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<Ⅵ>
「上城蛍!!」
ネットカフェのドアを開けた瞬間、僕はそう叫んだ。
職員が僕の顔を見て、電話に手を伸ばしかけるが、僕がそれを許すはずがない。
僕は職員が手を伸ばした電話の線を引きちぎると、職員の胸倉をつかんでこう言った。
「上城蛍はどこにいる!?」
「どうした? 俺になんか用か?」
僕が叫んだ瞬間、そばにあった階段の上の方からあいつの声がした。
僕はすぐさま走り出そうとしたが、その時の僕は、最大の過ちを犯してしまった。
職員に背中を向けた瞬間、僕は後頭部を思いっきり殴られ、床に沈み込んだ。




