表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
AR  作者: 青柳藜
chapter Six Negotiation.
44/147

<Ⅵ>

「あんたの案を飲もう」

 次の日、蛍はゴミ…いや、鈴木に向かってそう言い放った。

「…やっと、子供の人形遊びを止める気になったかね? 蛍くん」

 ゴミはそう言い放つ。

 うしろで、明香さんが殺気を放っているが、まぁ、しょうがない。

 私も、こいつを蹴り飛ばしたいのだ。

「ああ。そんで、さっそくだ。方法を提示しよう」

 蛍はそう言って、説明を始めていく。

 私はそれを聞きながら、昨日の事を思い出していた。


「私のこと、後でちゃんと助けてくれるっていうんだったら、私は別にかまいませんけど?」

 そうだ。別に、MIDORIの中へ特攻するのも、蛍のタブPCの中で遊びまわるのも、違いは何もない。

「はぁ!? おまえ、意味分かって言ってんの!? 消去されたらどうするんだよ!?」

「そうだよアネモネちゃん! それに万が一って言うのも…」

「ああもう、うるさいです少し黙ってください!!!」

 いきなり明香さんと蛍がぐちゃぐちゃ言ってきたので、私はついつい怒鳴ってしまった。

「あのですね、蛍。私、今まで本気で動いたことないですよ?」

 蛍は、その言葉で、全てに気付いた様子だ。

「……MIDORI動かしてるスパコン、タブPCの何倍のスペックだと思ってるんですか?」

 あんなちんけなPC内で、私が本気を出してしまったら、一瞬でCPUがオーバーヒートしてしまう。

 もちろん、この体のCPUもそうだ。

「でも、もし蛍が助けられなかったら……」

 明香さんが震えているのが良くわかる。くっついてるし。

「明香さん、蛍を信用するんですよ! ロリコンにとっては、幼女を窮地から助け出すのが夢なんですから!」

 そう私が言うと、明香さんは、固まってしまった。

「ちょ、アネモネ!? おまえなんつーこと言いだすんだ!?」

 蛍が慌ててくる。

「え? 否定するんですか? あの古典問題集の中のフォルダの中の漫画の名前、暴露しますよ?」

「え、あ、おまえそれだけは…」

「え? なになに? 僕にも教えてよ、アネモネちゃん」

 蛍を脅す私に、スギさんが面白がって突っ込んでくる。

 ちなみに、アヤメさんとタンポポくんはもう寝てるし、カエデさんは苦笑いを浮かべ、明香さんは耳まで真っ赤にしている。

「え~っと、たしか題名は…『近所の女子小学せ―――」

「そういう話は無し!!!」

 私が題名を言いあげていると、明香さんが大声でそう叫んだ。

「あ、苦手でした? こういう話」

 明香さんは耳まで真っ赤にして、無言を貫き通す。

「まぁ、真面目な話、ちゃんと助けてくれますよね? 蛍?」

 私は笑いをこらえつつ、蛍にそういう。

 蛍は、私の好きな顔で、こう言い放ったのだった。

「もちろんだ」


「以上が今回の手段だが、いいよな? ま、異論は認めないが」

 蛍がそう言うと、ゴミはしばらく考えてからこう言った。

「…それだと、警察の被害が大きくなる可能性があるが?」

「それは、おまえの責任だ。その部分は、おまえに作戦を一任するからな。何人死のうと、それはおまえの責任。殺したくなけりゃ、せいぜいその頭をひねりまくるんだな」

 蛍がそう言うと、ゴミは分かったと、そう一言つぶやいた。



「そうと決まりゃ、あとは準備だ」

 蛍はそう言い残すと、私の方を向き、無敵な笑みを浮かべた。

これでこの章は終わりです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ