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VR世界に少女が現れた、仲間になれますか?  作者: ゆっき
第1章 ゲームスタートと幼馴染
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05 昼飯と宿題

「うぅ……」

「降りてきたか、ってなんでそんなに疲れてるんだ」

「ゲーム終わったらすごい汗かいてて」

「今日は晴れてる予報だから窓あけとけ」

「次はそうする……」


 冷蔵庫に入ってたもので適当に昼飯を作ってリビングの机に並べて食べる。


「いただきます」

「いただきまーす」


 完全に家から出る気のない、油断しきった服の妹に兄はどう反応していいのか。


「つか、それ俺のやつだろ」

「サイズにたようなもんだしいいじゃん」


 30分もたたずに食べ終えて片付け終わる頃には時計は2時を指していた。


「あ、お兄ちゃんごめん。午後からクラスの友達に誘われちゃって」

「いってこいいってこい。友達は大切にしろ」

「お兄ちゃん友達いっぱいいるじゃん」

「うん」

「そんな友達がいない人が過去を憂うような言い方しないでよ……あとで行きたい所あるしレベルあげておいてね!」

「おう」


 夏海ちゃんはそう言って自室へ音の速さで戻っていった。

 俺も言われたとおりにレベル上げするかなと自室へ向かおうと思ったが、リビングの机においておいたスマホが震えていて確認する。

 クラスメイトからの電話だったので、そのままでた。


『おっす、秋乃。今って時間あるか? ていうか今日って時間あるか?』

「まあ、暇だけど……どうした?」

『今からお前のうちいくからそこで話そう』

「は? まあ別にいいけど。どんくらいになる?」

『家の前にいる』


 俺は光の速さでリビングのデカイ窓を開けると、玄関前から隼人が電話片手にこっちに手を降って笑ってる。

 そしてその後ろにもうひとり髪がふんわりとしたセミロングの幼馴染がいる。


「チャイムならせばいいだろ! って智愛(ちあ)もか!?」

「買い物に出かけてたらこいつに捕まったのよ」

「一応、確認してからのがいいかなと思ってな」

「はよ、入れ」

「おう、お邪魔します」

「お邪魔します」


 リビングに招き入れる。突然、何しにきたんだ。


「秋乃。お前に頼みがある」

「なんだよ……」

「宿題見せてください」

「お前……」

「去年もそんな感じだったっていってなかった?」

「そういえばそうだな……」


 去年の惨状を思い出しながら自室から、自分の宿題を持ってくるあたりは俺も甘いんだろうな。

 リビングで宿題を広げて、隼人は丸写しをしていく。


「なんだかんだ秋はちゃんとやるわよね」

「まあ、怒られたくないしなによりやることがないとも言える」

「……途中からでも始めればよかったんじゃないの?」

「流石にそれはな。ものになるのが3年になるの目に見えてるとやる気がでなかった」


 智愛が言っているのは中学までやっていた陸上のことだ。今は部活に入ってない理由にもなるが、気にしないでいいって言ってるんだけどな。


「まあ、あなたが決めたならいいけどね。最近は何してるの?」

「妹の飯を作ってる……といいつつゲームしてることが多いかな」

「相変わらず女子力高いわね……また今年も文化祭でやらされるんじゃないの?」

「ごめんこうむりたいけど、やらされてる想像も簡単についてるから諦めてる」

「そう……というか、私はここにいる必要ないわよね」

「多分ないと思うし、買い物だったなら早く帰ったほうがいいんじゃないのか」

「自分のものだから別にいいんだけど、まあ手伝うこともなさそうだし先に失礼するわ」

「おう。またな」

「またね。夏海ちゃんにもよろしくいっておいて」


 智愛はそう言って帰った。玄関まで見送った後に、部屋に戻ると頭がパンクしたようになってぶっ倒れてるバカの姿がある。


「どうした」

「数学は写すのもつかれるんだよな。数式まで答えの一部だって斎藤先生怒るし」

「だから、自分でやったほうが楽なんだよ。辺に数式を写す作業じゃないから」

「それでも、オレは全力で楽を選ぶ!!」

「そんならはよおわらせろ。付き合わされてる俺の気持ちを考えてくれ」

「すまん!」


 隼人がこの後3時半ぐらいまで宿題を写し続けた。


「つうか1日でおわらせる必要あったか?」


 終わって休憩してる隼人にそうきいてみると思ってなかった言葉が返ってきた。


「そうだ。それも聞きたくてな。お前【OAO】買った?」

「あぁ、夏海ちゃんが買ってきたわ」

「お前はやってないってことか?」

「いや、夏海ちゃんはβテストからやってるから、俺のぶんだって押し付けられた」

「なんというかお前らっぽいな……それじゃあ、一緒にやろうぜ。オレもβテストからやってるからさ! リア友で初版から買えたひとあんまり知らなくて……実は持ってるとかはあり得るけど」

「電話とかメールでいいじゃねえか」

「まあ宿題のほうが本題だったからな」


 男の「てへっ」という誰得な動作を見せられて、もう何も言えなかった。


 その後に隼人は帰っていった。4時半頃から一緒にプレイしようぜという約束つきで……作文とか写すことできない宿題もやらせたほうがよかったんじゃないかと少し思ったが、そこまで俺がする義理もないなと思い、貸した宿題を片付けて一足先にゲームを起動することにした。


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