛えた詠唱体制をとり

「どうだ鉄だ」続けて「時短で地団駄」と重ね魔法を全力全開で念じた

「ドヒューン」と赤い魔方陣が唸りを上げて超高速回転を始める

ジルベッタとウラアールが「何事」?と両のまなこをくわっと開く


「シャアァァ」


「ドババババーン」普段の練習場でのそれとは違う何かが放出された

まばゆい閃光とともにまるで波動砲のような光の束が独りぼっちで立っている

標的に向かって激突した


波動砲もどきは標的を一瞬で蒸発させ後ろの壁をも突き抜けた

後から聞いた話では試験場周囲は結界が張ってあり攻撃魔法が突き抜ける

のはありえないはずとのことだった・・・


だが、怒りにまかせたどとうの光束は壁を易々とつきぬけ

直径1Mほどの穴を遙か彼方まで貫いたのだった

その破壊力は子供院の建物の1㎞先にあった城壁の下にまで達し

5Mはある厚さの壁半分ほどまで達しやっとで収まったその衝撃で

外敵の脅威から守るべく強固に作られた城壁がガラガラと5Mの幅で

崩れてしまい防御の体を示さなくなってしまった。


ジルベッタはさすがに第一王子ポカーンとしつつも威厳を崩さなかったが

ウラアールはその場にへたりこんで、おもら・・・目の焦点が合わない

その場で「其方の魔法は規格外すぎる、今後使用を控えるように」と

ジルベッタに厳しく告げられてしまった。


しょっぽーん


「で、私の合否はいかがでしょう・」

「もちろん合格だがさてどうしたものか・・・」

「え、どうされましたか?」

「多分だが建物に甚大な被害が及んでる事であろう」

だろうね、地下にこれだけ大穴開けたら基礎からヤバイ事だろうて


促され外に出てみると予想通り上や下への大騒ぎ、王都が襲撃

されたのかと警戒態勢を叫ぶ兵士達までいる始末。

これは始末書では済まないだろうなぁ・・「お隠れとかお暇」が脳裏をよる

振り返ると豪壮な建築美を誇っていた子供院が煙を立てて半壊状態だ

内側から破壊されてる様子がわかる、あれだねビル解体現場だね

院内にいた職員、生徒、関係者は崩れる建物から必死で避難したそうで

負傷者は数十人でたものの犠牲者はでなかったらしい、よかったぁ


彼方1㎞先に見える城壁の一部が崩れてるのが見えそこまで一直線に

もぐらの穴のようにボコボコと盛り上がった土が衝撃の大きさを語っていた

一瞬にして城内は甚大な被害を受けてしまったのだ

今風で言えば被害総額10億円位?


だが甚大な被害のそれ以上に反撃の大義名分を与えた事には

まったく気づかない俺だったのだ、つまり魔法では無く建物崩壊による

物理攻撃と判定された訳だ。だが秘密裏での試験、ほとんどの者に

反撃対象者が誰になるのかは判るはずもない。


「王族関係者を除けば」

やらかしました

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