最終話 6
中学生になり、毎日、僕は、祐樹と隼人と三人で行動していた。祐樹の家の和室で、三人で夏休みの宿題をしている。宿題なんかまともにしたことはなかったが、勉強のできる隼人が、僕たち二人に数学を教えてくれている。僕は、隼人のおかげで、生まれて初めて夏休みの宿題を全部終わらせて新学期を迎えた。
僕と祐樹と隼人と優菜と美帆の五人でディズニーランドではしゃいでいる。隼人は美帆の車椅子を走って押し、美帆を笑わせまくっている。ふと気付くと、僕と優菜は、三人とはぐれてしまった。すると、美帆から僕に電話が掛かってきた。「あのね、今から三人で、マイケル・ジャクソンのキャプテンEOを見るの。暫く会場から出て来られないから、そっちはそっちでうまくやってね!」と美帆は言い、電話が切れた。すると、横で聞いていた優菜はため息をつきながらも、笑顔で「絶対わざとだわ」と言った。
僕は高校生になり、バイトの帰り、祐樹と二人で通りを歩いて帰っている。すると、ガラの悪い他校の男子高校生五人に囲まれた。僕は祐樹に「お前は逃げろ!」と指示し、祐樹を逃がした。しかし、流石に五人相手ではきつい。けれども、暫くして祐樹が舞い戻ってきた。「お前、なんで戻ってきたんだよ!」と言った後ろで、「五対一なんて卑怯でしょーーーっっっ!!!」という声がし、振り返ったら芳子がいた。祐樹は芳子を呼びに行ってくれたのだった。そして、僕は芳子と二人で荒くれ五人をぶちのめした。