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一茜の歌集(にのまえあかねのうたノート)

一茜の歌集(にのまえあかねのうたノート) 椎本(しいがもと)

作者: 一 茜


七夕の天気に関わらず、織姫と彦星は天文学的な距離離れて生活しているから、きっと合う方法はないはず。

正直光の速さで移動しても一年で往復できる距離ではない。


瞬間移動してるかもね


飛び(まが)

おもひは日ごとに

広がりて

なかぬ蛍は

身を焦がしつつ



《私の真面目訳》


「入り乱れて飛ぶ蛍の()が広がっていく」の「火」ではないけれど、(あなたを恋い慕う)思いは日ごとに広がっていき、「鳴かぬ蛍が身を焦がす」の都々(どどいつ)のように、(口には出していないけれど、)私は鳴かない蛍のようにあなたを思い続けているのですよ。



《脚色した現代語訳(語り口調)》


確かに私はあなたの前で好きだなんて言わない。でも、言葉で表すだけが全てじゃないから。あなたを思う気持ちは蛍の光が広がっていくように少しづつ広がっていってるんだから。(ツンデレ)



《一応の解説》


(まが)

入り乱れる


おもひ

「火」と「思ひ」の掛言葉

そして、「焦がる」の縁語


思ひ

考え、願望、愛情のどれかから適切な意味のものを使う


鳴かぬ蛍は身も焦がれつつ

「恋に焦がれて

鳴く蝉よりも

鳴かぬ蛍が

身を焦がす」

という都都逸(どどいつ)をもとにした表現。

口に出して言う人より、口に出して言わない人のほうが、心の中では深く思っていることのたとえに使われる。


つつ

反復、継続、並行を表す接続助詞。



(にのまえ)解説》


訳がギャラクティック。(訳が銀河のように複雑極まりない。)

もちろん理由はあります。


最近、SNSで短歌が流行しているそうですね。

弥を含めた多くの友達から「茜ちゃんの努力がついに……。」

って言われるから、「私が原因ではないよー。」みたいに適当に返答しています。実際に私が作った流行じゃないし。


短歌の専門家的な人の言葉によると、SNSの投稿は短い言葉が多く、短歌は自分の気持ちを表せるちょうど良い長さであり、短歌の難しい言葉と技法のイメージが取れたがために今の流行が生まれたとのこと。


(;´-`)。oO(ぇ・・・)


はいはいどうせ私は身近でもないし背伸びして古語を使って、あってるか分かんないような技法使って「短歌」じゃなく「和歌」だとこだわりながら寂しくなろうに投稿してるよ……。


と思い返してうたのーと(本物のノート)を見ていると、最近口語っぽい和歌で技法と呼べるものは無いものを連続して作っていたので、今回はできる限り婉曲的な和歌を意識的に作っています。

(茜の古典チックな和歌が好きだという人、今回だけでいいので評価して下さい。流行に逆らっているとなかなか辛くて。)


さて、そろそろ歌の解説(いっつも雑談に近いけど)に入ります。


今回は都々逸をモデルに、掛詞と縁語を入れて作っています。技法的にはほぼ全て使っています。

(枕詞は昔(万葉集ごろ)のますらおぶりの時に使われたもので、技法の多いたおやめぶりの時には一緒にあまり使われないイメージ)


(都々逸、短歌、和歌の違いは「和歌についてと和歌の修辞法の基本〔趣味としての和歌の世界〕」を読んでください。)

和歌から言葉を借りてくると「本歌取り」

漢詩から言葉を借りてくると「本節取り」と言うとゴッド様は言ってた気がします。

では、都々逸から言葉を借りてくると何という名前になるのでしょうか。多分そうしている人は少ないから名前はないんでしょうけど。都々逸の成立は江戸末期ぐらいですからね。和歌が盛んに詠まれた時代からは離れています。


説明

ゴッド様:高校の時の国語の先生。三年間古典を教わった。もちろんなろうでの制作の存在は知らないし、普通に古典を教わっただけで和歌の作り方なんて教わってもいない。


和歌は独学です。と言っても昔出版された歌論(鎌倉時代ぐらい)を読みながら練習しています。


最近いろいろ慣れてきました。舞姫を読み直していたのですが、エリスがかわいいと感じたのでそれが伝わるようにかわいいエリスの仕草全てに蛍光ペンを入れて友達に渡してみました。


すると、「私詳しくはないけど、舞姫ってなんか文学的価値とかあって、そこより大切なところあるのではw」と返答されました。でも、文学的価値があるってことを理由に俗っぽいところを見ないでいるのはもったいない気がします。

軽いノリ+深い知識で文学に接したいと思う茜でした。


皆様に31文字の魔法がかからんことを





最後まで読んでいただきありがとうございました。

月に一度の投稿なので、作者のお気に入り登録をしていただけると幸いです。

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