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23 リルさん


『システマ』転送で送ってもらって、僕とヴォルさんはオーバンの街へ。


 突然連れ回しちゃってすみませんでした、ヴォルさん。


 早く妹さんに会いたかったでしょう。



「いえ、ツァイシャ女王様から街の警備を手厚くすると約束していただけたこと、感謝します」


 街が落ち着くまで、僕たちで頑張りましょうね。



「ありがとうございます」



 孤児院に到着した途端、ヴォルさんにちっちゃな子たちが飛びついてきました。


 みんなに笑顔が戻ってなによりですね。



「ありがとうございました、カミスさん」


 ティルハシエル院長さん、ヴォルさんをお借りしちゃってすみませんでした。


 もしかして、後ろにいる娘さんは、



「初めまして、カミスさん」

「リルルリエルです」

「リルって呼んでくださいね」


 初めまして、リルさん。


 ヴォルさんにはすごくお世話になっております。


 しばらくこの街に滞在することになりましたので、よろしくお願いします。



「それじゃ、オーバン名物のお魚料理、楽しんでもらわなきゃ」


 リルさん、にっこり。


 明るくてとっても可愛いらしい娘さんなのです。


 もちろん、お耳もしっぽも超絶可愛いですね。



 ところでヴォルさんは……


 子どもたちが鈴なり状態で、身動きが取れないみたいです。


 しばらくこのままで、かな。



 ……



 孤児院での歓迎の食卓、美味しいお魚が盛りだくさんでした。


 基本は酸味が効いた甘辛ですが、お好みで調味料を追加して辛さを調節します。


 オーバンのカラッとした気候にぴったりの、刺激的なお味ですね。



 ご馳走さまでした、リルさん。


 お魚、とっても美味しかったです。



「カミスさんの惣菜パン、早く食べたいな」


 任せてください、お魚によく合うホワイトソースもあるんですよ。



「子供たちも楽しみにしてますよ」


 乞うご期待、です。



『あの娘が新しいお嫁さん候補?』


 ちょっとリセ、変なこと言わないでよ。



『いいな、ケモミミ』

『早く顕現してモフりたいな』


 えーと、頑張ってね。



「もしかして、お話し出来る槍さん?」


 そうなんです、リセって言います。


 ちょっとおでこをくっつけてみてください。



「こんにちは、リセさん」


『こんにちは、リルさん』



「いつもカミスさんの側にいられて、うらやましいです」


『……あとでカミスの秘密、教えちゃうね』



「楽しみ!」


『よろしくね』



 リセとリルさんが仲良しになれたみたいでうれしいです。


 こういうのもガールズトークって言うのかな。



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