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8 共闘準備

人によってはやや下品に感じるかもしれません。



 現在、東の森。

 二人に聞いたところ、ちょっとばかり私のレベルが低いので上げようと思う。


 でも20レベルまでは行かないだろうな〜。


 キチンと依頼も受けてきた。

 蜂の目玉です。薬になるらしい。


 木の上を飛び回りながら蜂を捌く。

 死体は放置。触りたくないから。


 ハチミツがドロップします。偶に。

 目玉、落ちません。


 仕方ない、手袋をはめて依頼分ストレージに突っ込もう。




 ……飽きた。レベルは一つしか上がらなかったし、一時間もやってないが、木の上から降りる。

 地面をテクテクしながら兎を狩り、ナオリ草とかイエ草とかコー草とか毟ってギルドを目指す。


 初期よりも心持ち早く着いたギルドで、溜まった素材を解体する。んで、薬草関係も纏めて殆んど売ってしまう。

 意外と猿の毛皮が良い値で捌けました。


 おっと、そういえば聞きたいことがあったんだった。

 私は生産カウンターのお姉さんに向かって口を開く。


「料理をしたいのだが、いい場所はあるか?」


「料理、ですか?それでしたら生産ギルドがよろしいかと」


 困惑気味なのがちょっと引っかかったがきちんと答えてもらったのでヨシとする。


「生産ギルドは、と。あったあった」


 道中色々材料を買いつつ、周囲に溶け込みきった建物に到着。早速受付の女性の所へ向かう。


「生産ギルドアレフの街支部へようこそ。ご利用は初めてですか?」


「そうだ」


「利用に際しまして生産ギルドカードを発行します。他のギルドカードをお持ちでしたらそちらと統合しますが」


 そう言われたので、謎材質のカード(冒険者ギルドカード)を差し出す。


「……登録が完了しました。当生産ギルドでは個人用生産室を提供しており、一時間1000S(ソルト)になります。何時間ご利用になりますか?」


「二時間で頼む」


 時間が余れば実験して、それからログアウトすれば丁度いいだろう。


「かしこまりました。青い扉の部屋でしたらどれでも使えます。ご利用方法は部屋の壁に張ってありますので、そちらをご覧ください」


「ありがとう」


 私は言われた通りに進み、赤い扉の前を通り過ぎ、青い扉を開ける。


 うん、空っぽ。どうしろと?


 えーと、張り紙は、と。


『1ドアにギルドカードを一度触れさせて下さい』

『2必要な設備を選択してください。(複数回答可)』

『3設備を変更したい場合や延長する場合は、もう一度ギルドカードを触れさせてください』

『4ドアには残り時間が表示され、終了五分前にアラームがなります。終了時お客様は室外に強制退去させます』

『5後片付けは自動でされます。退室時に忘れた物は廃棄物として処理されます。お気をつけください』


 ……地味に5が一番重要な気がするのは私だけか?ノミはやらんぞ?


 とりあえずペタっとギルドカードを青い扉くっつける。すると、青い扉はいきなり赤く染まり、残り時間が表示される。


 私は調理を選択。


 振り返るとシステムキッチンが出現。

 ファンタジー仕事しろ。


 いや、竃で火を起こすことからよりはいいか?


 れっつくっきーんぐ


 あれです、現実でもやろうと思えばできることだからテンション低めです。


 パッパラパラパラパッパッパーパラパラパッパッパー


 キューでピーな音楽を背に、手始めにホーンラビットの胸肉と冷蔵及び時間加速の魔法陣を出します。

 魔法陣発動!


 ちょっと焼いて食べてみる。


 マズイ。が、もったいないので無理やり飲み込む。


 ギュロロロロ


 腹が悲鳴をあげた。お、お手洗いはどこですか!?


 うおおおおおっ!




 つまるところ、時間加速のやりすぎにより肉が腐って(あた)ったもよう。


 うん、市販の時間加速の魔法陣結構強力だった。五回くらい失敗して毒のバッドステータスになったし、毒状態に気づかず七転八倒。

 最終的に等級外解毒ポーションで治した。いやあ、キツイ戦いだった。【毒耐性(微)】を手に入れたけど。


 ウサギ二十羽に対し時間加速一枚で十分というね。

 コスパ良過ぎだ!

 (お前)は私に怨みでもあるのか!!!


 ……落ち着け私、まだ何もしてないじゃないか。

 ピクニックの用意をするって決めたの自分だろう?


 気を取り直して多分ちゃんとできた熟成兎に下味をつける。


 醤油はないから生姜(多分)とニンニク(恐らく)だ。イヤ草もすり潰して入れてみる。

 追加で設備出して自分で作った時間加速と冷蔵の魔法陣で味を馴染ませる。

 まだまだ効果がうっすいから丁度いいというね!未熟なのが幸いしたっていうか、なんと言うか。


 小麦粉をまぶして油に投入!


 カラカラといい音を立ててキツネ色に変わるウサギの肉片。高温の油の中をプカプカパチパチ泳いでいる。


 うむ、匂いはやたらいい。

 問題は味だ。


 一つつまんでみる。


 うん、普通。いや、若干草……?

 面倒だし、このままでいいや。


 仕舞おうとしてはたと気づく。


 皿とか無い!


 急いで木工用設備を追加し、木串をチャチャチャっと作る。この際歪でもいい!


 そんなこんなでウサギの唐揚げ棒ができた。


 他にコー草とかイエ草とかナオリ草とか乾燥させて砕いたやつを塩胡椒と一緒に下味としてはたいて、ちょっと放置。


 薬草は、ほら、毒消してくれそうじゃん?

 万が一腐ってても、中和してくれそうだろう……?


 かじった感じ癖もなさそうだったし、きっと平気さっ!


 軽く焼いて市販のパンにマスタード混ぜたバター塗って、レタスっぽい野菜とタマネギっぽい野菜とトマトっぽい野菜を一緒に挟む。


 ……今度野菜辞典とかあったら読もう。


 そんなこんなで香草焼きサンドの出来上がり。こちらは紙で軽く包みます。


 こちらも味はまあまあ。やや風味が草なこと以外は普通の料理だ。


 パンは流石に作る気はない。というか作れない。


 あと少し時間も余っているし、木でも削ろう。


 先々困らないように食器……?

 良いかもしれん。でも今日は彫刻な気分。


 今日は沢山犠牲になったウサギを弔うことにしよう。


 えーと、柔らかめの木材どれかな〜?


 うん、我ながら特徴をよく捉えている!

 設備が良いせいか、ちょっと実力以上の出来映え!


 すごく微妙な時間が余った……。よし、あれ使ってみよう。何が起こるだろうか?


「【混沌】!」


 ……。


 何も起こらない。


『ビーッビーッビーッ』

『使用可能時間はあと五分です』


 ……帰ろう。



名前(ネーム):ジャン・スミス Lv.17

種族:人間 性別:男性

HP:139

MP:141

STR:18

VIT:9

INT:14

MID:45

AGI:65

DEX:87

LUC:52


称号

【混沌神の玩具】

【運命神の憐憫】

【怠惰神の親愛】

【無謀】【マゾ】


スキル

戦闘

【盾】【刀】【奇襲】【会心の一撃】【空駆け】【バランス感覚】【毒耐性(微)】


魔法

【魔法陣】


生産

【細工】【採取】【料理】【木工】【解体】【伐採】


その他

【運】【薄影】【痛覚耐性】【読書】【識別】【魔力制御】【木登り】【地図】


特殊

【混沌】【手抜き】



備考

野菜や果物は基本、名前に「モドキ」がつきます。

【毒耐性(微)】

30分以上「毒(微)」のバッドステータスを放置した者に与えられる。

スキルの分類は作者の個人的な偏見により決定しています。

そしてステータスを更新するのが既に面倒だと感じています。


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