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AR  作者: 青柳藜
chapter One Before the beginning.
8/147

<Ⅵ>

「……ついに来たか」

 昨日からずっと待ちわびた、この時がついに来た。

 「あいつ」に裏切られてからの五年間、着々と準備してきた成果が、いま、ここで試されるのだ。

 そう思うと、私は面白くてたまらなくなった。

「……起きろ。仕事だ」

 満面の笑みでスリープ状態のコンピューターを起動させる。

「……完全に起動しました。スタンバイOKです」

 コンピューターから流れてくるその音声で、私はまた笑ってしまった。

 薄暗い地下室に、私の声が響き渡る。

「……どうしました?」

 コンピューターが聞いてくる。

「……いや、普通に楽しいのさ。ただ、それだけだ」

 私は、一息吸って、自分の呼吸を安定させると、「祭り」の開始コマンドを口にした。

次はまた明日。

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