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VR世界に少女が現れた、仲間になれますか?  作者: ゆっき
第3章 アップデートと初イベント
66/80

66 イベント終了

 あの後に命からがら拠点まで戻った。夕方頃になった所でクエストクリア通知が鳴り響いたのを覚えている。ナツに聞いたところではその時間にちょうど火山のボスを倒して水晶をハメた時間と一致するらしく、俺たちの働きも無駄にならなかったようだ。

 そしてなんでそんな思い出すかのようになってしまっているかといえば、帰った後に精神的に疲れ切って爆睡していたからだ

 現在は最終日の朝になって、朝食の片付けを終えたところ。


「女神様がいて一週間乗り越えられたぞー!」「正直、地母神様が現れるまでの食事は地獄だったからな」


 なんか遠くでおかしな呼び名が聞こえるけど、俺のことじゃないな。


「今日、私たちにできることなんてあるのかしら?」

「素材集めをするにも意外と溜まりましたしね」

「あたしも水着作って着せられたから満足!」


 リーフだけなんか目的がおかしくなってきている気がする。


「じゃあ、あれだ……あれやってみる?」

「あれってなによ」

「ドラゴンの卵運び……海に納品箱あったから、洞窟からはしれば丁度終わる昼前くらいにたどり着くんじゃねえかな」

「あぁ、そんなクエストもあったわね」

「やるか?」


 3人は少し考える素振りを見せる。


「私はいいわよ。中途半端で採取終わるよりもすっきりいけそうだし」

「わたしも同じ感じで」

「ドラゴンの羽とかも拾えたらバンザイかな」


 全員一致で挑戦ということになった。

 初イベントのラストはドラゴンからの逃亡劇で終わることになりそうだ。


 チャンスは一度きりの運搬クエストが開始される。現在俺たちは例の洞窟へとやってきていた。


「そんじゃいくか」

「おっけい!」


 巣にある藁のようなものを外して両手で抱えるほどの卵を持ち上げる。そして洞窟をでて数秒した後に、先程までいた方向からドラゴンらしき咆哮が聞こえた。


「きたきたー!」


 卵を運んでいるのは俺だ。


「アキ右右!」


 俺は後ろを振り向くことはできない。そして、あいつらはドラゴンと真っ向から戦えるようなスキル構成をしていない。結果的にいえばスイカ割りのように俺は周りの指示を聞いて回避していくしかない。

 みんなの指示に言われたとおりにどうにか右に移動しながらはしっていると、左側とドラゴンが木をなぎ倒しながら通過していった。


「こええええ!?」

「あっはっは! なんか楽しくなってきた!」

「くそっ、運んでるの俺だからってお前らぁ!!」


 昨日まで緊迫した状況だったが、ある意味で最終日はものすごいゲームらしいプレイをした気がする。

 ちなみに結果だけ伝えると途中で戦闘好きの実は生き残っていたファルコのパーティーとナツのパーティーがドラゴンに突っ込んでいったこともあって成功することができた。

 そこでイベントは終了して、元のセンターシティへと戻ってきた。

 イベント終了のアナウンスを社長が話していたが、疲労からか結果発表は後日に行われるということをきいてからすぐにログアウトして現実で爆睡した。


 こうして、俺にとって――いや、OAOにとっての初の大規模イベントは終了することになったわけだ。

 とても充実こそしていたが、パーティーのメンバーはこれからは気をつけよう。


おそらく次回で3章終了だと思います。

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