表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VR世界に少女が現れた、仲間になれますか?  作者: ゆっき
第3章 アップデートと初イベント
41/80

41 イベントスタート

 アップデートから早いものでイベント当日が訪れた。

 集合場所として指定されているセンターシティの1番大きな転移ポータル前には多くのプレイヤーが集まっている。上からスクショをとったら、すごいことになっているんだろうな。

 基本的にはパーティーで固まっているだろうが、今現在俺は1人の状態にある。その理由は、思いの外、プレイヤーたちの集まりが早くて合流タイミングを見失ったからだ。

 幸いにも全員フレンドになっている俺がリーダーでパーティーを組むことはできている。転移はパーティーを組んでいれば、全員そろってできるから、問題ないと思いたいんだけどな。

 イベント開始予定時刻とされる10時まであと10分になり、周りのプレイヤーもそわそわし始めているのを感じる。その時だった。


『みなさま。本日はお集まりいただき誠にありがとうございます。ゲームプロデューサーの河野です』


 空にスクリーンのようなパネルが現れてそこにスーツ姿の男が映し出された。


『開始までもう少しとなりました。ここから、今回のイベントのルールについてご説明させていただきます。フィールドに入れば、ヘルプ欄からいつでも確認できるので、もしもここですぐに聞けなかった方はお手数ですが、ご覧ください。そして現在いる皆様はそれを教えていただけると幸いです』


 まあイベント開始10分前からアナウンスを開始するってイベント概要にはかいてあったし仕方ないか。じゃっかん、説明は10時からでもいいと思わないでもないけど。


『今回のイベント、サバイバルパーティーでは、特殊なフィールド下でサバイバル生活を行っていただくイベントになっています。アイテムの持ち込みなどは事前通告したとおりの制限となり、その他のアイテムの多くは現地で調達できるようにしてあります』


 参加申し込みをしていたであろうプレイヤーたちの前には改めて、ルール概要の書かれたウィンドウが各々現れている。


『今回のイベントの期間ですが、現実世界では2時間。特殊フィールド内での体感時間としては一週間で最終日の昼がタイムリミットとなっています。一度死亡すればフィールドからはじき出されていつものこのフィールドへと転移されることになります。そして、今回様々な観点からポイントを集計し、用意された賞や上位に入賞したパーティーとソロプレイヤーには特典をご用意しております。そして、フィールド内で手に入れたアイテムなども、持ち帰ることが可能ですので、どんどん採取などをしていってください。それでは、サバイバルパーティーをお楽しみください!』


 そういって、画面が消えると空中に数字が浮き出る。時計を確認すれば、9時59分になっていた。

『10、9――』

 その場にいるプレイヤーたちがそうカウントダウンを開始される。

『――2,1、スタート!』


 そしてカウントが0になって『START』という文字がでた瞬間に、周りの空間が白くなり転移が始まった。

 数秒で白の空間は色づき始めて、気づけば俺達はどこかの森のなかに立っている。


 先程まで大量にいたプレイヤーの数も結構少なくなっているけど、多分転移場所をある程度わけられたんだろうな。


「アキー!」

「アキさん」

「アキちゃーん!」


 うん、とりあえず俺のパーティーは近くにいて合流はすぐに完了できた。

 いつも通りの姿に見えるリーフとミドリに、ものすごいゴテゴテした装備のティアだ。装備ギリギリまで持ち込んだなこいつ。

 俺はメニューを見てみるとマップと時間表示が、フィールドに合わせたものに変更されていることに気づくことができた。これは、よかったな。

 その他のパーティーもそれぞれ動き始めている。


「とりあえず、この場から離れるか。他のパーティーといろいろ素材とか奪い合いになってもいやだし」

「そうですね」

「りょうかい。自己紹介はその後ね」

「はーい」


 マップを確認すると、フィールドは島になっていて現在いるのは南東の森地帯だ。ここから更に東に行くと海に面している砂浜にたどり着くことになって、南はマップを見る限りは崖とかの多い、沿岸地帯になっている。

 その他には山とか遺跡っぽいのが見えるけど、そこまで確認してる暇はないな。


「海と沿岸どっちがいい?」

「それどっちも海なんじゃ?」


 リーフに言われてから、たしかにそう思った。


「ねえ、アキ。この森西に抜けたとこにある湖の近くとかどう?」

「湖好きだなお前……まあ、いいけど。ミドリとリーフは?」

「わたしもいいですよ……リーフ?」

「あたしも大丈夫」

「ちょっと、待ってください。アキさんこの人の名前リーフって」

「自己紹介は移動したあとってことで、いいから行くぞー」

「「おー!」」

「お、おー!」


 よし、とりあえずティアとリーフはゲーム内でなら波長が合いそうだ。

 こうして俺たちのゲーム初イベントは始まったのである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ