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<Ⅵ>
「……ついに来たか」
昨日からずっと待ちわびた、この時がついに来た。
「あいつ」に裏切られてからの五年間、着々と準備してきた成果が、いま、ここで試されるのだ。
そう思うと、私は面白くてたまらなくなった。
「……起きろ。仕事だ」
満面の笑みでスリープ状態のコンピューターを起動させる。
「……完全に起動しました。スタンバイOKです」
コンピューターから流れてくるその音声で、私はまた笑ってしまった。
薄暗い地下室に、私の声が響き渡る。
「……どうしました?」
コンピューターが聞いてくる。
「……いや、普通に楽しいのさ。ただ、それだけだ」
私は、一息吸って、自分の呼吸を安定させると、「祭り」の開始コマンドを口にした。
次はまた明日。




