小手調べ
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ちょっとメインタイトル変更しました。
「…ヒカル、いつまで掘ってるつもり?」
「すみません調子に乗りすぎました」
ジト目でこちらを見ながら退屈そうにしているアルマ。
その視線に耐えかねて情けない声で平謝りする俺。どうしてこうなった。
いや違うんすよ。ちょっと夢中になって魔石を掘り過ぎただけなんすよ。魔獣討伐そっちのけだったのは我ながら許されざるが。
まあその甲斐あって拳大くらいのCランクの魔石が10個に、なんと野球ボールサイズくらいのBランクの魔石も3個ほど手に入った。
Bランクの魔石は一つ8000エンはかたいらしく、これだけで何日分もの宿代が賄える。それでもちょっと夢中になり過ぎた感はあるが。
因みに埋まっている魔石を掘るのには魔力操作で作ったドリルで掘り進むことで割とスムーズに掘り当てることができた。この技が無ければBランクの魔石は手に入らなかっただろう。
…なんか戦闘以外の事の方が魔力操作の応用が利くような…。
洞窟のさらに奥に進み、生命探知に反応がある方に向かうと魔獣の姿がいくつか確認できた。
地面を這いずりながら移動してる影があるが、あれはナメクジじゃないな。
魔獣:ぺプルスライム
Lv14
状態:正常
【能力値】
HP(生命力) :270/270
MP(魔力) :210/216
SP(スタミナ):118/141
STR(筋力) :89
ATK(攻撃力):89
DEF(防御力):164
AGI(素早さ):97
INT(知能) :181
DEX(器用さ):120
PER(感知) :150
RES(抵抗値):137
LUK(幸運値):31
【スキル】
魔獣Lv2 攻撃魔法Lv3 粘性獣Lv3
あれがスライムか、初めて見たな。
人の頭くらいの丸い核の周りに不定形の身体。RPGのスライムのイメージに近い。
いや某国民的RPGのものとは大分異なるが。アレ大分デフォルメされてるしなー。
ぺプルって、名前からいったいどんな奴かイメージできないけど、アレどういう魔獣なの?
≪ぺプルスライム:洞窟などに生息する魔獣で、通常小虫やコウモリ型の魔獣等を餌としているスライムが地属性の魔石を取り込み吸収、進化した魔獣。体から強い酸性の液体を飛ばして攻撃してくるほか、地属性の攻撃魔法もある程度使用可能。弱点は体内のコア≫
地属性のスライムか。
…攻撃魔法も厄介そうだけど、俺としては酸性の液体攻撃の方が怖い。酸汁ブシャーって冗談にもならんわ。
やっぱ遠距離攻撃が無難かな。なんか剣で斬ろうにも剣を溶かされそうだし、溶かされないにしろ腐食させられそうで嫌だ。
2体ばかしいるが、奇襲を仕掛ければなんとかいけそうかな。
「アルマ、あのスライム地属性で酸性の消化液とか攻撃魔法とか飛ばしてくるらしいから、遠距離から奇襲を仕掛けて安全に仕留めよう。体内のコアが弱点みたいだ」
「地属性ってことは、ストーンバレットじゃ駄目かな」
≪地属性に高い耐性があるため仮にストーンバレットをコアに直撃させたとしてもダメージは軽微≫
「あー、ほとんど効かないみたいだから、他の属性にした方が良さそうだな」
「分かった」
そう言うと、アルマは水晶の杖をスライムの方に構えて魔法を発動させた。
バチィッ! ドォンッ!
と派手な音と暗い洞窟の中だと特に眩しく感じる光がスライムたちに向かって放たれた。
あれは雷属性の初級魔法の【スパークバレット】というらしい。
発動から着弾までのラグがほぼ皆無で、尖ったものや金属なんかの方に誘導されやすく命中精度はそんなに高くないが、その分威力が高く命中した相手に【麻痺】の状態異常を付与することがあるらしい。
今回は外したけど、スライムの近くの地面に着弾したため直接当たらなくても感電によるダメージが入っているな。
…この手の攻撃を相手が使ってきたらと思うとゾッとするな。雷属性の攻撃は痛覚を直接刺激されるから、俺の場合HPがある限りダメージは無いけど痛いし。
「外した…ごめん」
「問題ないよ。感電ダメージが入って、そのお陰か少し動きが鈍くなってる。今のうちに仕留めよう」
「う、うん」
今度は杖をしまって、剣を構えた。
近距離攻撃で仕留める気か? 危なくない?
「はぁっ!」
アルマが剣を振るうと、剣から光る斬撃が放たれて動きの鈍ったスライムの身体をコアごと真っ二つにした。
え、なんだ今の? あれか、漫画なんかでよく見る真空切りってやつか!? カッコいいなオイ!
≪剣術スキルLv4技能【魔刃・遠当て】魔力の刃を飛ばし、遠距離の対象を攻撃するスキル。風属性の魔法と違って可視で比較的回避されやすいが、その分高威力≫
ここんとこ魔法寄りだと思ってたけど、剣の方もしっかり使おうとしてるみたいだな。
いいなー、俺も使いたいなー。でも俺がアレを再現しようにも、すぐに魔力が拡散しちまってあまり遠くまで飛ばせないんだよなー。
魔力をしこたま籠めればできなくはないが、費用対効果にかなり問題ありそうだしなぁ。
さて、俺もやりますか。
地属性は効き目が薄いらしいから、投石じゃ駄目かな。
じゃあ氷でも投げてみるか? アイテム画面に作り置きの氷がいくつかあったし、試してみるか。
で、野球ボールくらいの氷に魔力装甲を纏わせて、投げる勢いに乗せて魔力操作で高速移動させて射出!
ビュンッ ズガァンッ!
ちっ、命中はしたけどコアを外したか。
スライムの身体を貫通して着弾した壁に投げた氷がめり込んでいる。普通の氷なら粉々に砕けてるだろうが、魔力装甲で覆われてるからやっぱ固いなぁ。
って、あれ? 貫通したスライムのステータス赤くなってるけど、これ死んでない? コアは無事のはずだけどなんで?
≪コアは無傷。しかし身体を貫通する氷の衝撃でショック死した模様≫
ショック死て。割とデリケートな魔獣なのかこいつら。
コアの周りの身体に粘性が失われてサラサラと溶けて、コアだけ綺麗に残ったな。これも素材になったりするの?
≪破損したコアでも魔石の代替品等として活用される。無傷のコアならばさらに性能と価値が上がり、場合によってはスキル付与の装備品の材料にも使える≫
スキル付与の装備品?
…このスライム攻撃魔法Lv3のスキルを取得してたけど、もしかしてコイツのコアを使った装備品を装備すれば、攻撃魔法スキルを使えるようになったり?
≪肯定≫
う、うおおお!? マジでか!
こ、これで念願のスキルを使うことができるようになるのか! 外付けの装備品だけど!
≪但し、付与されるスキルレベルは装備品製作者の腕によっては劣化する場合があるため、高レベルの魔具製作技能を持つ者に依頼することを推奨。また、指輪自体に術式が付与されている生活魔法の指輪と異なり、スキルが付与された装備品は装備している対象にスキルを一時的に取得させる仕組みのため、スキルが取得不可の梶川光流はスキル付与の装備品の恩恵を受けられないと推測≫
あ、やっぱ俺はスキル使えないんですねハハハ。
ぬか喜びだよ! チクショーメー!!
お読み頂きありがとうございます。




