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VR世界に少女が現れた、仲間になれますか?  作者: ゆっき
第1章 ゲームスタートと幼馴染
12/80

12 予定はしっかりと決めておくべきである

 昼休みにはいって昼飯を各々食べることになる。本日の俺は弁当を持ってきているので教室かどこかで食べようと思っていたが、気づけば朝に集まったゲームメンバーで固まっていた。


「隼人くんハーレムですか? そうなんですか!?」

「うるせぇ、文屋!!」


 そしてその周りでやかましく動き回る、クラスメイトの新聞部、通称文屋。


「も~。秋乃さんはつれませんねぇ」

「お前のせいで、去年の文化祭の写真がしばらく卒業後も残ることになったのを俺は、まだ許しきってないからな。諦めはしたけど」

「今年もお願いしますね」

「清々しすぎて、さほど嫌いになれないからお前ずるいんだよ!」


 引き際とみたのか「じゃっ」と手を上げながら文屋は教室を出ていった。


「なんだったんだあいつ……」

「面白いやつだからいいじゃねえか」

「スキンシップとかが多いから苦手だ。俺は男だぞ」

「お前、話すのは大丈夫でも抱きつかれたりすると顔真っ赤にすることあるもんな」


 付き合いが長いせいでほとんどのことがバレてる。気を使わなくてもいいけど、俺は隼人の弱点らしい弱点は知らないんだよな。あえていうなら課題とゲームができない環境がこいつの弱点だしな。


「文化祭ね。そういえば夏休み終わってすぐだったかしら」

「そうですね。今年はクラス替えもありましたし、何をするか楽しみです」


 去年は俺と隼人はクラスが同じで、智愛と翠花は違うクラスだった。俺らのクラスは日本の和の展示という謎の展示コーナーを作り上げたのを覚えてる。その結果、当日に暇を持て余すことになった俺は無理やり仮装コンテストにだされて――思い出したくない。


「ゲームのスクショ展示上とかどうよ! 【OAO】のスクショってたしか印刷OKだったよな。ダメな場所とかはスクショできないように制限かかるシステムになってるとか聞いたし」

「そうですね。許可なく誰かのキャラも写ってるとかじゃなければ大丈夫だと思いますよ。あれなら問い合わせあたりでメール送ってみればどうですか」

「聞くだけ聞いてみるかー」

「なんだ、隼人やる気だな」

「日本の和とかは正直良くわかんねえけど、ゲームならいい風景とか、なんかこう楽しく準備できる気がすからな!」

「なんか納得する理由だ」

「秋に同意」

「秋乃さんに同意です」


 ここで「何だその反応!」みたいにならずに、照れ笑いしてるところは隼人の良いところというか、誰とでも友だちにすぐなれるところなんだろうな。


「秋乃には今年も期待してるぜ」

「去年のみてましたけど、今年も良いものが見れそうです」

「秋、写真はちゃんととるからね!」

「絶対にでねえからな! てか今年はミスコン予定って生徒会がいってただろ! 男子はでれねえよ!」

「「「またまた~」」」

「なんでそこで声を被らすんだよ!!」


 騒がしい昼の一時だった。


 学校が終わって家に帰り、洗濯物などの家事をすませて即座にログインする。

 夏海ちゃんに下校途中で確認を取ると。


「売るくらいなら時間かからないだろうし、いいよー。なつもちょっと消耗品買い足してくる……ていうか、智愛姉たちも呼んじゃえば? なつは別にかまわないけど」

「……まあ聞いては見るよ」


 こんな感じにさらっと大丈夫だという連絡が来た。

 チャットアプリで事前に連絡を入れておきながら、ゲーム内にログインした俺はショッピングロードへ小走りで向かうと、ミドリはログイン済みだった。


「どうも、アキさんいらっしゃいませ」


 ミドリの店は机の上にポーションやらが並べてあるような形だったが、すでに2つほど売り切れの札が置いてある。


「すでに売り切れてるのか……」

「攻略強めにやってるグループが毒だしてくる敵にであったみたいで、一気に解毒関係の需要が高まりまして」

「あぁ……序盤だから、状態異常の敵少なかったのね……解毒草も少し取れたから売ろうか?」

「そうしていただけると助かります」


 世間話しながら薬草や解毒草などの採取したものを売り渡し取引を終了する。


「この後って時間はあるのか?」

「今日は、学校もありましたし、店は終了の予定なのでありますよ」

「妹がついでに連れてきてもいいよっていって、どっかにいくっていうんだけどどうかなって」

「その姿で誘われると無下に断れませんね」

「どういうことだ」

「可愛い女の子の誘いを断れるほどわたしは鬼じゃありませんってことです」

「俺は男だ!」

「まあティアももう少しでくるらしいので、お供させてもらいますね」


 少し待っていると本当にティアもログインしてきて、何故か再び確認するように全身を見られた。そしてそのままナツとの待ち合わせ場所の街の南門へと移動する。


 そこで待っていたナツはこちらを見つけると、勢い良く走ってきて――


「智愛ねえー!! 久しぶりー!!」

 といって、ティアの胸にダイブしていった。

 ただ横から見てると、レベルが高い人間の抱きつきは洒落にならない攻撃力をもっているように見えて、背筋が寒くなった。


「ここではティアよ。久しぶりね……この前一応、家まで行ったけどね」

「え!? 嘘! というか美人さーん! それでえっと……」

「翠花です。ここではミドリだけど」

「あ! お久しぶりです。なんというかこう……ミントな感じですね!」


 妹の表現が斜め上にすっ飛んでいてよくわからないですが、兄はどうすればいいでしょうか。


「ナツ。それでどこにいくんだ?」

「一緒にプレイしたかっただけであんまり考えてなかった」

「おい……」

「ごめんごめん。ティア姉とミドリさんは行きたい所ありますか?」

「わたしは特にはないですよ」

「あ、じゃあ、ちょっと付き合ってもらえると嬉しい場所が」

「じゃあそこに行こー!」

「場所をちゃんと聞け……」

「あはは」


 こんな感じで本日のパーティーが結成された。南門をでてある場所へと向かうが、俺はそこに一度も行ったことがないので、半分不安だ。


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