27/147
<Ⅱ>
人が変わります。
「……………」
作戦失敗の報告を部下から受けた時、本部の空気は絶望の一色に染まっていた。
「電源を供給する発電所六つの内、一つの回線を破壊することには成功しましたが、他の五つのものの破壊が、ロボットによって阻止され、失敗しました。それと同時に、こちら側の戦力が四分の一にまで減少。これ以上の戦闘は不可能に近いと思われます。MIDORIは内部の非常電源に切り替えて運転を続行しました。以上です」
………………………。
だめだ。このままでは五年前と同じではないか。
俺は、焦りを隠せなかった。
………どうすれば……………。
脳裏には、さっきからある少年の顔が思い浮かんでいる。
仕方がない。最後の手段だ。
本来なら絶対に協力したくはない相手だが、その少年の腕だけは確かなはずだ。
「おい」
部下を呼ぶ。
「はい」
礼儀正しく返事をする部下に、俺はこう命令した。
「上城蛍という男を連れてこい」
今日はここまでということで。




