29.第三世界から違う世界へ 上
短いです。すみません。
上に泳ぐ。結局のところ、海の様なものだった。
粘り気のある膜に包まれた先に薄らと明るい視界が見え、まず自分の体に異変がないかを瞬時に確認する。
(怪我なし、内部異変なし、相棒とコガメの気配あり。よし、いける)
何も異変がないことを確認後、バタバタと足を動かす。安全確認の際、視界がはっきり見えることから考えると所々、海中のようで海中でない。
(アカメがいないが、上から気配がする。不の中だからか?手にとる様に分かるな)
手を繋いでいたアカメの手の感触を感じつつ、今は上に向かって泳ぐのみ。
(意外と遠いな…。飲まれる前と距離感覚がおかしくなってるのか?下が奈落みたいに続いてるのも気になるが…)
今や第三世界 テンは全て不に飲まれている。アスラが最後の足掻きで放った娯楽窮庭 浮垢浮垢星はその星の性質により効果が変わる。この星の場合、今まで沈んでいた不成人が地上から浮かび出し、この星自体を"不にすること"。
(ん?)
上に向かって泳いでいる目繰だが、上に感じるアカメの様子がどうもおかしい。そして、その近くに巨大な生物の気配がする。
(とりあえず急ぐか)
何にしても上に向かう目繰だったか、段々アカメに近づく度に、まだ余裕があるにも関わらず苦しくなる。それは、アカメの目の前にいる巨大な生物から発せられる圧迫感。そして、薄暗い中にようやくアカメを目で捉えることができたと同時にその巨大な生物の正体が判明する。
(イヒ…)
なぜ…。そんなことを考える暇など無くなってきている。なぜなら、溜めた空気が勝手に排出されていく。
(おいおい…ここまできて…)
段々、息が苦しくなる。焦る気持ちを無理やり抑えて、上に、
ゴボゴボゴボ
息を吐く。吐き出さなければ。
ゴボゴボゴボゴボゴボ
早く、、、吐き、、、、
ゴボ
明日か明後日にも更新します。




