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AR  作者: 青柳藜
chapter Eight Answer.
63/147

<ⅩⅢ>

元に戻ってきました。


「……はぁ」

 こんなこと、久々に思いだした、俺はそう思いつつ体を起こした。

 思い出している途中、俺は地面に寝っ転がって星を眺めていた。

 自分のいた家とおさらばしてから、俺はネットカフェを転々としていた。名前は結構売れていたから、仕事自体はどうにかなったのが、せめてもの救いだった。

 俺は起き上がると、本部の建物へ足を向けた。

 明日は思いっきり遊ぼう。特に、アネモネと。

「なぁにしてるんですかぁ? こんなところで」

 後ろから、いきなりそんな声がかかる。

「……スギ、さすがに今のは驚いたぞ? そんな陰に隠れてたら分からんだろ?」

 俺が振り向きつつそういうと、スギは、はは、すみません、と言って瓦礫の陰から出てきた。

 今のこいつは、俺と出会ったときとずいぶん変わったように思う。

 昔は、目線だけで人を殺せるのではないか、というほどの鋭い眼だったのに、今は、とても優しい目をしていた。

「……もしかして、怒ってます? そんなに怖かったですかね?」

「違うよ。ただ、な?」

 スギが苦笑いしながら言った言葉に俺は笑いながらそう返す。

「ありゃりゃ、読み違えちゃいましたか。交渉術をもっと上げないとなぁ……」

 スギは、そう言って頭をかいた。

「まぁ、その前に明後日の仕事をやり遂げないと、何ともなんねぇだろ? 明日は思いっきり遊ぼうぜ?」

 俺がそう言うと、スギは、そうですね、と笑って返した。

「そんじゃぁ、俺はもう戻るけど、おまえはどうする? 外にいる?」

「はい、もう少し外にいますよ。普段絶対に見れない星空ですからね。……なんならみんな呼んできますか?」

「いや、明日にしよう。俺もう寝たい」

 そうですか、分かりました。そう言って、スギは瓦礫の上に腰を掛けた。

 そんなスギの様子を見届けてから、俺は本部の中へ入った。

これでこの章は終わりです。

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