幸せの割合
「人生の出来事100個を順番に並べるとするじゃない?」
彼女はいきなり変なことを言い出した。
「順番に?」
「そう。好きな人にフラれちゃった~とか、晩ご飯がカレーだった~とか、とにかく100個」
「うん」
「その100個の中で幸せは何個あると思う?」
心理テストかなにかだろうか。
「不幸なことが半分、どちらでもないことが45個。幸せは5個くらいかな」
なんとなくだけど、そんな感じがする。
人生は帳尻が合うようにできている、なんていうけれどやはり不幸なことの方が多く感じるものだ。
「残念。ハズレ~」
「ハズレって、正解があるの?」
「正解はね……?」
彼女は微笑んで言うのだ。
「不幸なことが1個。あとの99個は全部幸せ」