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復讐のネクロマンサー 〜使い魔を勇者に殺された俺は、殺した魔物の数だけ強くなるスキル【ネクロマンス】に目覚めて無双する〜  作者: すかいふぁーむ


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24/29

作戦

「私が索敵しますが、まずはライルさんが優先的に倒し、早いうちに【夜行行動】のスキルを取得して下さい」

「わかった」

「その後はどの程度出てくるか次第ですが、倒すたびに力が増していくはずですので、自由に動いてくださって構いません」

「メルトはどうする?」

「私は回復と守りに徹します。村の皆さんもおそらく、出てこられるでしょうから」


メルトの言葉通り、村の男達が農具を手に取り起き出して来ていた。


「てめえらに任せられるわけねえだろ……」


アヴェルがそう告げ、俺たちと距離をとって座る。

アヴェルを囲むように村の男達6人が座り込んだ。


「6人か……」

「私の回復魔法ではすぐに動き回る程の効果はありませんから……」


すでにオークとの戦いでぼろぼろになった後だ。仕方ないだろう。

しばしの静寂。


すると意外にも、アヴェルが俺たちに声をかけてきた。


「銀級ってのがどの程度かは知らねえが……俺たちは負ければ死ぬ戦いだ」


そうだろうな。

村にいた男がすでに6人しかいない。よく見積もっても冒険者で言えばEランク。農具しか持たない男では一般の兵士一人分と言われるDランクには届かないだろう。ましてアヴェルなど片腕を失っている。


「オークは良くも悪くも一度覚えたことに忠実に動きます。今日ここで全て返り討ちにすれば、今後この村が襲われる心配はないでしょう」

「簡単に言ってくれる……こんな人数でどうやって……」

「これまで村に一度に現れていたオークの数は……?」

「せいぜい二、三匹だ。それでも俺たちにとっちゃ……」

「わかっています」


オークは動くとしてもその位の数だろう。

それ以上は共食いの原因だ。


「今日、周囲のオーク百体を、我々が討伐してみせましょう」

「はぁっ!?」


アヴェルが目を見開く。


「一度に現れる数は二、三体ですが、一匹を倒せばオークの活動範囲くらいわかりますから」

「なるほど、メルトの指示を受けて俺が遊撃に出ればいいか」

「申し訳ありませんが、そのための【夜行行動】です」

「いや、なるべく数を倒したい俺にとっては好都合だ」


 【夜行行動】は眠気対策だけでなく夜目を始めとした暗闇での戦闘のためのスキル。それさえあれば昼と大した差はでないだろう。


「来たぞぉおおおおおお!」

「ちっ……今日は何体だ……?」


 俺たちが話していると出てきていた村人の一人が叫んだ。

 それを受けて確認に向かったアヴェルの表情が驚愕に染まる。


「なっ!? なんだ……あの数は!?」


村人の指差した森の奥を見ると、オークの姿が見える。

その数は村人が告げた二、三ではとてもじゃないが足りない。ぱっと見えるだけで、十を超えていた。


「終わりだ……」


村人たちに絶望が浮かぶ。

後ろに控えるオークの数を見ると、もしかすると百くらいはいるかもしれない。


「ライルさん、想定しておいてよかったです」

「これを良かったと捉えるのか……」

「私達が間に合ってよかったと考えましょう……オークキングです」

「オークキング……」


メルトの口からでた大物に息を呑む。

メルトが二人のときに話していた内容が頭の中に浮かんだ。



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