プロローグ
俺の名は滋賀内人、しがない35オヤジだ
彼女いない歴堂々の35年、もちろんさくらんぼ男
ごく普通のサラリーマン、今日も満員電車に揺られて通勤だ
学もなんにもないがそこそこの独身生活を満喫してる
都内近郊の月7万ワンルームマンション暮らし。
毎日が「平凡○ンチ・・・」あ、失礼、実は俺下らないオヤジギャグ愛好家
あくまでも自称、別段愛好家団体に所属とかつどってる訳ではない
とか誰に向かって自己紹介してるのかと思いながらも
「愛好家の愛甲か・・・」などと勝手に脳内詠唱したりして
人知れず(時には周辺に煙たがられて)楽しむのが唯一の趣味だ
当然だが個人の趣味なので複雑なものは出来ない。
あくまでも簡単単純ギャグ専門なのだ、学が無いと自己紹介済だ(OrL)。
仕事自体はそれほど忙しくも無く俗に言われてるブラック企業でも無いので
9時に出社して大体夜7時頃には営業終了まあ、今時の日本では
ありがたい優良企業(?)だろう。出世欲もない俺には実に居心地のいい
環境といえそうだ。
自分では人付き合いが苦手だとは思ってないが実際の所気の許せる
親友とかはいない。人並みにスマホ使うしPCでネットぐらいはする
まあ、同僚とかとたまに仕事帰りに一杯とか程度はあるが
休日に遊びにいったりとかまでのつきあいはない
それでも職場で浮いてるとか疎んじられてる事は無い、何事にも無難なのだ
時折影が薄い人だとかは言われてるみたいだが気にしない気にしない。
日々に埋没していく俺、それって嫌いじゃ無いんだよなぁ・・
「埋没にMy没」フッ(^^)
なにかが脳裏で走った?ような
んごごごごごごご
突然正面でデスクワーク中の部署で一番可愛い憧れの河井さんが絶叫!
「きゃああ、どうしたんですか滋賀さん!」
「え?、なに」
見積書作成中の俺だが急に周囲が突然ざわめき出す
「おい、滋賀!」普段仏頂面の部長まで叫ぶ
「え?どうしたんですか」
「普段影が薄いお前がどんどん薄くなってるぞ」と先輩の田中さんが言う
「先輩ほど薄くないですよ(部分的だが)」と毒づく俺
「あれ?あれれ」
確かにおかしい、手が腕が透き通り始めてる
慌てて立ち上がってみるとすでに腰から下が消滅してる!
・・・このままこの世界とおさらばなのか・・・訳わからん
実にあっけない人生だったなぁ急に達観したのか悟りの境地
あああああああああ・・・・・・・
周辺が阿鼻叫喚の中忽然として俺は「消えた」消滅してしまったのだ
どれほど時間が経ったのか判らないが突然意識だけが目覚めた
が、すべてが無・・むむむむ、なにも足さないなにも引かない、もとい
なにも見えない。意識だけは復活したみたいだつまり死後の世界ではないらしい
死後は私語禁止なのだろうか?つぶやいてみてもなんの反響も無い
つか声すら出ないひたすらに真っ暗闇、無限とも思える虚無の世界
とにかくヒマなのだ
ヒマでしょうがないのでとりあえずオヤジギャグでも考えて時間つぶすか・・
「アルミ缶の上にあるミカン」
「ハワイ州、歯は異臭」
「おけでOK?王家でもOK」
とりとめもないギャグがズンドコ思い浮かぶ・・
虚無の世界で下らないオヤジギャグ連発、とても虚しい気もする
めげない、もっと考えよう・・・
「砂漠で佐幕」どや、高尚だろとドヤ顔(脳内で)
「奇っ怪な機械」ぜんぜん笑えない!実はシュール程自分的には高得点だ
跳躍距離よりも飛型点重視なのだ。
「どうだ、鉄だ」
どうだと言ったところで誰も反応してくれないのだ
「秩父の手前、飯能」・・・・
「異世界は良い世界」・・・・・・
んんごごごごご
突然どどどどどどとと「怒濤のドトール」あ、いや周辺が動き出し始めた
どうやら封印されてたなにかに触れてしまったみたいです