力でねじ伏せられると思ってます?
「ルーエル!いるのだろう!出て来い!!」
「あら、朝から騒がしい猿がいますわ。ねぇお父様。ちょっと行ってきますわ」
「嗚呼、ルーエル。いってらっしゃい。」
今、朝8時ですわよ?信じられないです。伯爵家に8時からやってくる王子とか。
「ルーエル!貴様アーリャに謝れ!謝れないというのならば、決闘を申し込む!」
子の王子、頭おかしいでしょ。ようはアーリャにあやまなければ痛い目見るぞって脅してるんですよ?ほんと、チンパンジーですね。
「えぇ、王子。では、決闘といきましょうか?」
「え!?お前護身術程度しかできないだろう!?」
あー、めんどくさいな。ていうか、お父様とお母様めっちゃわらってるじゃないですか。とりあえず闘技場行きましょう?
「では、私が審判をさせていただきます。」
あ、審判ヴァリアなのね。まぁ、いいけど。
「本当にいいのか?ルーエル。」
「王子こそ、よいのですね?」
私、たぶん負けませんわよ。この阿保には。
「それでは、始め!」
王子が私に向かって剣を構え突っ込んでくる。そりゃぁ、戦闘は習っているのでしょうね。でも私、魔法使えるのですよね。しかも、詠唱破棄できますし。
「火炎獄弾」
向かっていく炎。大丈夫、火力は調整しました。