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VR世界に少女が現れた、仲間になれますか?  作者: ゆっき
第3章 アップデートと初イベント
48/80

48 夜の番2

 夜の番を交代して警戒しつつ作業を開始する。

 今日は火はリーフが見ていてくれるので、調合で自分の持ってる素材をあわせてみる。

 ゴリゴリと薬草を道具を使ってすりつぶしたり、なんだりしていく。


「アキちゃん、調子どう?」

「ポーションは作れるんだけどな……使いみちがわからないやつをどうするか悩む」

「あの白いやつと赤いやつ?」

「そうそう」


 暗い中で、こういうときに何を話せばいいかさっぱりわからない。

 ティアの場合は流れで話題がでたからいいけど、リーフについては結構最近からの付き合いだしな。


「あたしも衣装を作ってよう」

「作れるのか?」

「ワンピースとかみたいのなら作れるよ。細かい装飾入れないといけなくなるのは、この暗さだと難しいけどね」


 焚き火の近くで2人して作業をする。


「うぅん、ポーションと同じ方法で水とかと混ぜ合わせても駄目か」

「よくわからないけど、他の方法とかってあるの?」

「試したことがないというか思いつかないな。レシピ本の基礎とかでもこの方法しかのっていないし、これ以上は応用編とか見つけないといけないのかもな」

「へー、なんかあたしには理解出来なさそう」

「俺は裁縫が苦手だから、迷いなくどんどん作っていけるお前を理解できない」


 話しながらハサミやら何やらを使って白い布を仕立て上げていく。ただ、ものすごく気になることがある。


「ワンピースなんだろうけど、なんか肩でそうじゃないか?」

「オフショルダーっていう、肩が出るタイプのやつだよ。現実だと、なかなか作れないからね。システムアシストに頼ってる」


 レベルが高くなって、作れる種類が増えると、アシストも今までかかっていなかったものにも生産の場合かかる場合がある。

 おそらくそういうことなんだろうな。


「こっちにもアシストなにかかかってくれればいいんだけど、そもそも根本で方法を間違えてたらアシストかからないもんな」

「素材を変えてみるとかどう?」

「……やってみるか」


 このあと、俺は氷結草とポーションを混ぜ合わせてみたりと思いつく限りと、余裕のある素材をあわせていってみた。


「……気が遠くなる」

「少し明るくなり始めたもんね。そろそろ、また今日どこかで素材集めてきてみたら?」

「うぅん、そうするしかないんだろうな」


 俺は気分を変えようと、湖で顔を洗う。


「……あ! まだやってないことあった!」

「うん?」


 俺は鍋に水を入れる。そして沸騰したところに氷結草を入れて、しばらく待つ。すると、氷結草から色がでてきて、お湯は白く染まった。


「……成功か?」

「なんかすごいことになってるね」


 カップに移して飲んでみると、お湯のはずなのにものすごい飲んだ先から体の中が冷えてくる。

 そして【ホワイトアイスティー】のレシピが開放された。ダメだ、これ料理カテゴリになってしまう。


「はぁ……絶対に料理だけのための素材じゃない気がするのに」

「でもまあ、少し進歩したからいいじゃん!」


 慰めでも何でもなく、リーフは笑顔でそう言ってくれた。

 なんとなく救われた気持ちになった……ていうかゲームでムキになりすぎてる。俺も廃人の仲間入りしそうになってきてる。


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