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61 かもねぎじゃんじゃん



 アザラシをソリに入れて引きずる彼らにくっついて歩くこと3日。遠くにとんがり屋根だが背の低い家々と、細長いカラフルな塔のようなものが見えた。程よく雪に埋まっている。


 アレが集落だと言うように指さされた途端、響くアナウンス。


《お知らせします。サメクの街に到達したプレイヤーが現れました》

《これより無料転移システムが稼働します》

《詳細はメニューよりご確認ください》




 荷下ろしを手伝い、捌く女性たちにアザラシを任せると、私は男衆に集落を案内されていた。


「これ宿」


 身振り手振りで説明されると、内容がぼんやり閃く。大変便利だ。脳内AIと話しているような感覚がする。


「これ神」


 指さされたのはカラフルな竜を象ったような巨大トーテムポール。とりあえずお供え物しよう。イエティの毛皮で良いだろう。


「!!」


「どうかしたか?」


 毛皮を出したところで驚かれた。


「それ、欲しい」


 なるほど、きっと良い毛皮なのだろう。パッセルのお陰で割と沢山あるから問題ない。

 どさどさ出すと、感激された。お礼に???の骨(【識別】さん情報)のペンダントをもらった。


 代わりにお菓子でもお供えしようか。確かチョコレートを非常食に買い込んだのが余っていたはず。カカオイベントの影響で「美味しくて安い!」チョコレートがたくさん出回っていたのだ。


 供えようとしたところで、もこもこコスチュームの子供達の視線に気づく。


「食うか?」


「食べ物?」


「食べる!」


「いいの!?」


 なんだかフェアリーズを思い出すなあ。あいつらもだけど、知らない人から食べ物もらったらダメだぞ?

 寄ってきた彼らにとりあえず一つずつ、現実(リアル)の既製品を模したらしいチョコレートをいくつか渡す。

 イチゴ味と合体した三角錐型の可愛い奴だ。幼い頃は分離させてから食べようと試行錯誤したものである。


「美味しい!」


「ありがとう!」


 と言って、やはり???の骨を貰う。

 さて、今度こそお供えしよう。

 まあ、出してないチョコレートをお供えします。アーモンド入りでござる。

 ナッツとチョコの組み合わせは、チーズとトマトのコンビに匹敵すると思う。


《【サメク・転移許可証】及び【友好の証】×3を確認しました》

《サメクの街への無料転移を許可します》


 【友好の証】?思い当たるのはさっきの謎の骨……。インベントリを確認すると三つ減っている。




 ちんまりした半地下の家々。冬になると屋根から出入りするのか、天井には扉とそれに続く階段や梯子がある。

 それは外から来た者向けの民芸品店でも同じようで、階段と壁に備えつけられた棚には雑然と商品が並べられていた。

 サメクの街には様々な工芸品があるようだ。寄木細工やら角を使ったアクセサリーやら謎のお守りやら、中々楽しい。


「そこな客人、体験するかの?」


「是非」


 カウンターで黙々と作業していた老婆が声をかけてきた。多分売り物の御守りだと思う。折角なので体験することにする。


 藤の枝を曲げて拳くらいの枠を作り、カラフルな糸を何本も絡めて編み込んでいく。あり得ないくらい難しいが、老婆が杖を出して一振りすると、ちょっと編みやすくなった。

 時折角やら水晶やらを織り交ぜて、出来上がったのは魔法陣。

 【読書】さんの知識に引っかからないので初めて見たものだと思う。


「欲しいものが手に入るお守りじゃ」


 なんと!補助系の魔法陣とな!

 ……いや、前からあったのだろうか、私が知らなかっただけで。


 他にもいくつか魔法陣を手ほどきしてもらう。イエティの牙を出したらめちゃくちゃ老婆のテンションが上がって、色々教えてくれた。

 パッセルの抜け毛とかいつかの鹿の角のあまりとかその場でビーズに変えた木の端材も使っちゃった。少しだけインベントリが整理された感じがする。

 生姜と蜂蜜のお茶を飲みながら、和気藹々と作業する。【魔法陣】と【細工】、【肉体言語】さんがうっかり上がった。


「さてさて、お代は503,000S(ソルト)だよ」


 有料なのか。

 いえ、いいんですけどね。高くない?払えますけども。


 ……このお守り、売れるかな?作ったばかりなのに、売る算段を考えてしまったのは致し方ないだろう。




名前(ネーム):ジャン・スミス Lv.40

種族:人間 性別:男性

職業:【気分屋】

HP:171

MP:369

STR:32

VIT:29

INT:51

MID:75

AGI:125

DEX:138

LUC:90



称号

【混沌神の玩具】【運命神の憐憫】【怠惰神の親愛】【無謀】【マゾ】【命を弄ぶ者】【妖精郷の歓迎】【黄泉の道化師】【探検家】【妖樹の友】【界渡り(魔)1/1】【悪戯小僧】【変異種】【補佐官】


スキル

戦闘

【盾】【刀】【奇襲】【会心の一撃】【空駆け】【バランス感覚】【毒耐性】【夜目】【逃げ足(一)】【肉体言語(初)】


魔法

【魔法陣(玄)】【生活魔法】【詠唱】


生産

【細工(一)】【採取】【料理】【木工(一)】【解体】【伐採】【書画(初)】【調合】


その他

【運】【薄影】【痛覚耐性】【読書】【識別】【木登り】【地図】【効果】【魔道具】【妖精化(玄)】【指導】【分解】


特殊

【混沌】【手抜き】【六文銭】


備考

脳内AI

もう一人の自分みたいな。特に意味のある比喩ではない


【補佐官】

バフ系のスキル・技全てにプラス補正


マカダミアチョコ

海外のヤツでもあまりハズレがない安パイ。でも日本のメーカーが一番。


アーモンドチョコ

個人的には楕円形の丸いやつが好き。


小枝

ノーマルタイプもふつうに美味しいが、大昔にミスタードーナツとコラボしてて、その時の黄色いつぶつぶが入ったものが凄く美味しかったんだけど、あれ以来見たことない


濃苺のチョコボール

ごく稀に見かける。見つけると何故か買ってしまう、ちょっとお高いやつ。でも最近見てないな……

酸味が強くて美味

イチゴミルク味じゃない、万歳!

妙に中心部がサクサクしてて最高

このサクサクは一体何なんだろうと思いつつもぐもぐしている


海外のお土産でもらうチョコ

だいたい美味しくない。少なくとも、私が今までもらったことのある中で美味しかった記憶があるものはほぼない

なんか色が紫がかってるよなーって思いながら食べることしばしば

日本人向けに作ってるわけじゃないから仕方ないけど、根本的に日本人の舌に合わないんじゃないかと思う

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― 新着の感想 ―
物理攻撃無効と魔法防御無視が抜けてるような( ̄▽ ̄;)
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