表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

114/584

港町散策


新規の評価、ブックマーク、誤字報告、そして感想をいただきありがとうございます。

なんと2件も感想をいただきまして、マジかよ…と画面の前で(;゜д゜)←こんな顔になりながら思わず呆然としてました。ありがたやありがたや。

そしてさらにブックマーク数が500件を突破いたしました。

こんなに嬉しいことが一気にやってきて、皆様には感謝、ひたすら感謝の気持ちでいっぱいです。重ね重ね、誠にありがとうございます。

ニワトリ魔獣を初めて討伐させた日から数日ほど経過した。

レイナのレベリングは順調に進んでいて、次の討伐でLv10に達してジョブチェンジができそうだ。

複数相手の実戦も慣れてきて、2体までならスキルを使わずとも無傷で倒せるくらい立ち回りが上手くなってきた。さすがに気力操作は必要みたいだが。


俺とアルマのレベリングは順調といえば順調だが、あれから基礎レベルは1しか上がっていない。

ここまでレベルが高くなると俺とアルマのペースでもそうポンポンと上がるもんでもないようだ。


冒険者ギルドランクの方はレイナがFランクに、俺とアルマがCランクに昇格した。

ランクが上がったからといって強くなったわけでもなんでもないが、頑張った結果がカタチとなって返ってくるのはやっぱ嬉しいもんだな。



「いや、アンタらもっと早くランクアップしてもいいくらいだったと思うんだけど。ハイケイブベアを何体もとか魔族とか倒してるってどういうことなの。ホントにLv20台なの?」



ナイマさんがちょっと呆れ顔でランク更新手続きをしながら呟いている。

だって悪目立ちしたくないし、自慢したところでなんの得にもならないし。



「はい、ランクの更新完了。今後もさらなる活躍を期待してますよっと」


「ありがとうございます。ではさっそく薬草採取を百本ばかし――」


「やめてええええ!! ごめんなさい失礼な態度とったのは謝るからもう勘弁してー!!」



悲痛な叫び声を上げながら懇願してくるナイマさん。冗談冗談、今日は休みの日だし。

次からは50本までに抑えておくから安心してください。え、それでも多すぎ? アーアーキコエナーイ。



さーて、今日は休みの日だし、なにして過ごそうか。

宿でゴロゴロするのが一番ラクそうだけど、周りから白い目で見られそうだからやめとく。

せっかく港町にいるんだし、海を眺めながら散歩がてら買い物でもしましょうかね。



「俺は散歩しながら買い物するつもりだけど、二人はどうする?」


「ヒカルがいいのなら、一緒に町を見て回りたい」


「自分も一緒に行って、美味しい食べ物とか買い食いしてみたいっす」


「そうか、一応お金を渡しておくけど、無駄遣いしないようにな」



普段、お金の管理は俺がすることになっている。

アイテム画面に入れておけばまず盗まれることは無いし、メニューが残高を記録してくれるから管理が楽だからだ。

俺に万が一があった場合に備えて、いくらか普段使いのお金は渡してあるけど。


一応、宿代とか食事代といったパーティ共有の資金の他に俺、アルマ、レイナの各個人のお金は分けてある。

討伐報酬からパーティ用の資金を差し引いて、残ったお金を各個人の自由に使えるお金に、といった具合だ。

ちなみに各個人の割合は、等分ではなくどれだけの数と質の魔獣を倒したかによって分けてある。要は稼いだ分だけ自由に使えるお金が多い。当たり前だな。

レイナみたいにまだ魔獣の討伐を始めたばかりだと、魔獣の数はともかく質は低いので俺やアルマほど稼げてはいない。いやそれでも日に1~2万エンくらい稼いでるから十二分にすごいけどさ。

日に1~2万とかそんなに稼げる人間は中堅以上くらいだろうに。すごいなこの幼女…。




潮の匂いがほのかに漂う町中をブラブラ歩きながら散策。

工芸品なんかを売っている店では、貝殻のアクセサリなんかが並んでいる。海が近くにあると必ずといっていいほどこういう店があるよね。

女性には割と人気そうだが、ウチの子たちはあまり興味がなさそうですね…。もうちょっと着飾るモノに興味を持ってもいいと思うの。


お、このイヤリング、宝石部分に使われてるのもしかして真珠か?



≪貝型の魔獣からとれる真珠【マギパール】が使われている。魔力を留めやすい素材なので、魔道具の触媒としても使われることがある≫



んー、値段は2万エンとなかなか高い…いや真珠にしては安い方か、むしろ安すぎるくらいだな。真珠の質もメニュー表示を見る限りじゃ結構良さそうなのに。

…もしかして、この世界じゃ真珠って貝からとれる綺麗な石程度の認識でしかないんだろうか。ホントに金銭感覚が変になりそう。

将来、これを魔道具に加工できるかもしれないし、一個シャレで買ってみようかな。



「おお? カジカワさんイヤリング買ったんすか?」


「ああ、魔道具の触媒に使えるみたいだからちょっと試しにな」


「あー、でも言っちゃ悪いっすけどカジカワさんにイヤリングって、正直あんまり似合わないような…」


「…うん、そだね」



買ったあとに気付く誤算。バカス。

…付呪を施して、魔道具として使えるようになったらアルマに装備させたほうがいいかもな。



で、今度は装備屋に寄ってみる。

…休日なのに装備屋寄るのはどうかと思うけど、討伐のあとだと寄る時間がないし気力が湧かないんだよなー。


今日のお目当ては主に俺の装備だ。アルマは武器防具ともに今ので充分だし、レイナは若干オーバースペックなくらいだ。熊牙の短剣はまだ使わせてないけど。

まず俺の防具、こないだ封印したクソデカスライムの火球に当たって使い物にならなくなっちまったんだよな。

二軍装備にとっておいた赤猪の胸当てを仕方なく使っていたけど、もうちょっと防御の補正値の高い装備が欲しい。


防具の素材なら数日前の大トカゲの素材とか良さそうだと思うかもしれないが、それは無理。

イケおじパーティから例の大トカゲの素材の解体が終わった連絡が来て、鱗とか革とか牙とか爪とかどれでも好きなのあげるよーと言われたけど、色々考えた結果、結局肉だけ少し分けてもらうことにしたからだ。

え、なにもったいないことしてんだアホかお前って? はい、おっしゃる通りで。

だってレベルが低いうちから分不相応に強い装備を使っていると、それに頼りすぎて他の部分がおろそかになりそうで怖いし…。


…ちなみに肉は超美味かった。焼いて塩コショウで味付けしただけなのに脂の旨味と赤身の風味、ジビエ独得の野性味あふれる味わい全てが詰まった至高の肉料理ができあがってしまった。ハイケイブベアの熟成肉も真っ青。

口にしたアルマとレイナが涙ぐむほどの味わいだったし、肉を選んだのは間違いじゃなかったと思う。…話を装備のことに戻そう。

で、今の装備じゃちょっと心もとないからブラッディファングの毛皮を加工した防具でも作ってもらおうかなーと思った次第だ。

依頼して、できあがるのは一週間後くらいらしいからそれまでは赤猪に頑張ってもらおう。


そして、こっからが本題。

いい加減俺がまともに使える武器が欲しいです。

いやね? ダンジョンで手に入れた鋼鉄の剣とか一応持ってるには持ってるんだけど、今の俺にとってはATK+45程度の補正値じゃほとんど意味がないんですよ。

むしろ素手のほうが魔力操作がしやすくて戦いやすいまである。……つーか普通に邪魔だ。魔力が切れた時の護身用ぐらいにしかならん。フィジカル最強。

アルマの新しい剣くらい強い武器なら一応使う意味はあるだろうけど、そんな強い武器そうそう手に入るもんじゃない。

仮に手に入ったとしても、武器を扱うスキルを持っていない俺じゃ多分もてあますことになるだろう。宝の持ち腐れもいいとこだ。

半端な武器も、強い武器も駄目。どないせーっちゅーねん。


結論から言うと俺に必要なのは補正値が高くて強い武器じゃなくて、魔力操作や気力操作と併用して使える武器だ。

使い勝手に困る武器なんか買うぐらいだったら、素材屋でスパークウルフの角でも買ったほうが有意義だと思う。

そんなこと思いながら店内を覗いていると、ちょっと気になるものがあったので一応購入。

…コレ、役に立つかな? まあ戦術の幅が広がる程度に見ておけばいいか、どうせ普通の使い方する気ないし。

結局メインウェポンになりそうなものはなかったなー。そもそも俺に合う武器なんかあるのかな?



で、次の店は素材屋、っていつもの流れじゃねーか、ボキャ貧ってレベルじゃねーぞ。

せっかく港町に来たんだから、この店のあとは港ならではの施設を覗いてみよう…。


素材屋の商品を見てみると、ダイジェルとはまた違った商品の品揃えだな。

止血剤に使える海藻のエキスとか、防具に使えそうな甲殻類の外殻やら海で採れる素材が多い。

魔獣草原が近くにあるから、陸で採れるような素材も少なくないが。おお、あの大トカゲの素材も並んでる。あのイケおじパーティから仕入れたのかな。

ってクッソ高いな!? コインくらいの鱗一枚で5000エンだと!? と、となるとあの大トカゲの素材全部でいったいどれだけの値段になるんだ…!?

数百万、いや下手したら数千万エンくらいか? ……俺らがもらったブロック肉だけでもいくらぐらいの値段になるのやら。


うーん、スパークウルフの角や火蝦蟇の油は売ってないか。あれがあると格上や集団相手に切り札として使えるんだがなぁ。

む、なんだこの爆裂サンゴとかいうのは?


≪海洋生物の一種。通常のサンゴと違い、端切れが細胞分裂、増殖することによる単性生殖をすることによって増える。陸に上げて乾燥させるとかんしゃく玉のように衝撃によって破裂する≫


ようは爆音キノコみたいなもんか?


≪爆音キノコほど大きな音は出ないが、爆裂した際の衝撃は若干こちらのほうが強い。ただしそれでも殺傷力は無いに等しい。ブービートラップなどに使われることが多い嗜好品のようなものとして扱われている≫


んー、ちょっと面白そうだから買っとくか。

魔力の遠隔操作と併用して使えばフェイントくらいには使えそうだ。てつはう的な。

他にも気になる素材をいくつか購入して、今後どんな使い方ができるか試してみよう。

…む、アルマとレイナもなにか買ったみたいだな。色々試してみようとするのはいいことだ。



次は、……どこ行こうかな。

食材屋? ……いやいや、だからそれじゃいつも通りだってば。海鮮系の食材が豊富そうだからいつもと品揃えは違うかもしれんが。

いや、海鮮? ………メニュー、今頭に浮かんだような施設、この近くにあるか?


≪該当する施設は海沿いを探せばすぐに見つけられると推測≫



そうか、ちょっと休憩して一息ついたら探してみよう。



戦闘シーンの擬音は自分でも、コレどうなんだろ…とか思いながら書いてます。

効果音無しで説明文で戦闘描写を書いた方が抵抗なく読めるんだろうなぁとは思っていますが、効果音ありの方が書きやすいジレンマ。…でも今後はちょっと擬音無しで書くよう意識してみます。

山場はもうちょっと先になりそうです、しばしお待ちをー。



受付嬢の注意の仕方がちょっときついのは、嫌われること覚悟で言うべきことは言おうという考えがあるからだったりします。

聞く人によって不快に感じたりするのは当然ですね。もうちょっと柔らかい言い方してもいいんちゃう? と少し筆者も感じながらセリフを書いています。

そのセリフに対してどう感じられたかという感想をいただけるのは筆者冥利に尽きることでありまして、本当に嬉しく思います。

ちなみに港町のギルドで飛行士の正体を知っているのはまだギルマスだけで、他の職員にはまだ連絡がきてない状態です。ギルマス報連相しっかりしろやとか言われそう…。


今後も気が向かれた時にお気軽にコメント・感想をいただけると幸いです。ありがとうございました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 9/5から、BKブックス様より書籍化!  あれ、画像なんかちっちゃくね? スキル? ねぇよそんなもん! ~不遇者たちの才能開花~
― 新着の感想 ―
[気になる点] 受付嬢について 鑑定持ちなので簡単に首にならないので強気なのか? 強面や実績のあるパーティーにもそうなのかダブルスタンダードなのか? ギルドとしての方針が曖昧なのか個人裁量で、思い込み…
[一言] 武器が見つからない? やっぱり、規格外の変なのには規格外の武器が必要だと思うの・・・
[気になる点] キーワードに【年の差】と【歳の差】があるのでメインヒロインと幼女(美少女とは呼ばれていない)枠でいくつもりなのでは? あと、美少女か成人成り立て(少女)と呼んであげて欲しいが、作者様が…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ