<Ⅰ>
少々時が流れます。
私がしょくぶつえんに入って、10日が経過した。
はじめ、蛍に言われてよくわからないまま行っていた仕事だが、あとで詳しい説明をアネモネちゃんから聞くと、その計画が非常に面倒な事に気が付いた。
簡単に説明すると、こうだ。
WMeを使ってハッキングを行ったんだとすると、WMeがハッキングの道のりになる。と、言うことは、その道を利用し、初期化ウイルスをMIDORIに流し込めば、止まるのではないか、という算段だ。
一見、簡単そうに見えるかもしれないが、問題は、WMeを入れているARGCがなかなか見つからないということだ。
PCにWMeを入れようとしても、ネットがほぼ死んでいるので、不可能。と、いうことでドローンを使ってWMeがインストールされているARGCを回収するしかない。
しかし、ドローンの操作が届く範囲は、全てミサイルで焼き払われてしまったらしく、なかなか見つけられなかった、ということだ。
もちろん、その情報が入って来た時、私はまた家族と結衣が心配になり、泣き崩れたが、蛍が慰めてくれた。
普段は冷たいが、本当に傷ついたりした時は、とても優しくなる蛍に、多少好意を寄せるが、そんな時に限って、初対面の時に下着姿を見られた事を思い出してしまう。
……ってなんて話を話をしてるんだ!?
………………。
……それ以外にも、アネモネちゃんやタンポポくん、アヤメちゃん、スギさん、カエデさんとともにいろいろな会話をするうちに、私は完全にしょくぶつえんになじんでいた。……蛍へは、顔を向けることすら困難だったが。
と、いうことで、そんなことも交えながら日がたち、ドローンによる捜索七日目でARGCを見つけた時は、本当にうれしかった。
少しでも早く世界が元に戻って欲しい、そんなことをずっと思っていた。世界が元に戻ったら、結衣と家族を探せるから。
だから、急に「しょくぶつえん」の電気が全て落ちた時、蛍が怒鳴りながらキーボードを殴りつけた気持ちは、本当によくわかった。
※誤字を訂正しました。




