戦争という命の廃棄場
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また風邪ひいた……(;´Д`) 例の病じゃないだけマシか……。
んー、レイナのところに大量のデカい生命力反応あり。
これ、いったいなんだ?
≪魔族の禁忌魔法により、数百体ものドラゴンが召喚された模様。そのほぼ全てがSランクの魔獣相当のステータスを有している模様≫
数百体って、しかも全部Sランク相当? ふざけんな。
どこにそんな数のドラゴンどもがいたのやら。養殖でもしてんのか?
≪否定。この世界では人類ではなくドラゴンや魔獣が支配する大陸から召喚されたと推測。そういった大陸は魔族の侵攻の対象にはならないが、人類が安住できる環境でもない≫
……ここにきてまた新たな後付けくさい情報が。大陸って全部で5つじゃなかったのかよ。
そのドラゴンたちに助力を願って一緒に魔王を討伐したりとかはできないのかね?
≪ドラゴン種は基本的に中立の立場であり、黒竜のように個人的な事情でもない限りは人類にも魔族にも味方することはない≫
≪しかし、今回のように強制的に召喚されたりした場合、敵対行動とみなされ見境なく暴れまわる可能性が高い≫
召喚したの魔族だろ! 魔族だけ殺せや!
ああもう、こっちはこっちでデカブツどもの相手で手が離せねぇってのに。
レイナをファストトラベルで回収するか? いや、駄目だ。こっちにくるほうが危険だわ。
俺が向こうに行くのも駄目だ。こいつらを放置していたら、最悪この大陸が滅ぶ。
え、いったいなにを相手しているのかって?
『シャァァ……!』
『ギャフシュルル……』
『ゲギャババババ……!!』
『ヨルムンガンド』やら『ヤマタノオロチ』やら『ヒュドラ』やら、猛毒大蛇魔獣どものオンパレードですがなにか。
……なんでこんな世界を終わらせる系モンスターどもがいるのかというとですね、あちこちで魔族どもを殺し回っていたらヤケクソになった魔族が例の禁忌魔法でまた強力な魔獣を造り出しやがりましてね。
生贄に使った魔獣たちが元々強力だったせいか、とんでもなく危険度の高い魔獣が生み出されちまった。三匹ともLv90超えてやがる。
能力値もサイズもヤバいけど、致死性の強力な猛毒を撒き散らしまくってるのがまずい。
……俺も何度かモロに毒を被ってるけど、状態異常耐性のイヤリングがなかったらどうなってたやら。
≪現在の梶川光流の抵抗値であれば、イヤリング無しでも数秒で解毒可能≫
あ、割と大丈夫だったわ。……素直に大丈夫と言っていいのか? 自分で自分が怖い。
でも、他の人たちからしたらなにもかもが絶望的すぎる相手だろう。
というか、こいつら俺か融合状態の勇者君以外じゃ対応できないだろ。
仕方ねぇ、レイナが本当に危なくなったら一旦他の大陸へ一緒に避難させてから仕切り直すか。
それまでは、このままこのヘビ公どもをぶちのめす。
『シャギャァァァアアア!!』
『ヴァルァァアアア!!』
『ゴジャヴァァァアアアア!!』
山のようにデカいヘビたちが、俺を睨みながら雄叫びを上げて襲いかかってきた。
「かかってこいやぁぁぁあああああああ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」
その雄叫びをもかき消すほどの鬨の声を叫びながら、ヒュドラの頭を噛み千切り、ヨルムンガンドの頭を掴んで地面に叩きつけ、ヤマタノオロチの顔面に火力特化パイルをブチ当てた。
どいつもこいつも無駄に頭が多い。全部刎ね飛ばすのに時間がかかりそうだなこりゃ。
こいつらを叩きのめすまで、皆どうか凌いでくれよ。
レイナは影潜りでドラゴンの攻撃から皆を守っているようだが、このままじゃヤバそうだ。
……と思ったが、『彼ら』が向かったのなら安心だな。
それに加え特級職の人が一人近くにいるみたいだし、充分なんとかなるだろう。
そういえばクジラに飲み込まれたヒヨ子はどうなった?
≪クジラ魔獣の腹を突き破って脱出に成功。その際レベルアップし『ヒヨ子』の進化を確認。条件を満たし固有魔獣へと進化した模様≫
おお、飲み込まれた時に内側からなら倒せるんじゃないかと期待していたが、見事に討伐できたみたいだな。
それにしても、まさか固有魔獣へ進化するとはな。他にもデカブツが残っているようだが、そいつらに対抗できる能力でも持っているんだろうか。
んー、アルマはレジスタンスたちが集まっているアジトに着いたみたいだな。
……一番安全そうな場所なのに、なーんか一番嫌な予感がするんだよなー。
こいつらぶちのめしたら、まずはアルマと合流するか。
~~~~~アルマ視点~~~~~
レジスタンスのアジトに着いたのはいいけど、あまり他の冒険者や対魔族軍の姿が見えない。
やっぱり、他の人たちも孤立させられて魔族に襲われているみたいだ。
「魔獣が攻めてきたぞ、応戦しろぉ!」
「くそ、あまり派手にドンパチやってると魔族に気取られかねんのだが、やむを得ん」
アジトも完全に安全というわけではないらしく、時々魔獣が侵入してくることもあるみたいだ。
私も、手伝わないと。
鳥型の魔獣を魔法で撃ち落として援護。
陸を走ってくるオーク系の魔獣は魔法剣で処理。
10分くらいあちこちで魔獣を狩って、なんとか無事に討伐完了。
襲ってきた魔獣のレベルはそんなに高くないし、数も少なかったから楽に撃退できた。
「お、おお、君が援護してくれたのか。助かったぞ」
「可愛い顔してすげぇ腕前だな。アンタ、冒険者か?」
「うん。冒険者の、アルマティナ。第4大陸から援護にきた。よろしく」
「ああ、他の大陸から援軍がくる予定だという話だったが……他にはいないのか?」
「一緒に転移してきた人たちがいるはずだけど、着いた時には一人だけになっていて魔族の集団に襲われた。多分、他の人たちも似たような状況だと思う」
「なに……!?」
「おい、大変だ! たった今、第4大陸の王都から連絡が入ったんだが、まずい状況みたいだぞ!」
いつまで経っても援軍がこないことを不穏に思っていたらしいけど、まだそのあたりのトラブルに関する連絡がきていないのかな。
とか思っていたら通信用の魔具から連絡が入ったらしく、私の言ったことが本当だということを分かってもらえたようだ。
多分、ネオラがファストトラベルで今の状況を伝達してくれたんだと思う。
「私の他にも、魔族に囲まれて窮地に陥ってる人たちが大勢いると思う。救助するのを手伝ってほしい」
「ふぅ……元はこちらが助けてもらうという話だったのだがな。救助が済んだあかつきには、馬車馬の如く働いてもらうぞ」
「それにしても、まさか転移妨害の禁忌魔法とはな。そんなもの、昨日までの時点では確認できなかったはずだが……」
「まるで今日、他の大陸から転移してくることが分かっていたかのような……っ!?」
「まさか、情報が洩れているというのか……?」
……どうやら、このアジトに魔族の間者が紛れているようだ。
でも、魔族らしい魔力は感じられない。
盗聴できる魔具でも仕掛けられているか、それとも
間者は、魔族じゃなくて、人間……?
~~~~~レイナ視点~~~~~
『グルァァァアアアッ!!』
『竜が気持ちよく寝てたんに叩き起こしくさりおってクソどもがぁぁぁあああ!!』
『気安く呼び出してんじゃねぇぞカスがぁ! 俺を呼びたけりゃ生贄百人寄越せやぁ!!』
ブレスを吐き散らしながら、ドラゴンたちが激高した様子で暴れている。
魔獣みたいに叫ぶばかりかと思いきや、言葉を話せるのも何体かいるみたいだ。ある程度成長すると知能が高くなるのかな。
ガラの悪いやつばっかみたいっすけど。まるでチンピラっす。
でも、強さはチンピラどころの騒ぎじゃないっす。
一体一体がSランク魔獣並みの強さで、しかも竜族スキルに飛行能力持ち。
さっきまでカジカワさんとやり合ってた黒竜さんほど強いのはいないみたいっすけど、こりゃちょっと分が悪すぎるっす。
ドラゴンたちがブレスを吐くたびに、街がどんどん壊されていく。
魔族も、人間も見境なく焼かれていく。
……スタンピードに襲われた孤児院のあった街も、こんな感じだったのかな。
って、ボーっと見てる場合じゃない!
皆を影潜りで回収して、一旦避難しないと全滅する!
……地下に囚われてる、元々この街に住んでいたと思われる人たちを助けるのはもう少し後になりそうっす。
これ以上待たせると何人か衰弱死してしまうかもしれないけど、住民を助けることにまで手が回らない。
……ごめんなさい。必ず助けに戻りますから、もう少しだけ耐えてください。
「う、うああぁぁっ……!」
『ヒャハハハ、燃えろゴミどもぉ! 焼却処分してやるよぉ!』
「やめ、た、助け……!」
『助けなど来ない! 死ねぇ!!』
また、一人焼かれた。
こいつら、まるで小さな子供がアリを潰して遊ぶように、人間を殺すことを楽しんでる。
……落ち着け。ここで短絡的な行動をとるとその分犠牲者が増えるだけだ。
今、自分がしなければならないことは、一人でも多く回収して避難することだ。
瓦礫の影伝いに次々回収していってるけど、間に合わずに焼かれていく人も何人かいた。
命が軽い。人って、こんなに簡単に死ぬものなのか。
「あ、あああ……」
『おやぁ、迷子かなお嬢ちゃん』
魔法使いっぽい銀髪の女の子が、ドラゴンたちに囲まれている。
まずい、影が繋がっていないから回収できない。
「い、いやぁ……! ふぃ、フィフラちゃん、シウルちゃん、た、助けて……!」
『だからぁ、助けなんか来ないっつってんだよぉ!』
『安心しなぁ、ちょーっと熱いのを我慢すればすぐ楽になるゼェ!』
『ヒャハハ! 恨むんなら俺らを呼んだヤツを恨みなぁ!』
「ふざけんな」
『……えっ?』
身体が透明になる隠密スキル技能【インビジブル】で、悟られないように一気に接近。
電撃チャージの完了した短剣で、女の子を囲んでいるドラゴンの脳天を貫いた。
短剣の形が光りながら変わっていく。
どうやら、進化条件を満たしたようだ。
さっきまでとは比較にならないほど、強大な力を感じる。
「ドラゴンを呼び出した奴は確かに悪い。でもそいつに罪を擦り付けて無責任に暴れてるお前らはもっと悪い奴だ」
『な、んだテメェはぁ!?』
「お前らこそなんなんだっ! 許さない、絶対に許せないっ!!」
ごめんなさい、カジカワさん。
自分は、どうやらとんでもない大馬鹿だったみたいっす。
でも、こんな人を楽しみながら嬲り殺すようなことをするような所業を見て、冷静でなんかいられなかった。
回収した人たちは目立たないところまで避難させた。後は、死ぬまでに一頭でも多く仕留めてやる!
お読みいただきありがとうございます。
>スペースに「チッ」のルビ。初めて見た表現ですが的確すぎ!
文字のサイズを変える機能もあるようですが、それ使うとなんか負けたような気分になるので(?)ルビを使用しました。
仮にも味方なんだから舌打ちするのはやめて差し上げろ。
>残念。ギャグキャラとオカマキャラは通常時は絶対に死なない――――
せやな。ドラゴンたちの襲撃も多分余裕で生き延びているでしょうね。
……そういえば、まだオカマキャラは出してなかったなー。でもこれ以上キャラ増やすのもなー。
>せっかく、ヒカルのメニュー機能進化したから―――
残念。そう簡単に食われるほどカジカワパーティはヤワでは無いようで。
主人公は大型の魔獣抑えてるから。間接的に他の皆を助けてるから(震え声)
>『あんなこと』(意味深)って何をしていたのかな?―――
それはまた後のお話にて。
まあ大体察しがついているかもしれませんが。なお猥褻は一切ない。いいね?
>初投稿の一話目にしては、―――
>物語というか全体的にに険が無く、人殺しの描写など控え目なところは、―――
1話と184話の感想ありがとうございます。……ここに書いて大丈夫なのかな(;´Д`)
長所短所を丁寧に書いていただき、とても参考になります。誠に感謝。
あ、ちなみに勇者君のハーレムについては複数の女の子を侍らせるのに共感するというよりも女の子たちに攻められているのをはたから見るのを楽しみたいという作者の性癖がモロに出た結果であって(ry




