Ⅲ
「よし、今日はここまでにするか」
……結局、あれから一回も来なかったな
「ユゥ…」
もうそろそろ日が暮れる、早いとこ風呂にでも入って飯食うかな
「……今日も、あいつ一緒に寝るのかな…」
……気になって仕方が無い、が、どうしようもないか
「さて、風呂いこ」
「ファイ……クスっ、そっか、そうなんだ、ファイも…私の事…嬉しい、ありがとう、ファイ」
そう言ってベッドに横たわり枕に顔を埋めるユゥ
「そろそろ帰ってくる頃かな?」
ガチャ
「ただいまー」
「あ、帰ってきた。おかえりー☆」
「あ、ユゥ…居たのか。」
「いつもいるじゃーん、それとも何?居てほしくなかったの?」
「いや、そういうわけじゃ…」
「ふーん…?」
「ただ、さっき話した事、それで、落ち込んでないかなとか、思って」
「ふふっ、心配してくれたんだ。ありがとっ☆」
なんだ、元気じゃないか、よかった
「そ、そりゃ心配ぐらいするよ」
「へー?なんで?笑」
「………」
…なんだこの笑いは
「私の事、好きだから?笑」
「ばっ、ちがっ…」
「んふふふふっ」
「そうじゃなくて…その、」
「あははっ、照れない照れない笑」
「て、照れてなんかっ!」
「だって、嬉しいもん。ファイが私の事好きって言ってくれて」
「ユゥ…」
「はいはい、どーせお風呂入ってから晩ご飯でしょ?早く入ってきてっ、それからいっぱい話そっ☆」
「あぁ、わかった」
「えへへ」
やっぱり俺、ユゥの事、好きだったんだなぁ、今更だけど……orz
「ファイー、お風呂まだー?」
「もう少ししたらあがるよー」
「むー、早くあがらないと入っちゃうぞーーー」
「ちょ、それはヤメロ!」
そんな事されたら俺の理性が…っ!
「あはっ☆早くあがってねー☆」
「お、おぅ」
こぇえええ…
「あがったぞー。」
「お、やっときたか笑」
「晩飯ー」
「はぁい、そこにあるよぉ」
「お、サンキュ」
「ねーねー、今日も一緒の布団で寝ていいー?」
「な、なんで?」
「んー、今日ファイに好きって言われたから嬉しくって☆」
「それ…理由になるのか…?」
「うん!」
「……まぁいいか」
「やった☆」
大丈夫だろ…昨日も大丈夫だったし
「………お前、もしかして」
「え?なーに?」
「寝てる間に変な事しようとしてないよな?」
「え、な、そ、そんな事するわけ無いじゃん!」
…するつもりだったな
「はぁ、変な事するのはやめてくれよー」
「わ、わかってるもん…」
「…そか、それならよし」
「むぅ…」
「ふくれんなよ」
「ふくれてないもん」
「ふくれてるだろ」
「ふくれてないったらーー」
「絶対ふくれてる」
「ふくれてないって言ってるでしょー!もー!」
「わ、ばか!物投げてくんな!危ないだろ!」
「うるさいっ」
「ちょ、悪かったって、ユゥはふくれてない、はい、それで終わりっ!」
「むぅ、ぜぇったいに信じてないなー」
「………」
こういうところはめんどくさいな…
「早くご飯食べてねー、早く一緒に寝たいから☆」
「んぐっ…、お前なぁ…。」
「えへへ☆」
まったく、めんどくさいやつだよ、お前は。でも、そいうところも悪くはないか…
「ユゥ」
「ん?あ…」
ちゅ…
「…」
「ん…、はぁ、ファイ?」
「……これで、いいだろ…」
「うんっ!」
「さぁて、じゃぁ、俺は飯にすっかな。」
「ファーイっ」
「あ、おい、離せって、こら…」
「んふふ、やぁだ☆」
「飯食えないだろー」
「ここに持ってくればいいじゃーん☆」
「まったくもう…」
「えへへへっ」
「それじゃ、おやすみ。ユゥ」
「おやすみ、ファイ…」
その夜、俺達は手をつないで寝た。
Ⅱ,Ⅲ話連続投稿です、Ⅱ話から引き続き、アドバイス、意見等ありましたら御お願いします。