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報われた努力 襲われる二人

今回改行スペースとステータス表示のせいで無駄に長いです。

 


 おはようございます。

 魔法剣修業7日目の朝になりました。

 魔力放出の加減の仕方を1週間近く練習しており、昨日の時点でようやく枯渇しない程度に加減ができるようになりました。


 まぁ、最大MPアップのために結局枯渇してたけど。

 え? それまでの数日間はどうだったって? もれなく全MPぶっぱで枯渇して最大MP増やしてましたがなにか?

 毎日アルマをおんぶして宿に帰ってるもんだから、コイツらいったい何やってんだと住民の皆様に思われていることだろう。どうしてこうなった。



 アルマが修業している隣で魔力操作の訓練をしてるが、魔刃はいまだ上手くいかず。

 魔力を固めて、鉄のような物理的特性を持たせて、鋭い刃のような形にするのは上手くいくんだが、どうもそれだけじゃ不十分なようだ。


 で、上手くいかないから息抜きに魔力操作で遊んでみたり。

 固めた魔力で剣全体をすっぽり覆って、ラジコンのように操ってみることにした。

 剣がまるで自分の意志を持って、空中を舞っているかのように動かすことができた。はたから見てるとちょっと怖い。

 見た目RPGなんかで見る生きた剣(リビングソード)みたいでちょっと面白かったが、俺からある程度離れると細かい操作が利かなくなるし、剣の操作に意識がとられて他の行動の精度が落ちるので、実戦に使えるかは微妙だな。

 変な動きで宙を舞う剣を見たアルマに「またコイツ変なことやってる」みたいな表情で見られたりした。…うん、息抜きは程々にしよう。


 まあ、この息抜きがきっかけでなかなか使えそうな技を思いついたのだが。メインの魔刃そっちのけで。



 修業の合間にギルド近くの素材屋で、例の油以外にも使えそうな物がいくつかあったので購入。

 消耗品のくせにクソ高いものばかりだが、適正価格で売ってるから文句も言えん。

 店主のばーさんもヒェッヒェッとか笑いながら接客してて、一見不気味な印象だが話してみると普通に親切に素材の特性なんかを教えてくれた。

 今後も贔屓にしよう。でも、高いんだよなぁホントに…。



 で、今日の時点でのアルマの魔力制御の具合ですが、驚いたことに朝食を作る際の火種をなんと指輪なしで着火させました。

 今日の朝目覚めた時に、自室で弱めに着火を試してみた結果コツを掴んだらしい。危ないからせめて屋外でやりなさい。(自分棚上げ)

 正直こんなに早く魔力操作をモノにできるとは思わず、この子天才なんじゃないかと思う今日このごろ。



 普段使ってる修業場が最早焼け野原と化しており、なんとなく落ち着かないので今日は別の場所で修業を再開します。

 岩場だから特に燃えて困るものはないけど、こう、地面が真っ黒だと、ねぇ?

 普段修業場に使ってる場所とは正反対の方向で修業を再開することに。

 ダイジェルの街の東側、近くに例の魔獣森林がある場所だ。


 アルマが言うには、極稀に魔獣が近くをうろついていることがあるらしいが、この周辺の魔獣は比較的弱い魔物しかいないから大丈夫とのこと。

 大丈夫って言われても、やっぱ不安が残る。



 この世界に来て初日にコボルトやゴブリンに襲われた体験が、思ったよりトラウマになっているみたいだ。

 生まれて初めての、死の予感。そんなもの簡単に克服しろと言われても、できるものじゃないと思うんだがなぁ。

 でもいつまでもビクビクしてたら助かるものも助からないし、最悪他人を巻き込むことだってあり得る。

 魔力が少ない状態のアルマに助けを求めてしまったように。


 よし、決めた。魔獣を見つけて倒せそうなら即、こっちから襲い掛かろう。先手必勝。サーチ&デストロイ!

 …どっちが魔獣か分からんなそれじゃ。



「ヒカル、どうしたの?」



 そんな物騒なことを考えてたら怪訝そうな顔で声をかけられた。



「いや、なんでもない。それじゃあ、早速魔法剣を試してみようか」


「うん…!」



 嬉しそうだな。また強めにやりすぎなきゃいいけど。

 剣を構えて、準備をする。



「剣の刀身部分に燃えるガスを纏わりつかせて、維持。それを、着火だ」


「んっ………自分の体から離れると、操るのが難しいね」


「慣れれば楽にできるようになるさ。よし、纏わせるのは上手くいったみたいだな」


「分かるの?」


「ああ、自分の頭の中に魔力を集中すると、周囲の魔力の動きや形がなんとなく感じとれるみたいなんだ」



 実際目で見えているわけではなく、なんとなく、熱いとか寒いとかそういう感覚に近いものが感じ取れる。

 触覚、というより新しい、第六感というのが近いか? いやなんか意味が違う気がしないでもないが。

 とにかく外部の魔力を感じとるレーダーに近いものだと思えばいい。




「…ヒカルって日ごとに新しい技を身に着けてるんだね。正直言ってちょっと怖く感じるかも」


「酷い言い草だな君。それより魔法剣の方はいいのか?」


「うん、今、点火する」




 ガチッ! ボボゥッ!




 あっさりと燃える剣を再現してみせるアルマ。

 まあ、【着火】が地力でできるなら当たり前なのだが。

 感無量、という様子で燃えている刀身を夢中で眺めている。

 しばらく眺めていて、10秒ばかり経ったその時。




「……えっ!?」



 ボシュッ…



 急に驚きの声を上げるのと同時に炎が消えた。

 何かあったのか?




「…アルマ?」


「ひ、ヒカル。私のステータス、今、確認できる?」



 珍しく興奮した様子で、こちらに問いかけてきた。



「ん? ああ、できるけど、いきなりどうしたんだ?」


「今、新しいスキルを、覚えた時の感覚が、あった」


「おお、マジか? ちょっと見てみようか」



 メニュー、アルマのステータスを表示。






 アルマティナ


 Lv9


 年齢:16


 種族:人間


 職業:見習いパラディン


 状態:正常



【能力値】


 HP(生命力) :196/196

 MP(魔力)  :101/119

 SP(スタミナ):70/85


 STR(筋力) :90

 ATK(攻撃力):90(+30)

 DEF(防御力):82(+20)(+10)

 AGI(素早さ):95(+16)

 INT(知能) :123(+5)

 DEX(器用さ):59

 PER(感知) :101

 RES(抵抗値):78

 LUK(幸運値):42



【スキル】

 剣術Lv2 攻撃魔法Lv2 体術Lv2 投擲Lv1 魔法剣Lv1



 EXP(トータル経験値) :1894

 NEXT(次のレベルに必要な値):2000



 装備


 鉄剣(付呪1)

 ATK+30(INT+5)


 蜥蜴革の胴当て

 DEF+20


 風のブーツ

 DEF+10 AGI+16




 能力値がいくつか上がってるな。

 特に感知なんか3ケタ超えとるやん。魔力操作の影響か?


 って

 お、おおお!?

 魔法剣ってスキルが新たに増えてるじゃん!

 詳細、詳細を表示!



 スキル【魔法剣】


≪一時的に攻撃魔法の魔力を装備している剣に纏わせ、属性ごとの特性を発揮することができるスキル。≫


≪例  スキルLv1【火炎剣(バーナーブレード)】:剣に炎を纏わせ、火属性を付与したうえでATKにINTの半分の数値をプラスする技能。 『追記:魔力の直接操作を習得済みであれば魔力を追加で消費し、さらに威力の底上げが可能』≫


≪本来、剣術、攻撃魔法のスキルLvがそれぞれ4に達した際に獲得できるスキル。見習いパラディンはスキル成長が遅いため、スキルレベルが上がる前に基礎レベルが10に達し、剣士か魔法使いにジョブチェンジし、いずれかのスキルを失ってしまい条件が達成できないのが現状。アルマティナは魔力の直接操作により疑似的に魔法剣を再現してしまい、まだ習得していないはずの魔法剣スキルの熟練度が上がった結果、スキルの獲得に至った模様。≫


≪【パラディン】にジョブチェンジするために必須のスキル。≫



 職業【パラディン】

≪見習いパラディンからジョブチェンジ可能の職業。見習いパラディンは能力値、スキル共に、見習い剣士や見習い魔法使いに比べ成長率が劣っていたが、パラディンに成長すると剣士、魔法使いと遜色ない成長率にはね上がる。優秀な職業。アルマティナが初の到達者になる可能性が高い≫




 だから、長い!


 ていうか情報量が多すぎるわ!

 ちょっと待って、分かりやすく整理するから。えーと…。





「アルマ、順を追って説明していくけど、いいな?」


「う、うん」



 期待するような、不安なような、そんな表情で見てくる。

 安心しろ、いいことしかなかったから。




「まず、スキルだが【魔法剣】のスキルが新たに追加されていた」


「やっぱり…!」


「ホントなら剣術と攻撃魔法がLv4にならないと習得できないらしい。でも魔法剣に近いモノを魔力の直接操作で再現したもんだから、魔法剣スキルの熟練度? っていうやつが上がって結果的にスキルを獲得できたみたいだ。一種のバグ技みたいなもんだな」


「ばぐわざ?」


「あー、ステータスなんかの世界のコトワリってヤツを作った側から見て想定外の事態が起こったってこと、って言っても分からんか。よーするに、神様でもこんなことする奴が出てくるなんて考えてなかったって思っとけばいい」


「……私、そんなことしたの? バチとか、当たらないかな…?」



 歓喜の表情から一転、不安そうな顔つきになるアルマ。



「ないない。こんなことでいちいち怒るほど神様の心が狭いなら、魔力操作なんかした時点でとっくに俺もアルマもバチが当たってるよ。むしろ『なんだこいつおもしれーな』くらい思ってくれてるかもよ?」


「そ、そうかな…」


「過ぎたことをクヨクヨするな。それに嬉しい情報はまだこれからだぞ?」


「え、まだなにかあるの?」


「魔法剣スキルを取得したから、ジョブチェンジの選択肢が増えたんだ。見習いじゃなくなった、『パラディン』が」


「えっ…? ええっ……!?」




 目を見開いて、両手で口を押さえて驚いている。




「見習いパラディンは能力値やスキルの成長率の関係で器用貧乏って扱いだが、パラディンは成長率も剣士や魔法使いに引けをとらない、いいとこ取りの優秀な職業だってさ。良かったな」


「……ヒカル」




 不意に、名前を呼ばれた。




「ゆめ、じゃ、ないよね? ヒカルも、魔法剣も、新しい職業も、全部、本当なんだって、信じても、いいんだよ、ね…?」




 普段の無表情はどこへやら、今にも泣きそうな顔で、そんなことを問いかけられた。

 …分かり切ったことだろうに。




「…ああ。俺が今も生きていられるのも、スキルを獲得できたのも、新しい可能性を切り開いたのも、全部、全部、アルマが頑張った結果だよ。よくやったな、アルマ」




「…ふぅっ……ふぐぅ……っ……うううぅぅ~~………っ!」




 言葉を返して、しばらくすると、大粒の涙を流して静かに声を上げ、泣き出した。

 な、泣いちまった。そんなに嬉しかったのか? まぁこれまで色々不遇職だの何だの言われて馬鹿にされたり親御さんともなんだか気まずい関係になってるみたいだし無理もn――




 ギュウッ  ムニュ




 アルマの様子を見ていると、そんな擬音が聞こえてきそうな感触が俺の体を襲った。

 あれ? おれハグされてる? おんなのこに? え? ええ?! なんで?!




「ふええぇぇ……!」




 ふええぇぇじゃない! ちょ、ちょっとこの構図は色々まずい気がする…! なんかもう何がまずいかも上手く言えんがまず当たってる! 柔らかいものが当たってるから!

 ちょっとお嬢さん落ち着いて! 君が今抱き着いてるの25のオッサン予備軍だぞ! こういうのはもっと年の近いイケメンあたりにしてあげなさい!

 あ、駄目だ。全然離してくれない。泣き止むまで待てと? それまでずっとこのまま? いや、別に嫌じゃないんだけどね? あーなんかいい匂いがする…うん、やめよう。なにか考えると全部変態思考になりそうだ。無心になろう。むしろ自然に還ろう。

 私は空気……私は空気……。

 この状況で無心になんかなれるか! は、早く泣き止んでくれ!





 ああ、うん。今のアルマの気持ちは正直俺も分かる気がする。

 無能だと後ろ指を差されて、努力をしても認めてくれる人はいなくて、誰かに相談して悩みを打ち明けようにも、友人らしい人間はおらず、両親とも成人してからなんだか気まずくて話ができないみたいだし。


 この街で生活を初めて半月以上経つが、その間、アルマが誰かと一緒に依頼を受けたり、買い物したり遊んでいるところを俺は見たことがない。

 まぁその、いわゆるボッチだな。俺も向こうじゃ似たようなもんだったから人のことをとやかく言えんが。

 そんな状態でずっと寂しく生活してる間に俺を助けて、なんやかんやで一緒に飯食ったり修業(?)するようになって、友人のような関係になったわけだ。

 そして努力がようやく、ようやく実を結んで、認めてもらったことが本当に嬉しかったんだろう。相手が俺なんかだったとしても。



 ちょっと、羨ましく思う。

 俺は、地球では、誰にも―――



 ……いや、やめよう。今はアルマを祝福するべきだ。おめでとう、アルマ。

 ………ところでいつになったら離してくれるの?



 それからしばらくそのままの状態が続き、俺が解放されたのは20分ほど経った後だった。

 その間ずっと内心悶えまくり。頭から煙が出そうです。






「ごめんなさい。いきなり泣き出したりして…」


「イエ、ゼンゼンキニシテナイデスヨ? ハハハ」


「すごく、気にしてる」


「ナニヲオッシャルオジョウサン。ソンナコトナイヨー」


「…」




 思わずカタコト。自分でも何言ってるか分からん。

 お、落ち着け。いくら女性に触れられた経験がほぼ無いとはいえ相手は16歳の女の子だ。

 あ、でもこっちじゃ15歳で成人だって認められてるから抱きつかれて動揺しても問題ないか。…いや、やっぱダメだろ。

 深呼吸、深呼吸をして落ち着くんだ。ひっひっふー、ひっひっふー。いやラマーズ法じゃなくて。定番のボケはいいから。

 因みにアルマの方は多少目元を泣き腫らしているが、いつもの無表情に戻っている。切り替え早いなオイ。




「コホン!…で、どうする? レベルを上げてジョブチェンジするために、魔獣討伐の依頼でも受けるか?」


「そうする。ここのところ修業ばかりしてて、ギルドに顔出してないし、手持ちのお金も少なくなってきた」


「よし、今日は俺も魔獣森林に行ってみるか。Gランクでも、Fランクまでの依頼なら受けられるんだろ?」


「うん。レベル1~5までの魔獣討伐はFランクの仕事。ゴブリンやコボルトの討伐なら丁度いいと思う」



 よし、まずは1対1の状況にもってきて確実に倒せるように訓練していくか。




「そうか、じゃあ早速……!? アルマ、あれ!」


「……っ!」




 魔獣森林から、何か小さな影が10体近くこちらに向かって移動してくる。

 おいおい、この周辺はほとんど魔獣が出ないんじゃなかったのかよ!?

 あのノロノロフラフラした走り方は、ゴブリンか。

 レベルは大体1~5くらいだな。

 どうしよう。1対1とかそんなことできそうにないんですけど。




 !?



 な、なんだあれ?

 ゴブリンの群れから少し遅れて、ゴブリン共の3倍近い大きさの影が見えた。

 ここからステータスを確認できるか? メニュー表示!






 魔獣:ホブゴブリン


 Lv12


 状態:正常



【能力値】


 HP(生命力) :220/220

 MP(魔力)  :30/30

 SP(スタミナ):210/255


 STR(筋力) :162

 ATK(攻撃力):162(+40)

 DEF(防御力):150

 AGI(素早さ):54

 INT(知能) :25

 DEX(器用さ):34

 PER(感知) :129

 RES(抵抗値):30

 LUK(幸運値):27



【スキル】


 魔獣Lv2 棍術Lv2



 装備


 鉱石製の大棍棒

 ATK+40





 まさかの大物登場。

 ステータスと見た目からしてどう見てもガチガチのパワーファイターやないの。

 ちと厳しいな。まともにやりあっても勝てる気がしねーわありゃ。

 よし、街まで逃げよう。ギルドに助けを求めないと。




「あのでかいのLv12もある! アルマ、街まで退くぞ! ギルドに応援を呼びに行かないと!」


「う、うん。分かった」




 街に向かって走り始めた時に、地面に不自然な影があるのが目に映った。

 これは、何かが上に?




『キィィィァァァァァアアアアア!!』




 上空から、鳴き声を上げながら行く手を遮るように全長3m近い翠色の怪鳥が降りてきた。

 くそっ、コイツも魔獣かよ!





 魔獣:ブレイドウィング


 Lv11


 状態:正常



【能力値】


 HP(生命力) :120/120

 MP(魔力)  :102/102

 SP(スタミナ):172/188


 STR(筋力) :120

 ATK(攻撃力):120

 DEF(防御力):80

 AGI(素早さ):120

 INT(知能) :101

 DEX(器用さ):71

 PER(感知) :112

 RES(抵抗値):27

 LUK(幸運値):18



【スキル】


 魔獣Lv2 攻撃魔法Lv2 





 コイツもLvが2ケタ超えてやがる。

 名前と、スキルからして、攻撃方法は―――





『キュイイイイィィィィィァァァァアアアアアア!!』




 ビュウウゥゥッ、と風が吹く音と共に、不可視の魔力の刃が襲い掛かってきた。魔法か!




【攻撃魔法Lv2】

≪風魔法 エアブレイド:風属性の魔力の刃を飛ばし、攻撃する初歩攻撃魔法。いわゆるカマイタチ。不可視のため、回避、防御共に困難≫




 ギィン! ドグッ!




「ぐあっ!」


「ヒカル!」




 あ、危ねぇ! ガードしてなきゃヤバかった!

 咄嗟に魔力を感知して、魔刃もどきの要領で両手に魔力を纏わせて防いだけど、ガードが間に合ってなかったら深い傷を負っていただろうな。

 だって、魔法が当たった地面が深く鋭く抉られてるもん。よくガードできたな俺。


 結構MPを消費した。念のため俺のステータスを確認。




 梶川 光流


 Lv2


 年齢:25


 種族:人間


 職業:ERROR(判定不能)


 状態:正常



【能力値】


 HP(生命力) :5/10

 MP(魔力)  :13/21

 SP(スタミナ):0/3


 STR(筋力) :4

 ATK(攻撃力):4(+30)(+2)

 DEF(防御力):2(+15)(+5)

 AGI(素早さ):3

 INT(知能) :5

 DEX(器用さ):6

 PER(感知) :12

 RES(抵抗値):2

 LUK(幸運値):2



【スキル】


 ※取得不可※



 EXP(トータル経験値) :17

 NEXT(次のレベルに必要な値):30



 装備


 鉄剣 

 ATK+30


 熊革の胸当て 

 DEF+15


 安全靴

 ATK+2 DEF+5



 あ、ちょっと能力値上がってる。ほんのちょっとだけど。


 MPはまだ半分ちょっと残ってる。あれ? HPが減ってる? 別にどこも傷付いてないよ?



≪先程の攻撃で、防ぎきれなかったダメージ分HPを消費した模様≫



 俺にとってのHPって、要するにダメージを受けるとその分数値を減らして身体が傷付くのを防いでくれる、装甲みたいなもんなのか?

 ホント俺だけ仕様が違うなぁ。


 そんなことより、現状をどう乗り切るべきか考えなければ。


 攻撃が終わって、奴は既に上空に移動している。

 あのまま魔法で絨毯爆撃でもされたらやばいな。距離が開いてる分、その方が避けやすいかもしれんが。


 さらに、10匹近いゴブリン共と、あのデカブツがすぐそこまで近付いてきた。

 森林の時より、絶望的な状況だ。


 どうする、俺。


お読み頂きありがとうございます。

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 9/5から、BKブックス様より書籍化!  あれ、画像なんかちっちゃくね? スキル? ねぇよそんなもん! ~不遇者たちの才能開花~
― 新着の感想 ―
[一言] 現状出てきているこの世界人達には魔力が見えないならさ…大道芸人的な立場で剣浮かみたいなの見せて金もらう仕事できるんじゃね
[気になる点] 25歳でこの反応どうなの、ひたすら学校にも行かずに引き篭もってたの?? 高校生じゃないんだからそんなテンパり方しないでしょきもい、、
[気になる点] 現地人はHPと肉体がリンクしてるんかね それともHPが0になると夏を過ぎた蝉みたいに死ぬんかな? HPが削られる事でショック死するように身体が出来てたり?
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