怪人感想
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
オペラ座の怪人を途中まで読んだ感想でも。
布教 、紹介でも言いますか。
人間って忙しいね。
とある日の午後、蝋燭の炎が揺らめく様な純喫茶の中で、彼女は静かに読書をしていた。カップの中の珈琲と皿の上のケーキはは半分ほど消え、捲られる頁だけが延々と積み重なって行く。
読まれている本は、『オペラ座の怪人』舞台、ミュージカルに浅い人間でも、タイトルだけならば聞いたことがある名作である。
「面白い?」
「私でも読めるから、面白いとは思うよ」
彼女はどういう訳だか、外国の読み物が日本語訳された物を酷く嫌う。『不思議の国のアリス』であっても序盤で挫折しかけ、『ライ麦畑でつかまえて』に至っては冒頭三文で頁を閉じた程。
それが態々持ち出して読むあたり、やはり気に入ってはいるのだろう。
「名場面である、怪人とクリスチーヌが地下に行く場面全カット。あれ、舞台用なのね。それから思いを寄せるラウルの心情が忙しい。愛を囁いたかと思えば、憎悪に塗れた言葉を投げかける。一文毎にね。現代風に言うならば、『勝手に期待するなよ。若造』と帰ってきそう」
身も蓋もない理性的な指摘を投げながら、彼女は珈琲を啜る。ブラックジョークと皮肉と嫌味が好きなのは、何も今に始まったことでは無い。感情的な相手には彼女の相手は出来ないだろう。
「あぁ、でも舞台の補完にはなるね。違う視点で物が動くから、スポットが当たってない所を知る事が出来る。そうした意味では大変魅力的」
そんな感想をつらつらと述べながら、またちみちみと珈琲を啜った。
彼女はラウルの事をあまり好ましいとは思っていないようだけど、私はどうだろうか? 恋は盲目、という様に一喜一憂するのが当たり前なのではないだろうか。一時の感情に流されて、罵詈雑言を吐き捨ててしまうことも、あるのでは無いだろうか……。
「今度、一緒にテレビでも見ようよ」
「えぇ、喜んで」
薄暗い地下洞窟に、揺らめく蝋燭。ただ反響する美しいソプラノとテノール。輝かしい舞台はそこに。
エリックではないですね。ラウルです。にわか がバレる。
まず最初に、
オペラ座の怪人とクリスチーヌが地下洞窟に行く場面が好きな方、それが見たくて購入を考える方。
序盤はあんまり期待しない方がいいです。
半分程読んで、一切出て来ませんでしたので。
『音楽の天使の元へ行ってるのよ』だけです。はい。
いや、そこ、場面!!
後半出てくるのかな? 分からないので。
―2024.5.5 追記―
その場面出てきました!!
―
どちらかと言えば、クリスチーヌに片思いしている、ラウル視点で進みます。
だから舞台とか、映画を見た方は、別視点で動くから楽しいかも知れません。
数年前にテレビで拝見したので、君、そんな事してたんか。という感想が出ます。
オペラ座の怪人は、愛憎小説でもあるそうなので、ラウルの心情が二転三転します。体感、一文毎に。
クリスチーヌを褒め称えたかと思えば、容赦なく罵倒します。
薔薇のような君。→男の陰を見た→男を誑かす毒婦だ。
とか平気で来るんですよ。
クリスチーヌが思わせ振りな態度をとって“ない”事もあって、( '-' )になります。
此処で感情移入する方も、あんまり向かない気がします。
でもそんなに所も、この作品の魅力的かなと思います。
メンヘラなんで、気持ちが分からなくもないんですよ。