狩猟祭④ 赤色エリア越え魔獣掃討開始
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パパァン! パァン! パパァンッ! と爆裂サンゴを一定のリズムで起爆する。
事前に決めておいたアルマへの応援要請の合図。エリアが一つや二つ違っても聞き取れるのは事前に検証済みだ。
鳴らした直後、魔獣のいる方向へ足を進めていたアルマのアイコンが停止。どうやら問題なく伝わったようだな。
数秒ほど停止したあと、橙色エリアへと急ぎ足で移動しているのを確認。アルマから見て最も近くにいる強力なエリア越え魔獣の方へ向かっている。
事前に相談した通りに行動してくれてるな。
『なにかしらトラブルがあった場合の合図を確認したら、魔力感知を使用してほしい。俺がアルマの方へ向かっている場合はその場で待機。もしも違う方向へ向かっていた場合は橙色エリアに複数の魔獣がエリア越えしているだろうから、俺が向かっているのとは違う魔獣の方へ行って対処してほしい。ただし、絶対に無理だけはしないこと。消耗して対処できない場合は黄色エリアで待っていてくれ』
と告げておいたが、魔獣の方へ向かっているということはまだ大丈夫そうかな。
お、アルマの魔力が回復してる。事前に渡しておいた魔力回復丸薬を服用したみたいだな。あれならそう簡単にガス欠にはならないだろう。
さて、俺も魔獣に襲われてるパーティの所へ急ぎますか。
ただでさえ強力な魔獣なのに、狩猟祭の終盤で消耗してるから対処するのはかなり厳しいだろう。
魔力や気力はアイテムや食い物で補給できるけど、疲労はそうはいかないしな。……アルマは、大丈夫だろうか。
それにしても、タイミングがちょっと悪すぎる気がするな。
一匹や二匹だったらなんとか対処可能だっただろうけど、皆が消耗している終盤になって一度に5匹ってのは不自然なような。
…誰かが背後から糸引いてるとか? まさかね。
さてさて、ようやくパーティの姿が見えたのでまずは一体目。
消耗してるのもあって、パーティの四人とも大分苦戦してるみたいだからどんな奴かと思ってきてみたが。
『………コケッ』
魔獣:プラチナムコッコ
Lv50
状態:正常
【能力値】
HP(生命力) :931/953
MP(魔力) :654/698
SP(スタミナ):423/600
STR(筋力) :816
ATK(攻撃力):816
DEF(防御力):634
AGI(素早さ):987
INT(知能) :318
DEX(器用さ):455
PER(感知) :654
RES(抵抗値):407
LUK(幸運値):140
【スキル】
魔獣Lv6 体術Lv10 極体術Lv3 爪術Lv10 鋭爪術Lv2 牙術Lv8
【マスタースキル】
オーラ・ミティゲイション
リベンジ・クロー
またニワトリかよ。この草原ニワトリ多すぎない?
とか一瞬思ってしまったが、今まで見てきたニワトリとは明らかに格が違う。なんか白金色でピッカピカだし。
Lv50ジャストということは進化したてか。シルバーコッコが2回ほど進化した姿みたいだが、ニワトリとは思えないほどの圧倒的な存在感。
ブロンズやシルバーと違って地球のニワトリと同じくらいのサイズだが、コイツに比べたらシルバーがヒヨコに見えるくらいの強大な力を感じる。
能力値もアホみたいに高い、特に素早さが4ケタ近いとか頭おかしい。というかスキルの補正があれば余裕で4ケタ超えるだろうな、怖えぇ。
スキルの方はLv10が二つに上位派生と見られるスキルが二つ、マスタースキルが二つ。なんだこのニワトリ、強すぎだろ。てかあの暴食スライム除けば今までで最強じゃねーか! ニワトリのくせに!
「お、おい! またなんか来たぞ! 空飛んでやがる!」
「待て、あれはスタッフの飛行士とかいう仮面じゃないか?」
「ってことは援軍か! た、助かっ――」
『ココッ』
安堵の声を漏らしそうになった参加者のパーティに向かって、白金ニワトリが駆ける。
は、速えぇ!? 移動するスピードが速すぎるんだけど! ほとんど目で追えなかったぞ!
≪極体術スキルLv3【縮地】の使用を確認≫
あ、あれが本物の縮地か。俺の全力の魔力飛行以上に速い。
……初めて使ってるのを見た相手がニワトリか、なんかやだなー……。
「うぉわああああっ!!? あ、危ねぇっ!」
「バカ、なに油断してんだ! このニワトリがバケモンみたいに強いのはもう嫌というほど分かってんだろが!」
「もうやだこのニワトリ! 強いし速いし硬いし、小さいから攻撃が当てづらいし!」
彼らも手練れで、辛うじて攻撃を防いでいるようだが疲弊している状態では長続きしないだろう。急いで加勢しないと。
とりあえずシルバーコッコの時みたいに背後から奇襲を仕掛けてみるか。
…俺のステータスでコイツに攻撃が通じるかが問題だが。
梶川 光流
Lv28
年齢:25
種族:人間
職業:ERROR(判定不能)
状態:正常
【能力値】
HP(生命力) :550/550
MP(魔力) :330/380
SP(スタミナ):176/186
STR(筋力) :412
ATK(攻撃力):412(+15)
DEF(防御力):411(+90)(+15)
AGI(素早さ):410
INT(知能) :411
DEX(器用さ):416
PER(感知) :419
LES(抵抗値):405
LUK(幸運値):405
【スキル】
※取得不可※
装備
血牙狼革の胸当て
DEF+90
仕込み刃付きブーツ
ATK+15 DEF+15
……主要なステータスが倍近く差がある、なんか妙に悔しい。
レイナみたいに気力操作で瞬間的に爆上げすれば、ニワトリの能力値を超えられるだろうがそれだけじゃ不十分だろう。
不意打ちが失敗したらあのパーティと協力しつつ戦うとするか。
魔力飛行でニワトリに急接近。
銀色ニワトリの時と同じく、火力特化パイルをニワトリにブチ当て—―
『コケッ』
!
こちらが急接近してくるのを読んでいた!?
接近に合わせて縮地を使い、距離をとって回避しおった。
感知能力が高いだけじゃない。自分の周りの対象の動きを的確に予想してやがる。
さすがはLv50。能力値やスキルだけじゃなく、圧倒的な戦闘経験を持っているようだ。
「は、速い…! あの仮面もそうだけど、あの速さに瞬間的に対応できるのかよ」
「ありゃもう無理だろ! 逃げた方がいいって!」
「逃げられるならとっくに逃げてるわよ! あんな速さの魔獣からこんな平地の草原で逃げられるわけないでしょ!」
魔力飛行で抱えられる人数にも限度があるしなー。
装備込みの大人四人はさすがに無理、重すぎる。
さーて、どーすっかなー。
お読みいただきありがとうございます。




