<Ⅶ>
その次の日から、椿は変わった。
前みたいに、わがままで、すぐ泣いて、機嫌を損ねると面倒な彼女ではなく、もっと大人っぽい、きれいな感じになった感じがした。
そのことに、俺を除くクラスの全員が驚いていたが、結局は彼女の周囲の変化はそれぐらいで、後はいつも通り、俺と彼女の二人で駄弁るだけだった。
六年になった日、つまり始業式に、俺は突然椿に体育館裏に呼び出され、泣きながら告白された。
「私のことを……ずっと守ってください‼」
そう言ってくる彼女は、どこか儚げな感じがして。
俺はお前のことをもっと観察しやすくなるからと言って、OKした。
その時、彼女に素直じゃないのはどっちだろうね、と怒られたが。
それからしばらくたって、小学校最後の夏休み。
俺の仕事が立て込んでいたおかげで、椿とはどこにも行けなかったが、その代わりメールを山ほどよこしてきた。
俺からしたら返信する余裕すらなかったので、仕事を右のウィンドウでやりつつ、メールを左のウィンドウで見るという作業をずっと続けていた。
ある時から、椿からのメールがぷっつりと途絶えたが、俺が返信をしないせいでぐれたか、ネットが使えない辺境へ家族旅行にでも行ったか、いづれにせよ特に気には留めていなかった。




