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ウチの子たちの成長の成果で王都がヤバい

新規の評価、ブックマーク、誤字報告、感想をいただきありがとうございます。

お読みくださっている方々に感謝します。



ヒューラさんたちに気力操作を習得してもらった次の日、今度はアルマたちとの組手。

第3大陸攻略前の、最後の調整として軽く相手をすることに。

次の日まで疲労を引きずらないように、午前中だけやって午後からは休む予定。


というわけで、再び王都修練場にて組手開始。

ちなみに班分けは一対三。俺対あと全員いちたいさん

イジメかな?



「いや、正直言ってもう今じゃカジカワさんとタイマンでまともにやり合える気がしないっすから、これぐらいで丁度いいと思うんすけど」


「ごめん。ちょっと戦ったら、ヒカルも一緒に連携の練習をしようね」


『ピピッ! ……コケッ』



剣を構え、短剣と手裏剣を手に取り、ヒヨコから白金色のニワトリへと姿を戻し、臨戦態勢に入るウチの子たち。

パッと見ただけじゃ迫力に欠けるかもしれないが、侮るなかれ。

極端な話、Sランク上位の魔獣が3体同時に襲いかかってくるのと同じくらいの戦力なのである。……そう言うと、絶望的な状況もいいとこだ。


いざ、組手開始というところで




「おや、久しぶりだね。そっちも訓練かい?」


「き、君たちは……!」



後ろから、どこかで聞き覚えのある声が聞こえてきた。

振り向くと、そこには銀髪と青髪の青年たちがいた。


……誰だっけ? どっかで見たことあるような顔なんだけど。


≪……商業都市ヴィンフィートのギルド訓練場にて接触した魔術士『カグルアータ』と、港町ランドライナムで梶川光流に難癖をつけてきた剣豪『ウィルクラウス』と判定。現在は『魔導師』と『剣聖』にジョブチェンジしている模様≫




・・・






あ、ああ! 思い出した。前者は確か大食い大会の後に気力操作の練習がてら寄った、ギルドの訓練場で攻撃魔法の応用を見せてくれた銀髪青年だ。お久しぶりです。

後者は、……悪い噂を真に受けて、俺を悪者と決めつけていきなり怒鳴りつけてきた『青いの』君じゃないか。帰れ。


ふむふむ、二人ともLv50ジャストで、上級職に上がったばかりと見える。

前に会った時よりもレベルが20も上昇している。あの『天空の竜(笑)』の連中と違って中級職から上級職にジョブチェンジしているとは、なかなかやるな。



「あ、カグルアータさん、お久しぶりっす!」


「ああ、そちらも元気そうでなによりだ。……ん、短剣を構えているようだが、魔法使いになるんじゃなかったのかい?」


「えーと、あの時は『ニンジャ』っていう職業になるのに必要なスキルの中で攻撃魔法があったから、成人前に熟練度を稼いでたんすよ」


「そうだったのか……」



あー、そういえばギルドの訓練場で攻撃魔法を瓶に当てるゲームやってたっけ。

半年くらい前のことだし、もう記憶がおぼろげだ。



「……その、前に会った時は、噂を真に受けて失礼なことを言ってしまって、……すまなかった」


「いや、アンタ誰?」


「誰っすか?」


「……?」


『ピ?』


「お、覚えてすらいないのか……」



俺は辛うじて覚えてたけど、アルマとレイナはガチで忘れてる模様。ヒヨ子はそもそも初対面だし仕方ないけど。

すっかり忘れ去られていたことに沈んだ表情で落ち込む青いの。涙拭けよ。でも知ってて知らんぷりしたことを謝罪するつもりはない。メンドイし。



「え、ええと、ウィルク、どうかしたのか?」


「いや、なんでもない……」


「カグルアータさんと、そっちの青い人もこれから組手っすか?」


「明日に向けての最終調整と、連携の確認のための訓練だね。第3大陸はもはや魔族のための大陸と化してしまっているらしいし、事前にできることはやっておきたくて」


「そういう君たちも、これから組手をするところかな?」


「はい。ちょっと危険ですので、できれば離れていただけるとありがたいです」


「そうか。では、少し離れた場所から見学させてもらってもいいかい?」


「どうぞ。ああ、流れ弾などにはご注意を」



一応、警告はしておいたし、なるべく人のいるほうへ攻撃を飛ばさないように事前に話はしてあるし、まあ大丈夫だろう。多分。

……では。



「かかってきなさい、アルマ、レイナ、ヒヨ子」


「うん……!」


「はいっす!」


『コケッ!』




開始の合図とともに、レイナが真上に向かって手裏剣を投げた。

手裏剣は巨大化しながら、なおかついびつな形に変形していく。手裏剣というよりも、まるで太い有刺鉄線のようだ。


その影に全員が溶けるように潜り込んだ。

【影潜り】か。影に溶け込んでいる間は如何なる攻撃も通じないし干渉すらできない、ほぼ無敵になれるレイナの十八番だ。

だが、その技は影を光で照らされればすぐに影から追い出されて、実体化してしまうという弱点がある。


魔力を光エネルギーに変えて影を照らそうとした瞬間、影の中から苦無が3本ほど俺に向かって放たれた。

ただの苦無なら俺に当たってもダメージはないが、すぐに巨大化した。これはさすがにまともに当たるとまずい。

だが、これくらいなら余裕で弾ける、と思ったのもつかの間。



「ぶっ!?」



放たれた苦無のうちの一本が、さらに十倍近くもの大きさにまで大きくなった。

待て待て待て! 元の50倍くらいにまででっかくなってるんだけど! どんだけ魔力籠めてんだよ!?


≪レイナミウレの魔力操作による巨大化に、さらにアルマティナの【大地剣グランドブレード】をかけ合わせた模様≫


直接手に持たなくても、魔法剣を発動できるようになったってのか? また器用な真似を……。

しかーし、その程度ではただのデカい金属の塊にすぎん。対処法はいくらでもあるぞ。

たとえば魔力パイルで弾いて、アイテム画面に収納して無効化―――



って



「うわぁい!?」



巨大化した苦無から、【伸魔刃】の刃が伸びてきて、さらに【魔刃分閃】でその刃が横と縦三列ずつに増えて襲いかかってきた。

……ちょっと殺意満点すぎない? あれか、それとも『このくらいじゃ多分死なんやろ』とでも思ってんのか。


まあ、その通りだけどね。



魔力で模った、巨大な両腕でまとめて掴んでアイテム画面に収納。

さらにそのままその腕を光エネルギーに変えて影を照らした。


光にさらされ、アルマたちが実体化する。



それと同時に、すでに攻撃の準備は整っていたようだ。



「【大海原乃剣(オーシャンズブレード)】・【魔刃分閃】・【剣山刺突】!」


「チャージ完了! 【魔刃・遠当て】・【魔刃分閃】!」



全方向から、アルマの創り出した水の刃が何十、いや何百にも枝分かれして襲いかかってくる。

さらにそこへレイナの繰り出した魔刃・遠当てが、強力な雷を纏って俺に迫る。


全部防ぎきるのはちと難しいな。ラーヴァ・ドラゴン戦の要領で、魔力ドリル装甲を使ってアルマの包囲網を破って脱出!

一定方向だけならさほど攻撃の威力は激しくないし、比較的楽に抜けられたな。

てか、ヒヨ子はなにしてん、だ……?



『コォォォオオオッ……!!』



……はい? なにあれ?

アルマの攻撃と、レイナの攻撃を、口から吸い込んでる?


≪マスタースキル【イート・ビーク】遠距離攻撃限定でスキル技能を吸収し、魔力砲として一気に撃ち出すスキル。本来、自分の攻撃力分までしか吸収不可能だが、気力強化により容量を大幅に拡張している模様≫


ちょっと待て! あんなもん王都の中で放ったらとんでもない被害が出やしないか!?


≪最悪、王都の何割かが消し飛ぶ可能性あり。推奨:『火力特化パイルバンカー』による相殺≫


あーはいはい! 分かりましたよ!

爆発性の魔力、準備完了!




『コケェェェェェエエエエッッ!!!』


「オルァァァァアアアアアっっ!!!」




ヒヨ子の口から、ドラゴンのブレスをも凌ぐ魔力の砲撃が放たれ、それを火力特化パイルで消し飛ばした。



轟音とともに、あたりに地震のような揺れと衝撃が走る。

……なんとか被害は最小限で済んだが、修練場にちょっとしたクレーターができちまった。後で直さないとなー……。



「い、今のを当たり前のように迎撃したっす……!」


「やっぱり、ヒカルはすごい」


『コケッ!』


「……君たちね、もうちょっと周りへの迷惑とかも考えなさいよ……」



もしもさっきの攻撃がそのまま王都に向かって着弾してたら、甚大な被害が出ていただろう。

後で説教しないと。


あーあー、周りの人たちが腰抜かして白目剥いてるし。青いのなんか気絶してるやん。

……またあの紫ロングの女隊長あたりに嫌味でも言われそうで嫌だなー。はぁ……。


お読みいただきありがとうございます。



>前からヤバかったけどに遂に逃げられなくなったか――――

>魔力を相手の体に流してるの見て思い出したんですが―――


裏ボスはどっちかというと鬼先生だと思うんですけど(名推理)

今代の魔王が強すぎるだけで、一応、並の魔王くらいなら普通に殺れるくらいの実力はありますし。

相手の臓器に干渉するのは、相手の動きをある程度抑えておかないと難しいですね。

まあ緊急時の心臓マッサージくらいはできると思います。要するに戦闘には不向きです。


>なるほどいい方法を聞いた。ご両親にはアルマにしてもらおう(^v^)


「ふむ、これが高周波マッサージというやつかな?」

「あら、肩こりがほぐれていいわぁ」

……ダメだ、この二人相手じゃまるで効かないところしか想像できん……。


>おお!なんと!成功してしまったぞ!―――


……あんまレトロなネタばっか使ってると年齢がバレそうで恐怖を覚える今日このごろ。

ちなみに自分はファミコンからPS4まで遊んでます。え、どうでもいいですかそうですか。


>〇ンピースの中で好きなキャラわ何ですか


エレファントホンマグロかな。


>平和は金で買う。ダ◯ボーかな?


よし、お金の代わりに巨大なカエルをプレゼントしてあげよう(ゲス顔


>梶川「俺!!10万ボルトだ!!」―――


一人二役で草。なお、三人とも二日目には寝込んでしまった模様。イキロ。

……まあ、正直主人公をインフレさせ過ぎた感はありますが、最終決戦では仲間もきっちり活躍しますのであしからず。あとレイナは決して体重重くないです。むしろ軽い。ぺったんこだもの(悲哀


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 9/5から、BKブックス様より書籍化!  あれ、画像なんかちっちゃくね? スキル? ねぇよそんなもん! ~不遇者たちの才能開花~
― 新着の感想 ―
[良い点] このお話面白いですね! 特に、勇者君の『ハーレムを願うも実際には全然上手くいかない』点がいいです。 >個々に性格や考えがあったら一般人にはガチ面倒だし好きじゃない相手から好かれても嬉しい…
[一言] いちいちスキル名を叫んでいると考えると、 なんかシュールだな。早口が過ぎる。 ヒヨコ「焼き払え!」 梶川「させねぇよ」 ヒヨコ「薙ぎ払え!」 梶川「だからさせねぇよ」 梶川のパーティ…
[一言] 裏ボスが2体いたっていいじゃないですか。(鬼先生のこと忘れてたなんて言えない) 周回したときに忘れ物っぽいの見つけたんで書いておきます。 ・装備変更機能の描写 ・マスタースキル【オーラ・ミ…
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